二子山山系の道迷いエリア南沢の話

行ける所まで行って無理せず引き返そう。

そう思っていたが、結局やっとやっとでクリアできてしまった。

ずいぶん達成感がある。


今回は、逗子・葉山駅スタートで田浦駅ゴールのコースだ。

初めのうち道迷いエリアに入る前まで(森戸川林道終点まで)は、普通のハイキングコースだった。

しかし道迷いエリア内に入ると、これはなかなかの中級者コースだと感じた。

沢横の崖上に細道がある場合でも、大抵道が沢側に傾いている。充分注意しないとぬるっと、もしくはずさーっと滑る。

あり地獄のように沢に吸い込まれそうだ。

沢横の崖を降り、沢を渡渉して、また崖上に上がって歩く。沢は一歩では跨げず、自分で真ん中に置き石を配置して二歩でまたぐ。

最初のうちは、それで良かった。

だが源流間近になると、もう沢と縁しかなくなった。沢横には普通に歩ける道もスペースもなくなってしまった。

沢の上に顔を出している石と、濡れ落ち葉が積もった縁を駆使して飛び石の上を歩くようにしか進めなくなった。


そして、いよいよもうジャブジャブ歩くしかないのかという局面もあった。

だが、慎重に足の置き場を選択し続け、南沢の源流付近まで到達できた。

最後は、源流付近から乳頭山への急坂を直登して山頂に達した。


靴下も多少濡れたが、ジャブジャブ歩くことはなくクリアできて良かった。


南沢は秘境感があったが、道迷い感はほとんどなかった。道に迷うというよりは、次の一歩の足の置き場に迷うと感じた。