季語短歌24-5-20 | ひろちん。のエスキス

ひろちん。のエスキス

廣珍堂と同じひと

  先週 X(旧Twitter)で詠んだものです。一部推敲・詠み直ししています。

 1,  = 白牡丹(はくぼたん・しろぼたん) =

 花びらに憂い隠せる白牡丹君の背中の紅の気配も 


 2, = 夏浅し(なつあさし) =

 自主練で川縁走る女生徒はジャージのままで夏浅しかな 


 3, = 葵祭(あおいまつり) =

 テレビでは映さぬ夢の裏方も葵祭の陽射しの下へ 


 4, = 鹿の子(しかのこ) =

 鹿の子をすこし離れて眺むれば大仏もまたぢつと見つめつ 


 5, = 代田(しろた) =

 上弦の月を代田は映しゐてをのこの熱が向かふ御簾あり 


 6, = 夏の朝(なつのあさ) =

 女子アナのブラウス軽く夏の朝今日も微笑みひとを送れり 


 7, = 初鰹(はつがつお) =

 スーパーの特売ビラの初鰹トートバッグの底でしわくちゃ 



・代田(しろた):代掻きの終わった田をいう。