道志山陵縦走コースを行く【月夜野から平野峠、ムギチロ、赤鞍ヶ岳】 | HIROのブログ

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山歩き、写真を撮ることが趣味です。家では2匹の猫を溺愛しています。




今回の登山は道志村方面です。
道志村の北側には
御正体山、今熊山、菜畑山、朝日山、
赤鞍ヶ岳、厳道峠と続く
長い稜線があります。
登山詳細図によると
道志山陵縦走コースと呼ぶようです。
稜線は更にムギチロ、平野峠と続いています。

今回はその長い稜線の
朝日山から東側の部分を歩こうと思います。

今回は東西に長く歩くコースで
登山口と下山する場所がかなり離れているので
マイカーの利用はし難いコースです。

それで今回は
公共の交通機関を利用することにします。



今回歩くコースは
公共の交通機関の便が極端に悪く
休日、行きのバスは
橋本駅から三ヶ木乗り換えの
月夜野行きのバス2便
(そのうちの朝は1便)あります。
もしもその朝のバスを逃したら
それでその日の予定は詰んでしまいます。
人数が揃えばタクシーを使う手もありますが
私の様な単独には現実的ではありません。



帰りは道志村の中心付近の和田村のバス停から
山中湖沿いの旭日丘行きのバスが
2便あります。
時刻表を見ると
12時10分発、15時10分発です。
登山の帰りに乗るのは時間的に
15時10分発のバスになります。

そのバスを逃したら
道志村から出る公共の交通手段は無く
車道を長時間歩くか
タクシーを呼ぶことになります。
今回の登山は、その3時10分発のバスに
間に合うように行動するのが
1番のポイントになります。

行きも帰りも、そのバス以外の交通手段の
選択肢が無いのが今回の山行です。


更にその和田村から旭日丘のバスは冬季運休で、
11月末までの運行になります。
今回のコースを歩くには
今年はこの週末しかありません。


交通手段に制約がありすぎて
二の足を踏んで
私はまだ未踏のコースだったのですが
今回、思い切って行ってみることにしました。
不便な場所だけに
静かな山歩きが楽しめそうです。




11月27日(日)



いつもの始発電車に乗る時よりも

バスの時間に合わせて

1時間も遅い5時半に自宅を出発しました。

日が短いこの時期はまだ真っ暗で

ようやく東の空が明るくなりかけていました。




横浜線の橋本駅から6時20分発の

三ヶ木行きのバスに乗ります。

バスは多くの登山者で混んでいて

座席に座れない乗客も多くおられました。


三ヶ木で月夜野行きのバスに乗り換えます。

大半の乗客は焼山登山口のバス停で

下車しました。

残った乗客も途中で下車していき

終点の月夜野のバス停に到着する時は

乗客は私だけでした。





月夜野から先の道志村に行くバスは
休日の運行はありません。
つまり、休日は公共の交通機関の空白区間です。

登山の途中で予定変更して国道413号に下りても

和田村のバス停まで歩くか

月夜野のバス停まで戻るしかありません。

どちらにせよ

バスの発車時間を頭に入れての行動になります。




準備を済ませて行動を開始します。

しばらくは国道413号線を道志村方面に進みます。




天気が良く絶好の行楽日和です。




このコース、登山者用の道標がありません。

GPSの地図を頼りに歩きます。

ここで国道413号から離れます。




ここが月夜野の集落です。





のどかな景色を見ながら歩きます。





途中でGPSで現在位置を確認すると

私の現在位置が予定コースから外れています。

戻って確認すると

登山コースは車道から離れて

畑の中を通っています。

登山道と言うよりも

畑の中の畦道にしか見えません。

ここも分岐点に道標は無く

GPSが無いと分岐には気付かないですね。


他人の畑の中を通るのは

ちょっと気が引けましたが。




登山でよくあることで

登山口から登山道がわかりにくい。

ここは正しくそれですね。





少し進むと野生動物避けの柵がありました。

扉を開けて通過して

再び扉をロックします。




ここまでは草の生えた登山道でしたが

ここから先は明瞭な登山道になります。


ここまで歩いてきて暑くなってきたので

ダウンジャケットとフリースを脱ぎます。

晴れていて暖かく

薄着でも歩いていると汗をかきました。






沢沿いの橋を渡ります。











紅葉のピークは過ぎていましたが

この辺りはまだ少し紅葉は残っていました。





心地良い朝日を浴びて歩きます。








月夜野から平野峠に至るコースは

山と高原地図には

道荒れている

とあります。

登山詳細図には

荒廃中。危険個所もあり

とあります。

(私の地図の情報が古いのかも知れません)


実際に歩いた感想は

登山道は明瞭で

所々、登山道が半分土砂に埋まっていて

少々歩きにくい所もありましたが

悪路と言う程では無かったですね。

それなりに道は整備されている感じですね。




木々の葉が落ちると

幹越しに周囲の山々が見えます。

あれは西丹沢の大室山ですね。

その左側の鞍部が犬越路ですね。






稜線にたどり着く所で

鮮やかな紅葉が目を惹きます。





そこが平野峠でした。

木々に囲まれていて眺望はありません。


ここまで来て、初めて標識がありました。

手書きの標識ですが。





写真の左側の道を歩いて来ましたが

ここでスイッチバックして

これから向かうムギチロ方面は

右側の道を歩きます。




落ち葉の絨毯を歩きます。




ここから先は完全に紅葉は終わっていました。







平野峠から僅かな登りで平野山です。





木々の葉が落ちると幹越しに

周囲の山が見えます。

この時期ならではですね。





ムギチロ方面。




周囲の山を山名検索アプリで検索します。

これは奥多摩方面、

山名を見ると

私には馴染みのある山ばかりですが

指摘されないと、どれがどの山なのかは

わからないですね。




所々に広場のような箇所がある稜線です。





そして次のピークが






ムギチロです。

ムギチロとは珍しい名前のピークですが

漢字で麦尻と書くようです。









相変わらず眺めの悪いコースですが

この時期は木々の葉が落ちて

若干周囲の山が見えるのが救いです。





この辺りで年配者のご一行とすれ違いました。

この時間で他の登山者とすれ違うのは意外でした。

マイカー、タクシーで来られたのであろうか。





木の幹越しに富士山が見えました。




車道に出ました。

ここが厳道峠です。

記念碑があり、

日付を見ると昭和63年とありました。

昭和の終わり頃ですね。



峠には車と自転車が停められていて

先程の登山者ご一行はこの車で来られたようです。




赤鞍ヶ岳方面の登山道は

林道の反対側から続いています。





少し登ると高圧線の鉄塔があり

そこから富士山が見えました。

今回の登山で初めてのまともな眺めですね。




ここで男性が2名の方が休憩していました。

先程の峠の自転車の方であろうか。



今回、山の中で会った登山者はここが最後でした。

ここから先は完全な貸し切りでした。



登山者が少ないコースを歩くと

野生動物に遭遇する可能性が高くなります。

今回、コース上にクマの💩がいくつもありました。

でも今回は幸いクマと遭遇はしなかったです。




大室山。





再び山名検索アプリを使います。





写真ではわかりにくいですが

結構な急登です。




登山詳細図には記載されている

阿夫利山に向かうコースの分岐点です。




更に進むと大きなアンテナ施設がありました。









ここが鳥井立、

御牧戸山とも呼ばれるピークです。

後から気付きましたが

三角点があり、写真に写っていました。





写真だけ見ると平坦なコースに感じますが

基本、上り基調のコースです。

今回のコース、逆に歩いた方が

下り基調で楽だと思いますが

その為に登山口に辿り着くまでの

ちょうどいい時間の交通手段が無いですね。





所々、広場のようになっています。




次のピークが長尾山です。

ここも写真だけ撮って通過します。








その先で林道を横切ります。

まだ工事中のようで、

この先に工事の車両がありました。




山で時々見かける布に覆われた木。

鹿の食害から木を守る為であろうか。





次のピークが細芽ノ頭。

口笛を吹きながら歩いて行こう

とありますが

昔のドラえもんのエンディングの曲の歌詞が

思い浮かんだのは私だけであろうか。







道志村方面の分岐点。

今回の登山、バスの時間の都合で

午後1時を過ぎたら下山を開始することを

決めていました。

絶対にバスに乗り遅れる訳にはいかない。

それが今回の登山の最重要ポイントでしたからね。

場合によってはここで縦走を切り上げて

下山する事も想定していました。


でもまだ時間に余裕があったので予定通りに

このまま赤鞍ヶ岳方面に進みます。











赤鞍ヶ岳の手前、やや道が不明瞭で

笹薮の中の踏み跡を直登しましたが

後から見ると脇に正規の登山道がありました。






雨量計の設備の先が




ワラビタタキ(赤鞍ヶ岳)の山頂です。









ここも山頂からの眺望はありません。


ところでこのピークが

赤鞍ヶ岳(ワラビタタキ)で

この先にあるピークが

朝日山(赤鞍ヶ岳)とあります。


隣りの山も同じ名前と言う訳です。

その理由を前回、朝日山に登った時に

その時のブログの中で書いた気がしますが

それを書いた私もその理由は忘れています。



登山詳細図の解説を読むと


(赤鞍ヶ岳の)西方にあるウバガ岩が

赤鞍(赤岩)と呼ばれていた為

この名となったのが本来の赤鞍ヶ岳。

ただ山頂には三角点以外に山名標識も無く

多くの標識に赤鞍ヶ岳と記されている

朝日山を一般的に赤鞍ヶ岳と呼ぶのが

時流になっていて、

賛否はあるがその方向で統一されつつある。


とあります。

なるほどね。

そんな理由だったのですね。




今日はずっとこのような稜線歩きです。

特別に眺望が得られるコースではありませんが

なかなか気持ちのいい稜線歩きです。

晩秋、初冬のこの時期は

このコースを歩く

ベストシーズンですね。


ただ、冬季の休日は道志村のバスが運休なので

公共の交通手段が無く

登りにくい山域なのが残念なところですが。




突然、開けた場所に出ました。

富士山の絶景が目に飛び込んできます。


ここが赤鞍ヶ岳の山名の由来となった

ウバガ岩です。

今回のコースで数少ない絶景スポットです。

しばし周囲の景色を楽しみます。




道志村方面。





大室山方面。





朝日山方面。





遥か彼方に雪を被った稜線が見えます。

南アルプスですね。

右側から甲斐駒ヶ岳、鳳凰三山、北岳ですね。








秩父、奥多摩方面は判別が難しいですね。






更に先に進みます。





しばらく歩くと

道志村方面の分岐点に到着しました。

ここが秋山峠です。

この時点で時間は午後1時頃。

私は今回の登山はバスの発車時間の関係で

午後1時を過ぎたら下山を開始すると

決めていました。


ここから朝日山は目の前なので

時間的には行けなくもなかったのですが

私は山頂に登頂することよりも

余裕を持って下山することを優先しました。


この先も稜線は続いています。

この先の稜線は次回歩こうと思います。





いきなり急な下りです。

所々にロープが張られていました。





雑木林から杉の植林帯に変化します。




再び雑木林。




僅かに登り返すと

そこが入道山でした。





最後の下りの前に小休止しました。




標高が下がると

まだ紅葉が残っていました。





登山道から林道に出ました。








しばらく林道を歩くと

富士見平の標識があります。




写真では逆光でわかりにくいですが

雲の切れ目から富士山が見えました。







国道413号に出ました。

ここからしばらく国道を歩きます。

国道だけに引っ切りなしに

車、バイクが走っています。





しばらく歩くと無人販売所がありました。

覗いていきます。




つい買ってしまいます。

里芋は翌日、味噌汁の具で美味しく頂きました。




この角の先が和田村のバス停です。

この角を左側に進むと道志の湯です。

今回は時間の都合で温泉には行きませんが

次回、車で来て時間に余裕がある時は

立ち寄りたいと思います。






和田村のバス停に到着です。

バスの発車時間には余裕を持って到着しました。

バス停の隣りにレストランがあり

ちょっと気になり

食事をしたかったのですが

ゆっくり食事する程は時間に余裕は無かったです。

中途半端な待ち時間だったので

食事は諦め、大人しくバスを待ちました。





バスは小型のバスでした。

バスにはそこそこの乗客が乗っていました。



バスの終点の旭日丘で

御殿場行きのバスに乗り換えます。

御殿場駅から御殿場線で松田、

新松田から小田急線で帰宅しました。


帰りの乗り継ぎはスムーズで

この日行われた

ワールドカップの日本対コスタリカ戦が

始まる前に帰宅出来ました。