昨日の正午、東京都多摩東部の病院で高齢者対象のインフルエンザ注射を受ける為にロビーの待合席で接種の順番を待っていると、僕の隣の席に着坐されたお洒落な見知らぬ高齢女性の片手が僕の左太股の上に置かれたので吃驚仰天しました。
数秒後、自分の異常な行動に気付かれた女性は、「アラー旦那と間違えてしまった!」と周囲にも聞こえる頓狂な声を発してから、数列前の席に居られた御自分の旦那さんの席に周章てて戻って行かれました。
高齢女性の旦那さんの後ろ姿を観察すると、立派な夏物の上下衣装、手元に高級な白檀扇子」、毛髪のない頭部は手入れもよく艶々としている御立派な御仁でした。
かたや僕はといえば、青色の半袖シャツにコットンパンツ、頭髪は総白髪、遠近両用眼鏡と実に冴えない恰好です。御立派な旦那さんと間違える要素は微塵もないのに、どうしたことなのでしょうか?
俄に話題が変わりますが・・・
病院でインフルエンザ注射を終えてから見知らぬ帰り道を歩いていると、キョウチクトウ科の大輪の桃色花が目に留まりました。(下写真)
キョウチクトウ科の花 撮影:2023年10月17日
僕の知っている「キョウチクトウ科」よりも大輪の花だったので、スマホの花名アプリを起動すると、キョウチクトウ科の「Mandevilla属」と表記されました。
Mandevilla属 撮影:2023年10月17日
これまた初耳の「Mandevilla属」を検索してみると、学名=「Mandevilla Lindl.」、「和名=チリソケイ」(チリ素馨)の分類名が出て来ました。
和名:チリ素馨 撮影:2023年10月17日
「チリ素馨」の「チリ」とは、おそらく原産地・チリ国の表記だと思いますが、何故に
「素馨」なのでしょうか? 「素馨」とは「モクセイ科」の花のことだと思うのですが?
和名:チリ素馨 撮影:2023年10月17日
「チリ素馨」と呼ばれる訳を調べると、キョウチクトウ科の学名:Mandevilla Lindl.がモクセイ科のソケイの花に似ていることから、"チリ国の素馨に似た花"が短絡して「チリ素馨」と呼ばれるようになったらしい・・・と知って納得しました。
キョウチクトウ科のRose Giant 撮影:2023年10月17日
しかし実際には「キョウチクトウ科」の「Mandevilla」であることから、いつのまにやら「チリ素馨」の和名は廃れてしまい、今はマンデビル属の「ローズ・ジャイアント」(Rose Giant)として流通しているようですね。
Rose Giantの植物分類名
科名:Apocynaceae キョウチクトウ科
属名:Mandevilla マンデビラ属
旧属名:デプラデニア
学名:Mandevilla Lindl.
品種:Rose Giant
和名:チリ素馨
旧和名:デプラデニア
原産地:中央アメリカ、チリ