多分、半分は願望…。
だから、有名なキュレーターや、実力のあるアーティスト達に認められ、評価される事で、半分安心し、さらにその「信じる」をより強固なものにしているのだ。
誰に認められずとも、評価がされずとも、己の信じる道を行く、そんな強さが重要だという事やブレない思いの強さが大事だという事は、重々承知している。
が、自己満足ではない、身内贔屓ではない、客観的な眼が必要なのだ。
お陰様で、私のほんの少しだけある、不安のかけらは、いつもオットの作品を発表する度に、吹き飛ばされる。
ちゃんとした眼をもつ方々から、正当に評価される。
ありがたく、誇らしい。
が、オットはがむしゃらに描きなぐるタイプでもなければ、、湧き出るものを抑えきれずに表現するタイプでもない。
どこか、芸術家というイメージが私の中では狂気と繋がってしまっている(笑)ため、そうではない比較的普通の人であるオットが不思議でならないのだ。
バンコクに拠点を移した一年目の終わりに、個展をツアーで回るという大きなチャンス、人脈と環境とに恵まれた。
そこから半年、制作をし、発表をし、次の一年が幕を閉じた。
そして今年。
個展の予定はない。
それはわかっていた事ではあるが、多少の心細さは拭えない。
次に行かなくては、仕掛けなくては、と気ばかりが焦ったりもしていた。
プラスに物事を捉えられず、消極的になる自分にも気づいていた。
私が世界に彼を連れていくのだ、と空回りしかけていた。
彼が私を世界に連れていくのだ。
たんたんと出来る事を進めるオットは、ある幾つかのコンテストで入選した。
一つはNY、もう一つはイギリスだ。
さらに、まだ結果が出ていないものもある。
すごい事!
嬉しい。
一気にメンタルは戻ってきた(笑)
忘れていた。
私は、信じて、
安心して、
待っていれば良いのだ。
この人の才能は、私を世界に連れていくのだ。
私は私に出来る縁の下仕事がくるまで、ニコニコしていたら良いのだ。
口下手で、喜怒哀楽をあまり表さず、テンションが常に一定なオット。
その彼に神様がくれた才能。
それを信じ、二人で前に進むために、出逢ったのだ。
私達の挑戦は続いている。