7号台風が北北東の洋上へ離れていった今日の東京都多摩東部は、雲一つない青空と猛暑が戻ってきました。

 

直射日光を避けながら、日頃はあまり足を踏み入れない道筋を歩んでいると、一面に広がる緑葉の中に、彩り豊かな「ハナスベリヒユ」(花滑り莧)の五弁の小花が可憐に咲いていました。

 

彩り豊かな「ハナスベリヒユ」(花滑り莧)?

 

去年の夏に中国山脈の盆地に一人で里帰りして両親の墓と妹の墓を詣でた時も、日当たりの良い草叢の彼方此方に「ハナスベリヒユ」(滑り莧)が咲いていたことを思い出しました。

 

故郷から東京都多摩東部の自宅に戻ってから、故郷で撮った「ハナスベリヒユ」(滑り莧)の写真を連れ合いに見せると、彼女曰く、「スベリヒユの園芸品種のポーチェラカだと思う」と言います。

 

花滑り莧の園芸品種のポーチェラカ?

 

植物学分類表で「ポーチェラカ」検索すると、科:Portulacaceae、属:Portulaca、唯一の正式花名となる学名もPortulaca oleraceaとなっていました。

 

日本の園芸界は、敢えて和名の名付けをすることなく、植物学の横文字をそのままカタカナ読みしたことが分かります。

 

花滑り莧の園芸品種のポーチェラカ?

 

植物学とは縁遠い素人の僕が「和名:ハナスベリヒユ」の花名を知ったのは、撮影直後にグーグル・レンズに頼ったからですが・・・その後に「スベリヒユ」の意味を調べてみると・・・

 

スベリヒユ」(滑り莧)の「スベリ」の語源は、葉や茎を茹でると滑るような「ぬめり」が出ることに由来するとか・・・

 

ヒユ」とはヒユ科の「ヒユ類」の野菜(ホウレン草? オカヒジキ?山菜?)に似ているからとの説がありましたが・・・野菜知識の乏しい僕には、ますますもって???でありました。

 

花滑り莧の葉と茎 (WEBより拝借)

 

僕の連れ合いが田舎で子供時代を過ごしていた頃は、雄蕊に触れると動いたり、朝日を受けて開花し、夕陽を受けて閉じる此の花の様子を楽しんでいたそうです。

 

しかし農作業をする大人たちは、雑草扱いをして直ぐに抜いてしまうので、いつも悲しい思いをしていたそうです。僕の連れ合いにも、そのような愛らしい時代があったのですね。