本日(2020年9月14日)より、「セミロックダウン」状態に逆戻りしたジャカルタからこんにちは、加藤ひろあきです。

 

昨日の「Kouji Genki Project」カフェへの反響、ありがとうございます。

SNSでも「ジャカルタに行ったら是非立ち寄ってみたい!」とか、「ジャカルタに住んでいて素敵なカフェを探していたので行ってみます!」というような嬉しいメッセージを頂きました。テリマカシ。

まだ記事をご覧になっていない方は、是非読んでみてくださいね!

 

https://ameblo.jp/hiroakikato39/entry-12624614823.html

 

さて、ジャカルタはセミロックダウンに突入と書きましたが、具体的にどのような状態なのかを少し書いてみます。

まずはジャカルタ州政府から発表されたレギュレーションは以下の通りです。

(在インドネシア日本国大使館からの情報提供引用)

1 ジャカルタ首都特別州における大規模社会制限の強化について13日、アニス・ジャカルタ首都特別州知事は、9月の新型コロナウイルスの感染者が特に増加しているとして、14日から、同州での大規模社会制限を強化し、追加的な措置として決定した実施内容を発表しました。

2 ジャカルタ首都特別州における大規模社会制限については、6月4日以降、「安全で健康的、生産的な社会」に向けた移行期として実施されてきましたが、いくつかの点で規制が強化されています。ポイントは以下のとおりです。

(1) 実施期間
9月14日から2週間(9月27日まで。同州内における新型コロナウイルスの感染拡大が続けば、さらに2週間(10月11日まで)延長するとされている。)

(2) 制限の内容
ア 原則
必要不可欠とされる活動以外の目的で外出しないこと。

イ 基盤分野の活動
11の基盤分野(1.保健衛生、2.飲食料品、3.エネルギー、4.情報通信、5.金融(銀行や決済システム含む)、6.物流、7.ホテル、8.建設、9.戦略産業、10.基礎的サービス、11.生活必需品)については、保健プロトコルを徹底の上、人数制限50%以下で活動すること。

ウ 臨時閉鎖する分野
・教育機関
・観光、レクリレーション施設、公園
・スポーツ施設
・結婚披露宴・セミナー・会議会場(宗教事務所や民事事務所での結婚手続きは可。)

エ 政府部門
・外交・領事事務所、新型コロナウイルス対策に対応する国営企業、国際機関や社会団体(災害対応)は、50%の人数制限を設けて活動可。
・政府機関については、国家機関強化・官僚改革大臣通達に従い、地域の感染状況に基づき、感染リスクの高い地域では職員の人数制限を25%とする。 
・陽性患者が発生した場合、関係の事務所だけでなく、建物全体を3日間閉鎖する。

オ 飲食店
レストラン、食堂、カフェについては、宅配又は持ち帰りのみの営業とし、店内での飲食サービスは不可。

カ 宗教施設
家族・地域住民のみ使用可。大規模な宗教施設や感染リスクの高い地域(赤ゾーン)にある宗教施設は、臨時閉鎖する。

キ 基盤分野以外の事業
・事業所は、在宅勤務を基本とする。出勤が必要な場合は、出勤する従業員数を25%に制限する。
・市場やショッピングモールは、客数を最大収容人数の50%までとする。
・陽性患者が出た場合、当該事業所・店舗が入居する建物を3日間閉鎖する。

ク 交通
・公共交通機関(含むタクシー)は、乗車人数制限を50%までとし、鉄道・バスについては運行頻度を減少する。
・私用自動車は、一列の乗車人数を2名までに制限する(同一の住居に住む場合は除く。)。
・車両ナンバープレートによる偶数・奇数交通規制は行わない。
・配車アプリ・サービスは、保健プロトコルを徹底すれば、乗客を運搬できる。

(3) 無症状の陽性患者の隔離
無症状の陽性患者は、家庭内での感染拡大防止のため、新型コロナウイルス対策ユニットが指定する場所で隔離される。

(4) 保健プロトコル違反に対する罰則
ア マスクを着用しない個人
・1度目の違反:1時間の社会奉仕活動又は250,000ルピアの罰金
・2度目の違反:2時間の社会奉仕活動又は500,000ルピアの罰金
・3度目の違反:3時間の社会奉仕活動又は750,000ルピアの罰金
・4度目の違反:4時間の社会奉仕活動又は1,000,000ルピアの罰金

イ 事業者の保健プロトコル
・陽性患者が発生した場合:1日(24時間)は消毒のために閉鎖する
・1度目の違反:3日間(72時間)の閉鎖
・2度目の違反:50,000,000ルピアの行政処分
・3度目の違反:100,000,000ルピアの行政処分
・4度目の違反:150,000,000ルピアの行政処分
・7日を超えて罰金を支払わなかった場合:営業許可の取り消し。

(5) 社会支援
2020年12月まで、州内の脆弱な家庭に対し、生活必需品を配布する。

*このポスターはインドネシア語ですが、州政府からSNS上で公開されたものです。

 

基本的にはここから二週間は指定された業種以外は在宅リモート勤務、そして子供達、大学生も在宅リモート学習という形になります。

ただ、この発表が行われた当初は4月〜6月までに施行されていた「PSBB(大規模社会的制限)」に戻すとのことだったのですが、一定の条件下でモールの閉鎖や公共交通機関、州をまたいでの移動は許可されており、予想されていたようないわゆる「ロックダウン」とは少し異なる形での施行になりました。

 

家の窓から見える町内の様子は昨日までとあまり変わらず、食べ物や飲み物を届ける配達のバイクは頻繁に行き来していますし、マスクを付けて歩いている人も見受けられます。
*自転車で売りに来るアイスクリームも健在。

 

この「PSBB(大規模社会的制限)」が再び強化されると発表された当初から、ジャカルタに住む人々の間ではどのような形で規制を再び強化するのかという点に注目が集まっており、一度緩み始めてしまった雰囲気を再び締め直すには相当な対策が必要だろうと多くの人が感じています。

 

アプリで呼べる配車サービスGrabの運転手の兄ちゃん(30代かなたぶん)は、

「もしまた規制を強化して、それを守らせたいと思ったら警察を何mかおきぐらいに並べるでもしないと誰も守らないだろうね。俺らにも生活があるからさ。暴動とか起きなきゃいいけどね。」

と昨日、運転しながら話してくれました。

まあ、確かに兄ちゃんの言ってることもわかる。

 

その一方で、ジャカルタはあちこちの病院ですでに病床占有率がかなり逼迫してきており、全部で67ある病院のうち7つの病院ではICU・隔離病棟ともに占有率100%、46の病院で60%以上と発表されています。

ここが日本の状況と大きく異なるところかなと思います。

 

医療従事者のコロナ感染や殉職が後を絶たない状況も鑑みて、規制強化は止むを得ない選択だとは思いますが、果たしてどこまで取り締まれて、どこまで効果を発揮するのかは未知数です。

ニュース等を見ていると警察の巡回頻度とその人数を増やすようですが、実際にそれができるのかどうかも注視していかなければいけませんね。

 

繰り返しますが、今のところ僕の住んでいる地域(中央ジャカルタ、目抜き通りのスディルマン通りからは徒歩で10分くらいの中心地)では昨日までとあまり変わらない様子で街が動いています。

*今も3人くらいの子供たちが「わーーー」っと謎の奇声を発しながら、無邪気に走り去っていきました。元気なのはいいことです。

 

電車・地下鉄・バスの規制に関しては14日から16日まではこれまで通りの運行になりますが、それ以降は運行時間が大幅に短縮されます。

詳しくはインドネシア語ですが、以下のリンクをご覧ください。

https://metro.tempo.co/read/1385982/psbb-jakarta-diperketat-simak-jadwal-krl-mrt-transjakarta-dipangkas-bertahap

 

今さっきの発表で今回の規制に関して「PSBB2」と名付けられたそうです。

早速Twitterで「PS2」みたいだねと仰ってる方がいて笑ってしまいました(笑)

 

まだ一進一退の攻防が続く新型コロナウイルスとその状況との向き合いですが、まずは自分が出来ることから一つずつ活動を積み重ねていきたいと思います。

みんな自宅での時間が増えるので、またそういった人たちに寄り添えるような配信やコンテンツの制作もしていきたいと思います。

 

日本にいる方もインドネシアにいる方も、心身共に労わりながら過ごしていきましょう。

今日はジャカルタの現状をお伝えしました。

みなさんにとって、今日が昨日よりもちょっとでもいい日でありますように。

 

ひろ。

 

*昨日「PSBB2」前に加藤ひろあきファンベース「SuperHiros」のキャプテンで親友:Miita(アチェ出身)と作戦会議の様子。

色々アドバイス、ありがとー!!参考にします。

 

ちなみに、マスクは昨日「Kouji Genki Project」の1周年パーティーで頂いたもので、めちゃくちゃ気に入ってます!テリマカシ!