猛暑日の中 涼を求めて板取川源流域を訪ねる | シニアの の~んびり道草

シニアの の~んびり道草

日頃の散歩や近場のドライブ、時には一晩泊りでぶらっと訪ね歩くことがある。そんな折、おお! これは綺麗だ、これは凄い、これは面白いと感嘆したり、感動したようなことを、思いつくまヽアルバム風に綴ってみる。

各地で猛暑日連続日数更新のニュースが報道され、私が住む岐阜県美濃地方も茹だるような暑さにうんざりする毎日である。そこで、8月4日に涼を求めて板取川源流域へ行ってきた。

板取川は、岐阜県と福井県の県境付近の左門岳(1,223.5m)付近に源を発し、関市・美濃市を流れ、長良川に合流する木曽川水系の一級河川である。水質がよく、川下りや釣りが盛んに行われる。またキャンプ場が点在しており、夏を中心に観光客でにぎわう。岐阜県だけでなく、愛知県などからの観光客も多い。

今回訪れたのは関市洞戸通元寺地区からの上流部である。板取川水源地に近い河川名については二説有り、地域住民に定着しているのは、板取川分岐点南に位置する旧杉原村の北西上流部から門原川との合流地点までを川浦(かおれ)谷川と呼び、合流点以降を板取川と呼ぶ。しかし、国土地理院の地図によると分岐点南に位置する杉原地区から滝波谷と門原川の合流地点以降滝波谷までを板取川と記載しているので、それに依拠した。



洞戸飛瀬地内の栗原橋上流側で、大きな岩の深い淵は川の底まで透き通ってくっきり見える。 


飛瀬地内の遊泳場を縄文橋上から眺める。板取川は宙に浮ける奇跡の絶景写真スポットとして人気が高い。ボートとボートの影の間に川の底(空間)が見えると、宙に浮いているように見えるのである。天候や川の状態、日差しの角度などの要件が揃えば素晴らしい写真が撮れる。


栗原バイパスの縄文橋上流側の景観。深みの澄んだエメラルドグリーンが綺麗だ。


洞戸阿部地内の高賀神社への橋の下流側(左)と上流側(右)の渓谷美。


洞戸高見地内の流れは透明度抜群で川底までよく見える(上)、この辺りは川幅も広く、川遊びには格好の場所(下)。


老洞地内の清らかな流れで深いところは碧緑色で澄んだマリンブルー。


板取川は鮎の友釣りのメッカ(老洞地内)


鮎の友釣りの様子と釣果を見せて頂く(老洞地内)


広い川幅いっぱいの清冽な流れと急流が岩に突き当り深い淵を造形し、渦を巻く水流はエメラルドグリーンに輝く(岩本地内)。


たまたま、通りがかりに宙に浮くボートを撮る(野口地区)。パンフやYouTubeに投稿されるような良い写真を撮るためには、晴れて日差しが明るく風がない、流れが緩やかで水深0.5~1m位、水の透明度が高く川底がエメラルドグリーンやブルーや白っぽい感じの場所、斜め上からのカメラアングルが選べるところ等が必要条件のようだ。


杉島地内の「魚の里すぎ嶋」には、鱒、あまごの養殖場がある。渓流釣り専用特定漁場、餌釣り専用池が併設されているので、子供から大人まで釣りを楽しめる。上級者向けの管理釣り場、日帰りバーベキュー施設、川魚・山菜の食事なども季節を問わず楽しめる。


杉島地区のすぐ北側が支流門原川の合流地点で、真っすぐ北上すると島口集落を経て滝波谷に達する。この滝波谷が板取川の源流部である。島口地内の谷川の様子で、翡翠のようなエメラルドグリーンは川底まで透き通って見える。


門原川は島口地内で板取川に合流する。門原川に沿って県道52号線を大きく右に曲がって進むと、定住住民最後の集落・門原地区に着く。さらにこの奥が三洞地区で門原川の源流部である。この先は冬季通行止めになる峠を越えて郡上市大和町に至る。三洞地内のR52の情報板(左上)、谷川のせせらぎ(左下)、最上流部であるが砂防堰堤が整備されている(右)。


板取川のもう一つの源流部である支流川浦谷川は、杉原地内で板取川本流に合流する。合流地点の直ぐ上流側・コテージ湯谷への橋上から、川浦谷川を眺める。清冽な流れは渓谷ならではの美しさだ。


人気の板取キャンプ場の様子。大自然の中、夏でも涼しい清流での水遊びは楽しそうだ。


かつては、秘境と呼ばれた川浦渓谷であるが、一時、中部電力のダム建設が計画され、建設用の道路が整備されたが突然中止になった。そのおかげで手軽に車で入れるようになり、今では駐車場や遊歩道も整備され、素晴しい景勝地として知られるようになった。川浦2号橋を渡った所に立つ案内板(左上)、川浦2号橋上から展望所(四阿)に向かう遊歩道を眺める。山側は防護ネットで覆われているが恐ろしいほどの垂直の壁である(左下)。川浦2号橋上から下流側を見ると、断崖の下まで40~50m程はありそうで覗き込むと吸い込まれるようだ。高所恐怖症の人は、真下を見るのは無理かもしれない(右)。


川浦渓谷一番の渓谷美、板取のグランドキャニオンを展望所から望む。ここが川浦渓谷の核心部で、花崗岩の侵食による切り立った断崖に囲まれた淵は、エメラルド色に輝きとても神秘的である。


水量はかなり少ないが山裾から滝水がエメラルド色に輝く水面に流れ落ちる。これより先には豊かな自然に恵まれた原生林が広がり、民家も無く、水質・透明度は最高だ。


川浦渓谷の上流約0.5km付近の川浦谷川(左)。さらに新深山トンネルを抜け約2.5km進むと、吾妻清水の山之神神社があり、これより上流は現在通行止めになっている。山之神神社付近の最上流部の川浦谷川(右)。


今回訪れた中間地点、岐阜県関市板取上ヶ瀬1643-17 関市役所・板取事務所付近のMAP