数年前の拙ブログで赤色の実を付ける「トキワサンザシ」(常磐山査子)の写真を投稿したことがありますが・・・その後の散歩中に、黄色の実を付ける「ホソバトキワカンザシ」(細葉常磐山査子)を見掛けました。(下写真)

 

黄実と細葉を付ける常磐山査子 撮影場所:東京都多摩東部 

 

植物図鑑によると、黄色の実をつける「細葉常磐山査子」は、「タチバナ擬き」(橘擬き)と呼ばれることもあるようですね。

 

「橘擬き」とは、黄色の実が「橘の蜜柑」に似ている事から来ているようですね。

 

「細葉常磐山査子」の「細葉」とは、赤色の実をつける「常磐山査子」の幅広の葉と比べて、少し細身で長い葉を持つ事から名付けられたようですね。(上下写真)

 

幅広の葉を付ける常磐山査子 撮影場所:東京都多摩東部 

 

世界共通名となる学名では、「常磐山査子」=Pyracantha coccinea」、「細葉常磐山査子」=「Pyracantha angustifolia」として明確に区別化されていました。

 

黄色の実を付ける細葉常磐山査子 撮影場所:東京都多摩東部 

 

「常磐山査子」の「常磐」は、おそらく常緑樹を意味するのでしょうが・・・

 

「山査子」の由来には諸説ありましたが、中国漢名の「山樝子」が明治時代に渡来した時に、「山樝子」を音読みして「山査子」の日本漢字を充当したとする記述が記憶に残りました。

 

しかし今では、「常磐山査子」の古名はすっかり忘れ去られてしまい、植物分類学上の属名である「Pyracantha」を片仮名読みして、「ピラカンサ」とか「ピラカンサス」と呼ばれることが多いようですね。

 

赤い実を付ける常磐山査子 撮影場所:東京都多摩東部 

 

植物検索アプリによると、幾つかの「種」がある「ピラカンサ属」を総称して呼ぶ時は、語尾に「ス」を付けて「ピラカンサス」(Pyracanthas)と呼び、単体の「種」を特定する時は、「ピラカンサ」(Pyracantha)と単体形で呼ばれる・・・との記述がありました。

 

赤い実を付ける常磐山査子 撮影場所:東京都多摩東部 

 

僕としては、日本語の花名表示は、複数形ではなく単数形なので、「ピラカンサ」で良いと思うのですが、僕の連れ合いは、美しい響きのある「ピラカンサス」が好きだと言います。

 

ピラカンサの植物分類名
科名:Rosaceae
 バラ科 
亜科:Maloideae
属名:Pyracantha
学名:
Pyracatha coccineaaa

和名:トキワサンザシ 」

漢字:常磐山査子

果実:赤色の実

学名:Pyracantha angustifolia

和名:ホソバトキワサンザシ

漢字:細葉常磐山査子

果実:黄色の実

英名:Firethorn