北アルプス、黒部源流の秘境を行く⑥【雲ノ平から折立ヘ。北アルプス編完結】 | HIROのブログ

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趣味のブログです。気の向くままに山登りをしています。




続き。

夏休み、北アルプスに来ています。
入山して4日目です。



8月4日(水)


今日は山行最終日です。
明日から仕事なので今日中、
最悪の場合、明日の早朝までに帰る必要があります。
車を駐めてある折立まで遠く、
それから長い運転があります。
少しでも早く下山したいところです。



2時に起床。
朝食を作りながら空を見上げると
星が見えたり、見えなかったり、
雲が次々と流れてきます。

雲が切れたタイミングを見計らって
撮影しました。

雲ノ平の夜空、パート2です。























昨日より良く撮れました。
最後の写真の左側に流れ星が写っていました。
モヤがかかって見えるのは雲です。

撮っているうちに段々雲が広がってきて、
そのうち雨が降ってきました。
星空の撮影は強制終了になりました。



夜露と雨で濡れて重くなったテントを撤収します。






パッキング終了。
最終日なのにザックは重いです。




忘れ物はありません。




時刻は4時半。
まだ薄暗い中を出発します。









さらば、雲ノ平キャンプ場。

雲ノ平に連泊と言う
なかなか贅沢な山行でしたが、
雲ノ平の魅力を完全に満喫するには、
もっと時間が欲しかった。
と言うのが正直な気持ちです。

高天原にも行ってみたかったです。
この素晴らしい山域は
一度の山行で、全て味わい尽くすのは難しいです。
楽しみは、次にも残しておくと言うことですね。
いつか、また来ます。




夜明けの雲ノ平も、なかなか幻想的です。
最後に雲ノ平を楽しみながら歩くとしましょう。


























緩やかな下りなので
快適に歩けます。





黒部五郎岳に朝日が当たってきました。









薬師岳にも、上の方に光が当たってきました。





水晶岳はシルエットです。





アラスカ庭園。
そろそろ雲ノ平も終わりです。




刻々と光が変化します。






木道最終地点。

ここから先は、一昨日苦労して登った
苔むした岩の滑りやすい
凶悪な急な下りが待ち受けています。
本日最大の難関です。

私は普段、いつでも撮影できるように
カメラを首から下げて歩くのですが、
ここではカメラをザックに仕舞いました。
両手をフリーにして、
100%歩くことに集中します。


そしてその下り、
滑りやすい岩も、手を上手く使えば
滑らずに安全に通過できました。


予想よりも早く、思ったよりも楽に
薬師沢小屋に到着できました。




薬師沢小屋で、
ペットボトルに新しい冷たい水を補給します。

危険地帯は突破したのですが、
ここから長い登り返しが待っています。
休憩もそこそこに出発します。















カベッケヶ原。




見覚えのあるワタスゲ地帯。











第一渡渉点に到着。
ここまで休まずに来ました。






ここで一息入れます。
行きは、ここで休憩してランチにしました。

帰りは太郎平小屋でランチにする予定です。
楽しみです。




ヘリが飛んできて、
沢沿いを何が捜索しているようです。
遭難者であろうか。




第一渡渉点から傾斜が急になり、
最後の登りがキツかったです。
ここまで快調に来れましたが、
少しペースダウンしました。





ようやく太郎平小屋に到着です。




ヘリが太郎平小屋の脇に着陸して、
またすぐに飛んで行きました。
遭難者を搬送したのであろうか。












ランチは11時から。
まだ30分以上あります。

快調に歩けたせいか、
予想よりも早く太郎平小屋に到着できましたが、
これからまだ先は長いので
ランチは諦めて、折立ヘ下山を開始します。

太郎ラーメン、楽しみにしていましたが、
下山後も帰りの長時間の運転が待っており、
少しでも早く帰宅したい気持ちが勝りました。





薬師岳。




今回は登らなかったけど、黒部五郎岳。




黒部源流の山々。
ありがとう。
また必ず来ます。






後は折立に下りるだけです。
真っ直ぐ伸びる木道を行きます。
山歩きを満喫して、
最後のビクトリーロードみたいですね。







蝶なのか、蛾なのか?




少しずつ有峰湖が近付きます。

途中、何度か休憩して
水分補給します。












こんな石がゴロゴロしている道、
重いザックを背負っている私は
飛ばして歩くと、足首を捻挫しそうです。

軽装でハイスピードで歩く登山者を尻目に
あまりペースを上げずに慎重に進みます。





行きに見たアラレちゃん。
だいぶ下りてきました。





えぐれている箇所を通過します。





遥か下に駐車している車が見えます。
もう少しです。
でも山歩きは、もう少しが無限に長く感じます。





ようやく、折立に戻って来ました。
太郎平小屋からちょうど3時間。
ほぼコースタイム通りでした。




登山口のトイレの前にあった
唯一の自販機。
登山の帰りに
ここで冷えたドリンクを買わない人は
いるのですかね?








車に乗り込み、取り敢えず着替えます。
裸足になると気持ちいいです。

折立は、トイレと自販機以外は何もありません。

着替え終わったら、
すぐ出発します。





ここで寄り道。
有峰ビジターセンターに立ち寄ります。

ダムカードをゲットしました。





その他に、展示してある資料を見学します。


北アルプスの模型。
なかなか興味深いです。

自分が歩いた場所を
目で辿ってみます。



有峰湖の所に
有峰集落跡地とあります。

ダム湖の完成とともに湖底に沈んだ
旧集落ですね。


深田久弥氏の日本百名山の薬師岳の項には、
深田氏が、ダムの建設前に
住民が立ち退いて、廃村になった集落を
訪れたことが語られています。






見学を終えて、家路につきます。


ダムを渡る少し手前の出来事です。
途中、急にカモシカが私の車の前に
飛び出してきました。
私がカメラを向けた時は
すぐ視界から消えていきました。
一瞬の出来事でした。
その他に、猿にも遭遇しました。

※周りに車が全く無かったから
そんなことをする余裕がありました。



ダムの堰堤の上は道路になっています。
交互通行で、長い信号待ちがあります。








大和田峠の分岐点。






私は左側に進みます。




料金所のゲートを過ぎると、
すぐトンネルがあります。

トンネルを抜けると、岐阜県です。





ほとんど人家の無い山の中で
お店を発見。
寄ってみます。









開け放たれた窓の外から
たくさんの蝉が鳴いています。





韃靼そばが名物のようですが
ラーメンライスを注文します。

店のおばちゃん曰く、
ブラックラーメンもあるわよ。

ブラックラーメン?
よくわからないが、おすすめのようなので
それを注文します。


待つこと数分、出てきたラーメンは、
本当に汁がブラックでした。


炭水化物、ガッツリです。

味は、最近のラーメンのように
いい意味で凝り過ぎた味ではなく、
でもダシが効いていて、
個人的には好きな味です。
食べ飽きない系の味ですね。




お値段も、リーズナブルでした。



太郎平小屋のラーメンを
食べる事はできなかったですが、
ブラックラーメンを食べて良かったです。


帰宅後、その話を家族にしたら、
我が家の長男が、
富山のブラックラーメンが大好きで、
私が食べた(ここは厳密には岐阜ですが)
と、言ったら、羨ましがっていました。





参考までに
自宅に買い置きしてあった
富山ブラック。





古民家風の建物もあり、
周囲はキャンプ場もあるようです。


お腹を満たしたところで、
運転を再開します。






山奥の飛騨路を行きます。

栃尾温泉で信号待ち。
ここを直進すると、新穂高温泉です。
ここは右折します。



帰りは、安房トンネルを抜けました。
あの険しい峠道は、一度走れば十分ですね。


帰りに、北アルプスの帰りにいつも立ち寄る
温泉で汗を流して帰りました。

途中、何度か休憩を挟み、仮眠もしました。
朝が早く、長時間歩いた後です。
少しは途中で寝ないと
身体がもたないですね。
自宅にたどり着いたのは
日付けが変わった深夜でした。





今回購入した山バッジ。




今回の往復の走行キロ   700キロ




今回飲み残したウイスキー。
瓶の底に2センチぐらいです。
1人宴会の夢の跡ですね。




下山してから1週間、
やっと夏山のブログが完結しました。


北アルプスの魅力をなんとか写真に残そうと
沢山写真を撮ってきて、
あれも、これも、と、
ブログに欲張って写真を載せるうちに
大量の写真だらけの
長編のブログになってしまいました。
北アルプスの山歩きの魅力を
写真を見て
少しでも味わってもらえたら幸いです。


憧れの北アルプス、
概ね晴天に恵まれて良かったです。
雲ノ平は、話には聞いていましたが、
山奥深く、簡単に辿り着けない
秘境感たっぷりの魅力的な場所でした。

北アルプスは、他にも行きたい場所が
まだまだ沢山あります。

また計画を立てて行きたいと思っています。