愛情と言う名の暴力 | 子供と離れて暮らす親の心の悩みを軽くしたい


物理的な暴力はいけません。

これは当たり前の話です。

人に話しても理解されますし、親自身も反省したりします。


しかし、愛情という暴力はどうでしょうか?


愛情と暴力、相反する言葉で理解しずらい人がほとんどだと思います。

親の異常な愛情となると、これは一種の暴力に相当するのです。


例えば、子供がサッカーチームのレギュラーから落ちてしまいました。

本人は落ち込みますが、ここで親が一緒になってがっくり落ち込んでしまうと、
子供は劣等感を持ってしまいます。

子供に感情移入して、一緒に落ち込んであげる事が、親の愛情であると信じて疑わないのです。


子供が試験に落ちました。

本人は確かにがっかりします。
でも、そこで親が低い声で
「そうか」
と重苦しくため息をつき、がっくり落ち込んだとしたら、子供はどう感じるでしょうか?

気分が楽になるでしょうか?

間違いなく重苦しい気分になり、劣等感を持ちます。

落選通知を知ったときと比べ物にならないくらいに、気分は落ち込みます。
そして、いつまでもその親の落ち込んだ姿が脳裏に植え付けられ、
潜在意識にインプットされます。

がっくり落ち込む事は、親の愛情ではありません。

それは愛という名の暴力なのです。

子供の心に絨毯爆撃を与えたようなダメージを与えてしまいます。

それほど、ショッキングな出来事になってしまうのです。


落選した事ではありません。

親が子供に感情移入して低い声で
「そうか」
と重苦しくため息をつき、肩をがっくり落とす、
その親の姿が子供の心にダメージを与えるのです。



これは、昔読んだ本に書いてあったエピソードです。
ほんのタイトルは忘れてしまったので、勝手に引用します。

あるおばあさんがいました。

その孫が小学校から通知表をもらってきました。
その通知表には「1」という数字しか書いてありませんでした。

おばあさんは「お前は天才だね」というのが口癖でした。

その後、大学に行き主席で卒業しました。

そのおばあさんは、子供がオール1の通知表を見ても、決して低い声で
「そうか」
と重苦しくため息をつき、がっくり肩を落とす事はしませんでした。


その子供は劣等感を植え付けられるどころか、
「自分は天才である」
という自己イメージを植え付けてもらったのです。

たとえ成績が、オール1でも。


一方、成績は5段階評価でオール5をいつもとっていた子供がいました。

あるとき、評価4をひとつとってきました。

その親は、低い声で
「そうか」
と重苦しくため息をつき、がっくり肩を落としました。

その子供はほとんど5の通知表をもらっていたのに、劣等感を植え付けられてしまいました。


先ほどのおばあさんは「1」は一番という意味であると勘違いしていたかどうかは知りません。

しかし、親の態度、リアクションで子供の潜在意識に

「自分は天才」

という自己イメージを植え付ける事もできるし、

「自分はできない」

という自己イメージを植え付ける事もできるのです。


普段、勉強もまじめにやり、物わかりのいい子供が、

「自分はできない」

という自己イメージを持ち、

普段、まったく勉強せず、先生の言う事も聞いていないような子供が、

「自分は天才」

という自己イメージを持ってしまうのです。


こうなると、本人の努力や才能はあまり関係なくなってきます。

親がどのようなリアクションをとったかで、子供の自己イメージをどうにでも作り上げる事ができるのです。

一度出来上がった自己イメージはなかなか変える事はできません。

心理カウンセリングやNLP,ヒプノセラピーなどを利用することも時には必要になるかもしれません。


仮に、子供がオール「1」の通知表を持って帰ってきたとしても、

「お前は天才だね~」と明るく言ってあげましょう。

そうすれば、子供の自己イメージは

「自分は天才なんだ」

と刷り込まれ、その後の人生もうまくいくことでしょう。


ヒプノセラピー/潜在意識への扉




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