久しぶりに線路沿いの小道に足を踏み入れると、フェンスに絡みつく蔓の枝にジャスミンと思しき香りを辺り一面に漂わせいる無数の白花が咲いていました。

 

僕の連れ合いによると、此の白花は、「スタージャスミン」の園芸名で流通しているけれども、モクセイ科ソケイ属の「ジャスミン」ではなく、キョウチクトウ科の「トウテイカカズラ」(唐定家葛)だと思う・・・と言います。(下写真)

 

和名:唐定家葛? 園芸名:スタージャスミン?

 

モクセイ科の「ジャスミン」とは類縁関係も無いのに、「スタージャスミン」の園芸名で呼ばれるのは、星形の花がジャスミンのような香りを放つことから名付けられたのでしょうね。(下写真)

 

そう言えば昨年の今頃にも、此の場所だったかどうかは思い出せませんが、花径2cm~3cm程度の白花が甘い芳香を漂わせていた小道を歩いた記憶が蘇りました。

 

和名:唐定家葛? 園芸名:スタージャスミン?

 

長さ10m以上あるフェンスに沿って歩んでいると、「スタージャスミン」の白花が咲く中に、赤と黄に色づいたアオイ科(Malvaceae)ショウジョウカ属(Callianthe)の「ウキツリボク」(浮釣木)が風に揺れていました。(下写真)

 

「ウキツリボク」(浮釣木)は、葉の先端が尖った長披針形で、縁には不揃いな鋸歯がありました。「スタージャスミン」の葉形とは全く違うので直ぐに分別できます。(下写真)

 

和名:ウキツリボク(浮釣木)、園芸名:チロリアンランプ

 

海外では一般的に"Trailing abutilon"と呼ばれているようですが、地域によっては、"Brazilian abutilon"とか"Chinese lantern"の通称名もあるようですね。日本の園芸界では「チロリアンランプ」と呼ばれているらしいですね。
 

和名:ウキツリボク(浮釣木)、園芸名:チロリアンランプ

 

「ウキツリボク」(浮釣木)は、葉腋から伸びた細い花柄にぶら下がっていました。赤色の5稜の筒状部が「萼」で、「萼」の中から出ている5裂した黄色部分が花弁で、その中心から突き出ている濃赤紫色部分が「雄蘂」だそうです。「雌蘂」は5本あるらしいです。

 

ここ最近雑用に追われて時間が足りず、2回連続で「花ブログ」を書いていますが、出来るだけ早くブログ本題の「歴史の一齣」に戻りたいと思っています。今暫くお待ちください。