我家の近くの大地主さんの敷地に濃緑色の革質の葉をもつ生け垣があるのは前々から知っていたのですが、あまりにも地味な様相の小低木だったので気にもかけていませんでした。
昨日久しぶりに生け垣の前を通りかかると、濃緑色の葉に混じって微かに芳香を放つ白い小花が無数に咲いているのに気付きました。(下写真)
柊木の白花 撮影:2023年11月29日 東京都多摩東部
帰宅して連れ合いに写真を見せると、鋭い鋸歯葉があるので防犯のために生け垣として植えられている「ヒイラギ」(柊木)だろうと言います。
革質の変形した緑葉の形状を観ると、触れると痛そうな鋭い鋸歯が葉縁全体に付いています。老木になると葉の先端以外の鋸歯は無くなってしまうそうなので、僕の眼前の「ヒイラギ」(柊木)は若木のようですね。(下写真)
柊木の鋸歯葉 撮影:2023年11月29日 東京都多摩東部
「ヒイラギ」(柊木)に白花が密生するのは11月~12月らしいのですが、今まで全く気付きませんでした。
僕の連れ合いによると、「ヒイラギ」(柊木)は雌雄異株なので、二本の蘂を持つ雄株と長い花柱を持つ雌花があると言うのですが・・・僕の撮ったスマホ写真では見極めがつきませんでした。(下写真)
雌花?雄花? 撮影:2023年11月29日 東京都多摩東部
「和名:ヒイラギ」の漢字表記には、「柊」、「柊木」、「疼木」がありました。
広く知られている「柊」と「柊木」の由来は、この木の白花が11月~12月の冬期に開花する木であることから来ているようですね。
一方「疼木」の由来は、鋭い鋸歯葉に触れると痛いことから、日本語の古語で痛いを意味する「疼ぎ=ヒイラギ」が転訛して「疼木」となったとする説もありました。
柊木の植物分類名
科:Oleaceae
連:Oleeae
属:Osmanthus
種:O.heterophyllus
学名:Osmanthus heterophyllus
和名:ヒイラギ 柊木
英名:Chinese-holly