先日、「奇跡のりんご」で有名な木村秋則さんのりんごを味わう機会がありました。

 

東京の戸越銀座商店街の中に木村秋則さんとその仲間の方たちの自然栽培の農産物を売るお店があり、そこでそのりんご は売られていました。

 

私は食べた時、こどもの頃家で栽培していた紅玉の味を思い出し、夫は甘すぎず、酸味も強すぎずバランスのとれたりんごだね、と言いました。

りんごを皮ごと食べたのは久しぶりでした。

 

 

木村さんのりんごには顕微鏡で見ると無数の微生物がいて、一般に売られているりんごの8倍~10倍はいるそうです。

 

この微生物が食べた人の腸内細菌となり、その人の体を正常にしていく働きをしているのではないかと推測されています。

 

このりんごに限らず、自然栽培の米や野菜、果物などを食べることで花粉症やアトピー性皮膚炎などのアレルギー疾患、便秘症、うつ病などが改善したという経験談が木村秋則さん監修の「自然栽培」という季刊書籍に載っています。

木村さんは長年苦労して身につけた技術を惜しみなく誰にでも教える方ですので、これらの話は決して誇大広告的な宣伝文句ではないと思います。

 

 

そもそもなぜ肥料をやらないのに農産物を収穫できるのか。

「自然農法 わら一本の革命」の著者福岡正信さんは、マメ科の根粒菌を利用したり、稲藁を振り撒いて戻したりしていました。

 

木村秋則さんは森の土にヒントを得ました。最初は森の土を入れたようですが、方法としては次のようなものです。

まず、窒素固定できる大豆を植え土を肥やします。その栄養を吸収して大きく育った雑草をあえて生やし、年に2回だけ刈り込みます。雑草の種類の善し悪しはあるようですが、雑草を生やすことがミソのようです。常に観察して見極めることが必要なのでしょうが大雑把に言うとこういうことです。

 

木村さんの畑では研究者がいろいろ調査しています。

それによると木村さんの畑の土にはAM菌などの微生物が非常に多いそうです。AM菌は菌根菌の一種ですが、菌根菌とは植物と菌が共生関係にあり、根の細胞の間に菌糸が入るタイプの菌で、この菌は草の根にたくさん付くということです。

 

まだ研究段階ということですが、永続栽培を可能にしているのはこれら微生物の働きなのではないかというのです。あえて生やした雑草の根の周り に菌類やバクテリアが集まり、畑の土に養分を供給するためと分析しています。

 

 

微生物は偉大です。

 

土壌から分離した抗寄生虫薬イベルメクチンで多くの人を救ったノーベル医学生理学賞を受賞した大村智さんが、常に土壌サンプルを採取するためのビニール袋とスプーンを持ち歩いていることは有名な話ですが、土壌微生物はまだまだ未知の力を秘めていると思われます。

 

 

私たちの腸内に棲む菌はどこから来たかというと、食べたものに由来します。

また、植物の根と人の大腸を電子顕微鏡でのぞくとそっくりなそうです。

土壌中の微生物が多いほど植物は健全に育ち、腸内の微生物が多いほど人間が健康になるということでしょうか。

 

 

畑の土作りが重要なように私たちが何を食べるかが重要です。

 

微生物が多い健全な作物を食べれば食べた人の腸内細菌が健全になり、健康になれるというわけなんですね。