(オリジナルはWhy I am not worried about Japan’s nuclear reactors.)
においてMIT(マサチューセッツ工科大学)技術者である
Dr. Josef Oehmenによる
分かりやすい解説が紹介されていたので、
以下に転記します。
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前文からつづき
原子炉の基礎
ウラン燃料は核分裂によって熱を発生する。
重いウラン原子はより軽い原子に分裂する。
核分裂によって熱と共に中性子(原子を構成する一つの粒子)を生成する。
中性子が他のウラン原子に衝突すると、
ウラン原子は分裂し、さらなる中性子等を生成する。
これが核分裂連鎖反応と呼ばれる。

多くの燃料棒を他と隣接するように単純にまとめると、
急速に過熱が進み、約45分後に燃料棒の溶解に至る。
ここで原子炉の中の核燃料は「決して」核爆弾のタイプの
核爆発を起こすことは無いということに言及しておく価値があるだろう。
核爆弾を作ることは実際とても難しい(イランに訊いて下さい!)
チェルノブイリでは、過度の圧力上昇によって爆発が生じ、
水素爆発と全ての格納容器の破裂、
融解した原子炉材料が環境中に放出された(ダーティボムだ)。
何故同じことが日本で起きないかは次に述べる。
核分裂連鎖反応をコントロールするために、
原子炉のオペレータはいわゆる制御棒(control rods)を利用する。
制御棒は中性子を吸収し、即座に連鎖反応を止める。
原子炉はこのように作られているため、
オペレーションが正常に行われている場合には、
全ての制御棒が外される。炉心が熱を生成するのと同じ速度で、
冷却水が熱を取り除くのだ(そして熱を蒸気と電気に変える)。
正常運用時には250℃程度と十分な余裕がある。
制御棒を挿入し核分裂連鎖反応を停止させた後も、
炉心は熱を放出し続ける部分に課題がある。
ウランは連鎖反応を止めているが、
多くの中間生成物である放射能元素がウランの分裂過程で発生する。
特にセシウムとヨウ素同位体がメインとなるが、
これらの放射性元素は最終的により軽い原子に分裂して、
放射性物質では無くなる。これらの元素は崩壊の間熱を発生し続ける。
熱がウランから再生成されることはないため
(制御棒挿入後はウランの崩壊はストップしている)、
熱はだんだん下がって行き、
全ての中間放射性元素が使い果たされるまで、
数日かけて冷えていく。
この残留熱が現在の頭痛の種だ。
一つ目の種類の放射性元素は燃料棒のウランと
ウランが崩壊するときの中間放射性元素であって、
共に燃料棒の中にある(セシウムとヨウ素)。
二つ目の種類の放射性元素が燃料棒の外で生成される。
最も大きな違いは、これらの放射性元素はごく短い半減期を有し、
急速に崩壊し非放射性元素に分裂するということだ。
おおよそ秒単位の話だ。
そのため、もしこれらの放射性元素が環境中に出たとしても、
そう、たしかに放射性元素は放出されたが、
しかし、それは全く危険ではない。
あなたが“R-A-D-I-O-N-U-C-L-I-D-E”と書いている間に、
それらは非放射性元素に分裂し危険ではなく
なるのだ。
それらの放射性元素はN-16、窒素(空気)の放射性同位体(型)だ。
あとはキセノンのような希ガスだ。
しかしそれらは何処から来るのか? ウランが分裂するとき、
中性子を生成する(前述のとおり)。
ほとんどの中性子は他のウラン原子に衝突し、
核分裂連鎖反応を継続させるが、
一部は燃料棒を離れ、水分子に衝突する。
そこで、非放射性元素が中性子を捕まえ、放射性元素に変わる。
上述のように、それは速やかに(秒単位で)
中性子を放出し、元の美しい自己を取り戻す。
二つ目の種類の放射線は、
後で環境中に放出された放射性元素について話すときに非常に重要になる。
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