俺は仕事をしている。
テーブルにカッターマットを敷いて何か作業? をしている。
親戚の人が来ていて、妻はどこに行ったのか問う。
え、いなかった?
どこ行ったんだろう・・・て、ウソ
まだ、出掛けてないよ、ほら
その親戚の後ろからおめかしした妻が現れる
ほんとだ、まだ出掛けてなかったんだ
ねえ、そんなにオシャレしてどこに行くの?
えーと、今日は4番通でママ友とスイーツするの(笑顔)
あ、そうなんだ・・・(あぁ彼女の笑顔だ)
でもなんでそんなオシャレする必要があるんだろう
ほんとかな・・・
そう思いながら仕事してると妻が隣に座ってきた
なにやってるの
うん、これこうしてあーして・・・
肩に妻の肩が触れる
ああ、妻だ
妻がいる
どうしてここにいるんだろう?
でもこの感触は妻だ
手を握ってみた
妻だ
ねえ、どこにも行かないでよ
妻が黙って後ろから背中にもたれる
俺は妻の手をとって握りしめる
ああ、やっぱり妻の手だ
ねえ、お願いだからどこにも行かないでよ
お願いだから、ねえ
いつの間にか泣きながら懇願している俺
しばらくして
妻は何も言わないで俺の手をはなし
奥の部屋に行ってしまう
少し遅れて追いかけるが、もうそこに妻はいなかった
目が覚める。
放心状態でいたところに、上の子が帰ってくる。
うまく対応できない。
はぁ・・・
夢で感触があったのは嬉しかったけど
また悲しい気持ちが蘇る。
変わらないなぁ、俺・・・
いろんな自死遺族のコミュで、いろいろ書き込みを読むが
みんな思いは複雑だな。
愛して止まない人。
悲しみが止まらない人。
憎んでいる人。
絶対に許さないと言っている人。
全てを理解している人。
肯定派もいれば否定派もいる。
最近中立する派がいて、あ、俺と一緒だと思った。
ま、俺の場合限りなく否定に近い中立だがな。
そんな思いのなかでお互い論議しても噛み合うはずもなく
建設的な会話になるわけはなく
見ていてちょっと苦しい。
第三者的に見るとお互いの主張も、言わんとするところも理解できる。
何せ中立なんで。
話しが噛み合わないのをお互い不満に思っているようだが
分からせる必要もないだろ。
そりゃ理解してくれたほうが嬉しいけど
結局は自分がどうするのかを決めていかないとならない。
誰かが解決してくれるわけではない。
それに影響はあるだろうけど、すぐ様この先大きく人生が変わるような話しでもない。
ただこういうやりとりを目の当たりにすると
遺族の会もこんな感じなのかな、みたいな。
だったらやっぱり俺が会に出席する意味はないかな
と思ったりして。
相手に自分の思いがわかってほしいなら
『相手の理解する能力』まで下げるなり上げるなりして合わせてあげないと。
それができないプライドをお持ちなら、そもそもSNSになど参加すべきではない。
プライドだけが先行しているんなら
一人でマスターベーションしてろって話し。
なんかめんどくせーな。
面倒なのは自分だけでたくさんだとも思っちゃうよと。
もう、こういう行事は実際やめてほしい。
故人を弔うのはいい。
でもウチに来るな。
墓がないからウチに来るんだろうけど、妻の親戚関係。
あんたたちには遺影があるんだから
自宅で線香あげりゃいいだろう。
何故、俺が留守にしているのを見計らってコソコソと来るかな。
俺だって会いたくない。
でもな、俺がいない時に勝手に上がられるのはもっとイヤなんだよ。
大人なんだからさ、来るなら来るで電話ぐらいしろよ。
妻の親戚連中はほんと常識がないヤツらが多い。
もうこういう行事の度に不快指数上がるわ。
妻の遺影を手に取ってまじまじと見る。
昔あったことを思うと、現状が信じられず
現実を見つめなおすと、この手にしている遺影の女は
本当に自分の妻だったのだろうかと考えてしまう
本当に存在したんだろうか
今はいないって・・・本当は最初からいなかったんじゃ?
居間で下の子がTVを観ている。
じゃあ、あの子は何処からきたのか
いや、あの子はこの女が産んだんだよ。
誰の子?
って、俺の子だよ!
そうだよ、おまえが産んだ俺とおまえの子だよ!
そうか、そうだよ
やっぱりおまえは実在してたんだよ・・・な
結構な確率でこんな感覚に陥ります。
歳も歳なんで、徹夜は身体に堪える。
これも不甲斐ない仕事のせいなのだが。
ま、身から出た錆というやつだ。
昔みたいに、大手クライアントを相手に温室の中にいればこんなことにはならなかっただろう。
別に、付き合いを断ち切ったことを後悔しているわけではない。
だから徹夜は大変だけど、生きていくために割り切っている。
ただ、大変だなぁと。
もう少しやれる時間と体力があれば幅も広がるが
今の状況では、この質の仕事が精一杯。
だから、体力がほしい。
きちんとした食事がほしい。
働ける時間がほしい。
団欒がほしい
安らぎがほしい
妻に戻ってきてほしい
そう思ってしまう自分に腹が立つ