岡山満喫編~灯台~⑤ | 武産合氣道 大和/宮城野合氣修練道場 稽古日誌

武産合氣道 大和/宮城野合氣修練道場 稽古日誌

「神奈川県大和市」及び「仙台市宮城野区」にて岩間スタイル合気道を稽古する「大和/宮城野合氣修練道場」道場長鈴木博之のブログ。IT関連、自動車整備、資格試験、震災関連など、様々な情報を提供しています。

・・・つづき。


そして合同稽古当日。


ノロノロと起き上がる。頭が痛い。


これも毎年恒例。


もう1本のマグロを解体し,刺身と骨はだきを作っておく。
今度は身を無駄にする事無く,上手に刺身を作ることが出来た。


内田さん起床。


朝食は,昨夜の鍋の残り汁で作った内田さん特製のおじや。
疲れた胃にスッと入り込む。


これも毎年恒例。


坂谷さんご一行が到着。
学生がゾロゾロ。
次々と内田さんの二教を食らい,悲鳴を上げながら下に落ちる学生達。


これも毎年恒例・・・になるのだろう。


合同稽古へ移動開始。


行きの車中の,助手席は私。


これも毎年恒例。


車の中で,今年1年あった事を話す。


「師匠」と仰いでいた人物の醜態を目の当たりにし,叱り飛ばした事,その後の凋落ぶりを見て残念に思っている事,大鉈を振るって組織改革を行った事,等など。


「また同じ事を繰り返すぜ。
 そういう奴はな,懲りねぇんだよ。
 どこへ行ってもな,何をやってもな,
 また同じ事を繰り返すんだ。」


内田さんの答えを「そのと~り」と頷きながら聞いた。


どんな話題でも「なるほど・・・」と思わせる答えが返って来る。


人の3倍は人生経験を積んでいるのか,もしくは人の3倍の密度で生きているのだろう。


・・・


会場到着。


会場の外まで,気合の声が聞こえてくる。


もう中では「祭」が始まっているのだ。


御輿はない。
半被もない。


だが腕をグッと差し出せば,
「お願いしま~す」と掴んでくる。

それを気合を入れて投げ飛ばす。


そういう「祭」なのだ。


祭へ飛び込む。

若い力,ヤングパワーで次々と掴みに来る。


「流石は内田さんのお弟子さんだな~。」
「掴みが強いわ~。」


そう思いつつ,投げ飛ばす。


中には何度も掴みに来てくれる学生さんも。


そして合同稽古開始。


「パン!パン!」


100名超の合気道家が織りなすニ礼ニ拍手が,毎年キッチリと揃う。

感心を通り越して感動を覚える。


早めに顔を上げ,内田さんに視線を送る。


今,年が明けた。


新年最初の技を食らうのは,他の誰でもない,私だ。


「鈴木!」
「はいっ」


飛び出して行って,内田さんの腕を掴む。


右,続いて左。


スパッと気持ちよく体の変更を決められる。


「はいどーぞ」
「お願いしまーす」


その瞬間から,怒涛の氣合いが道場一面に響き渡る。


「あァッ!」
「ィエイ!」
「ヤーッ!」


後藤さんと目が合う。


「明けましておめでとうございます」
「今年もひとつ,ご贔屓に」

「わははは」


技の合間に,ナニワの商人よろしく挨拶を交わす。


そして諸手取り呼吸法。


この技を食らうのは,坂谷さんしかいない。
代役はいない。坂谷さんでなければダメなのだ。


その後は諸手祭。


諸手取り呼吸法の氣の流れ。


「次々と掛かれ~」


内田さんの指示が飛ぶ。


次々と掛からなければならない。


「者ども,出あえ出あえぃ」
「おぉーっ」


時代劇よろしく吼える。


鼓舞する。


次々と掛かる。


絶妙のタイミングで綺麗に投げが決まったり,
慌てて飛び出して目前でコケたり。


内田さんが笑っている。


あっという間の1時間。


ニ礼ニ拍手がキッチリと揃い,新年を迎える祭が無事終了した。


しかしその後も,祭は続く。


祭で火照った身体を冷やしたくないのかもしれない。


恒例となったポージング。


道場の真ん中に歩み出て,グッと腕を出す。

「オッシャー」と吼える。


たちまち諸手で掴まれる。


投げ飛ばす。


掴まれる。


投げ飛ばす。


また掴まれる。


また投げ飛ばす。


10人以上投げて,一瞬波が引いた。

フッと氣を抜いた刹那,「オーッ!」と坂谷さんが掴みに来た。


「オーッ!」と応え,腕を出す。


手を抜いたら失礼だ。


凄まじい圧を感じつつ,どうにか技に入り,投げる。


投げの途中も圧が途切れない。

明らかに去年の坂谷さんよりも強くなっている。

体制が崩れつつもどうにか投げる。


坂谷さんの腕を掴む。

思いっきり圧をかける。

去年の私ではない。


だが坂谷さんも去年の坂谷さんではない。

技に入られる。
崩される。


ヤバい,身体が泳いだ。

飛ぶしかない。


「ィエィ!」


投げが綺麗に決まり,大きく飛ばされる。


すかさず坂谷さんがポージング。


「オーッ」


歓声が上がる。


「美味しいとこ取られた~」


と思いつつ,汗まみれの顔で互いに頭を下げた。


ボクサーは試合後,互いを「拳友」と呼び,称え合うという。

合気道家は互いを「道友」と呼んで称え合う。


我々はまさに「道友」なのだ。


大満足のまま,帰りの車に乗り込んだのであった・・・。


・・・つづく。