鯛めし

 今日は、松山地裁で行われたある裁判員裁判に証人として出廷し、尋問を受けてきた。被告人は少年であり、一度は家庭裁判所に送致されたが、事件の重大性などを理由として、検察官送致(これを業界用語で「逆送」という。)となり、成人と同様の刑事裁判を受けることとなった。弁護人は、少年に対して懲役刑を科すのではなく、少年院での矯正教育を受けさせるべきだとして、事件を家庭裁判所に戻す(これを業界用語で「55条移送」という。)よう主張している。

 このような事件の場合、被告人である少年に、懲役刑を少年刑務所で受けさせることと、矯正教育を少年院で受けさせることのどちらがより適切か、という点が争点となる。この争点について判断するためには、少年刑務所と少年院において、どのような処遇が行われているか、どのような違いがあるか、という点を把握する必要がある。

 しかし、少年刑務所と少年院の処遇の違いを話せる人は、施設職員かOBぐらいしかいないので、私にも証人の依頼が来ることがある。私が裁判で少年刑務所と少年院の処遇について証言するのは、今回が3回目である。

 裁判の証人尋問の時間で、裁判官、裁判員に少年刑務所と少年院の処遇を理解してもらうことは正直難しい。理解してもらうためには、裁判で初めて証人の話を聞くのではなく、事前に施設を見学するなどして、現場の空気感を知ってもらう必要があるし、その「空気感」の違いこそが、少年刑務所と少年院の一番大きな違いだと思うので。

 しかし、私には裁判の進め方や、少年刑務所や少年院の見学システムを変える力はない。私の話を必要としてくれる裁判、講演会などで地道に話していくだけである。

 証人尋問が終わった後、来月の裁判員裁判での証人尋問の打ち合わせを行い、夜は、松山の弁護士の方との懇親会で鯛めしをご馳走になった。長い一日だった。
 弁護士になって約5年半が経過したが、今日初めて破産管財人の依頼が裁判所から来た。「破産管財人」とは、一文無しで個人が破産するシンプルな事件ではなく、債権回収、債権者への配当が見込める事件や、破産に至る経緯が申立書や資料だけでは不明朗でさらに調査が必要な事件について、裁判所から選任されて、債権回収、配当、事件の調査を行う役職である。

 破産管財人には、一定の管財報酬が入ってくるので、裁判所から依頼される破産管財事件を事務所経営の糧としている弁護士も多いと聞く。私は、そもそも破産事件に特別な興味があるわけではなかったので、裁判所が行う研修にも積極的に参加してこなかったし、アンケートでアピールすることもなかった。しかし、任された以上はしっかり職務を果たしたい。

 久しぶりに映画館に映画を見に行った。見た映画は、昨年、韓国で大ヒットした「国際市場で逢いましょう」(原題「国際市場」(국제시장))。すっかり韓流ブームが終わり、また、映画の内容もいわゆる「韓流ブーム」の路線とは違うので、まさか日本で公開されるとは思ってなかったが、今週から公開されているというので、慌てて映画館に行ったのである。

 映画は、朝鮮戦争、西ドイツへの労働者派遣、ベトナム戦争、離散家族特別放送など、韓国現代史の出来事を通じて、主人公の男性の一生を描いていく。この点は、ある程度韓国現代史の知識がないと、なかなか感情移入がしにくいと思う。逆に韓国人の年配の方が見たら、「ああ、あった、あった」と懐かしみながら見ることができるのだろう。

 映画を見ながら韓国語がどれぐらい聴き取れるか、チャレンジしてみたが、台詞が速い場面や方言?がでてくる場面になると、よくわからなくなり結局字幕に頼ることになった。でも考えてみれば、方言が難しいのは当たり前だ。仮に韓国人がソウルで標準語を話す東京出身の日本人から日本語を習い、ある程度日本語を話せるようになって大阪に旅行に来て、「かまへん、かまへん」とか「ぱちもん」とか聞いても意味わかんないだろうし。まずは、標準的な韓国語をもっと聴き取れるようにならないと。

 「国際市場で逢いましょう」のHPはこちら
 最近急に暑くなったのと、もともと夏の暑さが苦手なので、昨日、ニトリに行って、「Nクール」という敷きパッドと肌布団を買ってきた。「Nクール」の敷きパッドや肌布団を触った時に冷たく感じるのは、身体と触れた時に、身体から生地に熱が移動するという「接触冷感」の仕組みであり、その移動が速い生地を使うとより冷たく感じる、ということのようだ。

 実際に使ってみたところ、確かに最初は冷たく感じて気持ちいいが、すぐに温かくなってしまい、冷たく感じる場所を探してゴロゴロ寝返りを打ちながら寝なきゃいけない。おそらく、熱の移動が速い生地を使えば、それだけ体温によって温まるのも速いということなのだろう。結局は温まった生地を再び冷やすための仕組みが必要で、そのためにどんな工夫をすればいいのか、ということは素人の私にはよく分からない。

 せっかく買ったので、より快適な使い方を調べていきたい。
 大阪市を廃止し、5つの特別区に分割する案の賛否を問う住民投票が実施された。私が大阪市民になってからまだ5年半しか経っておらず、正直言って、大阪市への愛着はあまりない。

 本当にわずかの差で反対票が上回り、分割案は否決された。この住民投票の運動期間中、街中やインターネット空間には、お互いを感情的に批判する言葉が溢れた。賛成派も反対派も自分たちの考えだけが正義と考えるのではなく、相手方がなぜ「正義」と考えるのか、という点まで掘り下げて考えるきっかけになればいいと思う。