・・・つづき。
2日目に取り上げたのは,ハードディスク装置である。
ハードディスクを分解した事がある。
シングルCDサイズのピカピカな円盤。
鏡のような円盤が何枚も重なっていて,
その間に読み取りヘッドがある。
もちろん,精密機器である。
円盤を滑走路,読み取りヘッドをジャンボジェットのサイズに拡大してみると,地上数十センチスレスレを,ジャンボジェットが飛んでいるイメージになる。
空気中のホコリは,滑走路上に落ちている岩のようなもの。
衝突すれば,ジャンボジェットは岩をひきずりながら滑走路に大きな傷をつけるだろう。
だから分解を難しくしているのかもしれない。
「ハードディスクは,外周に行くほど記録密度は低くなるのですか?」
むむっ,なかなか鋭い質問。
さっきまで素人だったとはとても思えない。
外周へ行くほど円周の長さは長くなる。しかし外周であっても内周であっても,記憶容量は同じなのだから,当然外周の方が記録密度は低くなる。
近年では,外周の記憶密度を上げて,全体として記憶容量をアップさせている。
それも含めて解説すると,納得してもらえたようである。
それにしても,一人一人の能力の高いこと。
私の新人時代と比べると,吸収の早さ,立ち上がりの早さが段違いである。
また,私がこれまで接してきた新人というと
「え~,わっかんな~い」
「眠いんです,水飲んできていいですか」
これが普通だった。まだ学生気分が抜けないのだ。
それと比較すると・・・今回担当した新人さんは,個人の能力もさることながら,受講態度,言葉遣い,どれをとっても文句のつけようがない。
これまで担当した新人と同様のレベルで考えていたのは誤算であった。
さて定時後の事。
私が連泊しているホテルが神田にある。
その神田で,かつては師匠と仰いでいた人が講義していた。
片や北海道の片田舎,片や仙台に住んでいる。
滅多に会えない二人であるから,忙しいスケジュールをどうにか調整して会う事となった。
既に私も講師・執筆者としてそれなりに経験を積んでいるし,それ以前に,もうお互いに立っている土俵が違う。
なので「先生」というよりは「同僚」,あるいは「友人」としてのお付合いと言ったほうが正確であろう。
流石にタメ口ではないが,遠慮なしに踏み込んだ会話を行う。
本人は必死で否定するであろうが,相当冷や汗をかいたはずだし,生きた心地がしなかったであろう。
別れ際に握手。
握撃を恐れたのか,軽く手を添えるように握手してくるので,ガッチリと握らせた上で「軽く」握撃を加えておいた。
もう誘っても来てくれないかな~(笑)
ホテルに戻ってからの事。
このホテルには大浴場がある。
まずは汗でも流すか~と思って大浴場へ向かった。
そこで仙台の親友とバッタリ。
普段仙台にいても滅多に会わない二人。
それが東京の神田,神田にある同じホテル,そのホテルの大浴場で同じ時刻に風呂でバッタリ出合うとは。
そう言えば昨年の夏,このホテルの大浴場で,合気道の兄弟子とバッタリ出会ったっけ。
このホテルには何かあるのかも知れない。
大いなる誤算と,懐かしい出会いと,ビッグサプライズの一日であった。
・・・つづく。