花巡り その一 | 泥なんてなんだい

泥なんてなんだい

あんなことやこんなこと

北の方では桜も見ごろを迎えているころでしょうか。

こちらはもちろんすでに終わってしまいましたね。

ちょうど一年前の桜の良いころはインフルに倒れていたワタクシ。

回復してからも体力まではすぐには戻らず、

ろくに桜を楽しめませんでした。

それを取り戻すかのように

今年は桜三昧、桜まみれで楽しみましたよ!


無理やり、急に、

平日に休みを取ってまで
(σ・∀・)σ



社会人としてどうなんだという意見には一切耳を貸しませんよ(笑)

だってしょうがないじゃないか、

天候不順な上に、日が近くなるまでいつが満開かわかんないし、

天気も予報がころころ変わってわからん!!

そこまでして今年は見に行きたい桜があったわけです。

一度こうと思うと

小さい子どものように頑なになるワタクシを止めることはできません!

(↑ええ歳したおっさんの言うことか)

おかげさまで雨の谷間、しかも満開の時に行けたのでございます。

関係者のみな様方、まことにありがとうございましたm(_ _ )mm(_ _ )m

ちなみに花巡り編、全三回を予定しておりますよ!


そしてそんな仕事以外のことでは気合十分なワタクシが出発したのは

仕事に出かけるよりも早い時間ww

平日とはいえ山中にあるとても有名な桜の名所、

満開初日。

毎年、満開の時季の渋滞も有名です。

(ワタクシが着いたときはまだガラガラで気持ちよく走れた道でしたが、

案の定、その場所を去るころには

長~~~い渋滞となっていました。くわばらくわばら。)

で、どこに行ったのだというと、

はい、こちら。

根尾谷


…地元の人でもきっとわかりませんねww


ここはお隣の岐阜県は本巣市根尾板所。


知ってる方なら「根尾」という地名でピンときたかもしれません。


その桜は、

淡墨桜


日本三大桜の一つ

「淡墨桜(うすずみざくら)」


です。


そんなすごい桜がお隣にあったなんて


つい2,3年前まで知りませんでした orz


その満開に花を咲かせた姿を


是非この眼で見たいという願いがようやく叶いました(*^▽^*)


淡墨桜


桜の種類はエドヒガン。


樹高・17.2m 枝張り・東西23.9m 南北21.2m 幹囲り・9.1m


国の天然記念物にも指定されています。

花は、つぼみの時は薄いピンク、満開時には写真のような白、

散り際には淡い墨色になるそうです。

淡墨の名はこの散り際の色から付けられたのですね。


淡墨桜


どうでしょう、この枝ぶり。


樹齢は1500年余りと云われています。


1500年前、西暦500年ごろというと日本は古墳時代、


日本最大級の大仙陵古墳(仁徳天皇陵)など


大規模古墳も築造された時代。


聖徳太子の飛鳥時代よりもまだ前の時代、


「古事記」「日本書紀」に記述がある時代のこと。


個人的にはこの時代は、確たる史料も多くなく


神話と現実が入り混じったような感覚のある


よくわからない、不思議な時代。

また大和朝廷が成立したころだともいわれています。

この淡墨桜も、都での迫害から逃れこの地に潜っていた


第26代・継体天皇が皇位を継承する際に形見として植えた


という伝説が残っています。

そんなころからあると云われているこの淡墨桜。

しっかりと存在しているのですねぇ。。。


淡墨桜


淡墨桜


しかし、この淡墨桜、実は過去に枯死しかけているとのこと。


大正時代に降った大雪で枝が折れ、幹が裂け、


そのころから著しく衰え始めたということです。


上の二枚の写真を見ていただいてもわかるように


幹も空洞化が進んでいるのですね。


戦後、いよいよ枯死は免れないといわれたのですが、


巨大な根も当時、ほとんどが腐っていたということです。


しかし、なんとか生き永らえさせることはできないかということで


岐阜市の歯科医師で

独学で樹木のことを学んだ前田利行氏の指揮により

238本の山桜の若根が根接ぎされ、見事によみがえりました。

その後も昭和34年の伊勢湾台風の被害で

再び危機的状態に陥ったようですが、

作家・宇野千代氏の嘆願により国、県を挙げて保護することとなり

手厚い保護策と幾度の手術が行われました。

多くの方の力により、今もその姿を見ることができています。



淡墨二世


そして、淡墨桜の横で寄り添うように咲いているこの桜は


「淡墨二世」。


再生したといっても往年の姿は望めない


老齢の親を助けるようにその枝にたくさんの花を開かせています。

淡墨二世


ちなみに子どもは、この一本だけではなく、


日本の各地で育てられているということですよ。


是非、淡墨桜の血統?を広く、末永く遺していってもらいたいですね。


もちろん淡墨桜自身も末永く。。。


淡墨公園


淡墨公園全景。


残念ながら淡墨親子以外の桜は


すでに散ってしまっていたのでしょうか、


ほとんど花をつけていませんでした。


画像を探すと


一緒に満開になっている光景が見られるのですけれどね。残念。

淡墨桜


正直な話。


画像などで見ていたもので


もっとぶわーっと咲いている姿をイメージしていたのです。


第一印象は「ちょっと物足りない」でした。


今年は天候も不順で暖かくなったり寒くなったり、


曇りが続き、雨もよく降りましたから


木も元気がなかったのかもしれませんね。


それに雨は降りませんでしたけれど、当日も生憎の曇り。


その点も印象的にマイナスに働いたのかもしれません。


とはいっても1500年生き続ける生命力。


去年、同じ岐阜の飛騨清見の西光寺で見た


樹齢800年の枝垂桜の倍近い時間。


その佇まいにずっと圧倒されていました。


また次は青空の下でいっぱいに花を咲かせた


元気な淡墨桜をみたいと思いましたよ。

それにしても、淡墨桜が一番元気だった時代、満開の時季のその姿、


どれほどの姿だったのでしょうね。



今日のおまけ。


桜


これは駐車場から公園に続く道に咲いていた桜です。


今回みたいに離れたところから撮る被写体=淡墨桜で


こういう写真撮ろうと思うとやはり望遠がいりますねぇ、、、(。-_-。)ホシイ



さて次回、その二は次なる場所へ向かう途中で偶然出くわした


これも見事な花巡りです。




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