最近注目されている栄養素「 LPS」(リポポリサッカライド)は、私たちの健康を守る免疫細胞、マクロファージを元気にする働きがあります。
マクロファージは私たちの体のあちこちで、がんなどの病気の種や老化を進めるごみを掃除してまわります。
例えば 脳-睡眠中に老廃物を除去し、アルツハイマー 病を予防します。
肺-PM2.5やタバコのタールなどを除去します。
肝臓-体内の老廃物を除去します。
筋肉-筋肉の再生を助けます。
骨-骨の再生を助ける働きをします。
皮膚-皮膚の生まれ変わりや傷の修復に働きます。
LPSと同じようにキノコ類に含まれるβグルカンや乳酸菌に含まれるペプチドグルカンもマクロファージを元気にする働きがありますが、LPSはごく少量でも同じ働きをしてくれるということです。
LPSは、このように健康を保つのに大変有効な物質ですが、衛生管理の近代化、農業の近代化によって極端に減少してしまいました。
植物の根の周りには微生物が多いのですが、LPSはその微生物とともに存在しているからです。つまり、化学肥料と農薬が多く使われる近代農業が発展したことでLPSを失ってしまったということになります。
さらに、近年の「殺菌、除菌、滅菌」を奨励する風潮が微生物とともに存在するLPSを失う原因になっているのではないでしょうか。
人間は抗生物質を発見し使いこなすことで感染症の脅威からは逃れることができましたが、その代わり大切な成分を失いかけています。
それでは健康長寿の鍵、LPSを摂り入れるにはどうしたらよいのか。
まず、できるだけ化学肥料や農薬を使用せずに栽培した野菜を食べること、そしてできるだけ根っこ類を食べることです。
また、食中毒に注意しながらも極端に薬品などで滅菌しようとしないことです。
そしてもう一つ注目すべきはアレルギー体質のことです。
ミュンヘン大学の研究によれば、日常的に土に触れる機会が多く、LPS摂取量の多い田舎の子供の方が都会の子供よりアレルギー体質になりにくいそうです。
前回、「農産物と微生物の話」に、自然栽培の作物を食べることでアレルギーが改善したという例が「自然栽培」という季刊書籍に載っているということを書きましたが、 このLPSの話とも矛盾しないことでさらに腑に落ちた気がした次第です。
LPSについては、薬学博士稲川 裕之先生がまとめたものを引用させていただきました。