・・・つづき。
新人教育と言っても,講師が好き勝手に講義を進めていい訳ではない。
「教育担当者」の意向は絶対だし,「新人」には具体的な成果を出させなければならない。
新人教育というものは「講師」「教育担当者」そして「新人」の3者が一体となって進めていくものなのである。
この会社は,教育担当者が実に熱心。
入社前の新人に対し,既に絶版となっていた矢沢久雄氏の「新人SEのための基本情報技術者入門」 を取り寄せて配布し,理解度をテストする程である。
その本をチョイスする事自体,教育担当者の方が「よく分かっている」という事の証拠なのである。
講義はこの本をテキストとして進める事となった。
この本何が優れているのか?
それは「ポイントを絞って分かりやすく書いてある」という事である。
「とにかく根幹となる部分だけは押さえておいてね。
枝葉の部分は書かないけど,自分で勉強できるでしょ」
特徴を一言で表せば,こんな感じである。
プログラムのテストで言えば,正常系の1パスをとにかく最後まで通すようなもの。
とにかく「これは大事」という事がキッチリと書いてあるのである。
逆に言えば,網羅性がない。
また当然だが,本は書いてある通りにしか理解できない。
「違った角度から見る」という事は不可能なのである。
これらの欠点を補うのがまさに講義の狙いと言っていい。
網羅性を高め,違った角度から理解させるにはどうしたらいいのか。
それは,過去問を解かせるのである。
過去問を解きながら読み進めれば,どのように問われるかが分かる。
どのように問われるかが分かっていれば,読み方も違ってくる。
問題を解けば,テキストに書いていない事も勉強できる。
だから情報処理技術者試験の過去問に何年分も目を通し,テキストの各ページに書かれている内容に関連する問題をチョイスした。
その数200問。
解答解説も含め,一冊のレジュメにまとめる。
さらに小テストや総合テストも作成する。
講師派遣会社の製作部門には,大変な負担を掛けてしまったと思う。
テキストと問題は揃った。
後は新人教育を待つばかりとなった・・・。
・・・つづく。