先日、「聞き方」をテーマとした連続講座をした時のこと。
受講生の中に、70歳代の女性がいらっしゃいました。
私の母よりも年上!
失礼ながら、このお歳で聞き方を学ばれようとは・・・
どんな背景をお持ちの方なのだろう?と思いました。
最終回、いつも30分前には会場に来られるその方と
少しお話をさせていただきました。
講座の自己紹介の中で、無口な旦那様のお話を聞きたい、
とお話しされていたので、そのことをもっとお聞きしたかったのです。
50年近くも連れ添われ、話をせずとも、
今、相手が何をしたいのかはわかる。
だけど、もっと、心が通い合う会話がほしい。
孫たちにも、小言だけではなく、優しい言葉かけをしてほしい。
そんなお話しから聞こえてきたのは、
旦那様の心の健康を思い遣る優しさでした。
「言葉」だけを聞くと
「じゃあ、こんな質問はどうですか?」
「こんな場面を作ってみてはどうですか?」となりがち。
でも、音を聞くと、そこには、彼女の深い愛情が感じられるのです。
わもんでは、2人の話し手さんを心の深いところでつなぐ
「壁打ち」という技法があります。
直接は言いにくいけれど、心底では思っていることを感じ取り、
それを、本人に変わって、相手に「壁」役の聞き手が伝えるのです。
壁打ちは、目の前に2人がいなくてもできるんです。
声なき声、思いを感じることは、離れていてもできます。
その女性の話を聞くうちに、どこからともなく、
彼女のご主人の声なき声が聞こえた気がしました。
きっと、旦那様も一緒に幸せな時間を過ごしたいと思っていらっしゃいますね。
とだけ、お伝えしました。
そこは、50年一緒に人生を過ごして来られた間柄。
にっこりとうなづかれていました。
結局、学ばせていただいているのは講師の私でした!
すべての人は、深いところに本当に素晴らしい輝きを持っています。
そこだけを信じることで、世の中の見え方が変わると感じます。
自分自身、そして、周囲の人の声なき声に耳を傾ける、
日々、実践していきたいな、と思います。