我家の近くのお屋敷の庭に聳える高木の「サザンカ」(山茶花)に、薄桃色の花が幾つも咲いていました。(下写真)
約300の品種がある「サザンカ」(山茶花)は、大別すると原種系のサザンカ(11月~12月開花)、寒ツバキ系(12月~1月開花)、春サザンカ系(1月~3月開花)の3種類があるようですが、僕が眺めているのは、開花期からすると原種系の「サザンカ」でしょうか?
サザンカ 撮影:2023年11月23日 東京都多摩東部
「サザンカ」の国際植物分類名は、「科名:Theaceae」、「属名:Camellia」、世界共通名となる学名は「Camellia sasanqua」となっていました。学名の小種名となっている「sasanqua」は、日本固有種の「和名:サザンカ」から来ているそうです。英語圏では「Sasanqua」と呼ばれていますね。
植物図鑑によれば、「サザンカ」(山茶花)は、明治維新直後の1869年に日本から世界に輸出されて広まったようですね。
サザンカ 撮影:2023年11月23日 東京都多摩東部
日本固有種の野生の植物には、その昔から様々な呼び方が存在していたようですが、奈良時代の頃から中国書物に記された花木名(漢名)に置き換える作業が始まったらしいですね。
サザンカ 撮影:2023年11月23日 東京都多摩東部
その作業の中で、 中国の漢名で「山茶花」(サンサカ)呼ばれていた花木が、古代の日本人によって日本固種種の「サザンカ」の漢字として誤って当てられたとの説名記事がありました。(他説もありましたが割愛します)
サザンカ WEBより拝借
その後に江戸時代の園芸家が「山茶花」(サンサカ)は誤記だとして、「茶山花」(サザンカ)に書き直したのですが・・・2023年の現在も依然として、「山茶花」が「サザンカ」の和製漢字として通用していますね。
サザンカの植物分類名
科:Theaceae ツバキ科
連:Theeae
属:Camellia
種:C.sasanqua
学名:Camellia sasanqua
英名:Sasanqua