近所のお宅の垣根の「木香薔薇」(モッコウバラ)が満開となりました。
「木香薔薇」には、一重咲きと八重咲きがありますが、この垣根を豪勢に彩っているのは八重咲き(Rosa banksiae lutea)の「黄木香薔薇」です。(下写真)
垣根を彩る黄木香薔薇 撮影:2023年4月30日
「和名:モッコウバラ」(木香薔薇)の世界共通名の学名が「Rosa banksiae」だったので、原産地は欧州だろうと勝手に思い込んでいた時期がありましたが・・・
学名の種小名の「banksiae」は、高名な植物学者の奥方の名前であり、実際の原産地は、印度との国境に近い中国南西部でした。中国では「木香花」と表記されているらしいです。
垣根を彩る黄木香薔薇 撮影:2023年4月30日
「木香花」が江戸時代の享保年間に伝来した頃は、「簾茨」(スダレ・イバラ)や「木香茨」(モッコウ・イバラ)と呼ばれていたらしいですが、いつしか「木香薔薇」(モッコウバラ)として定着したようですね。
我家の白木香薔薇 撮影:2023年4月30日
我家の庭にも、近所の「黄木香薔薇」の足下にも及びませんが、2年前に苗木から育て始めた「白木香薔薇」が元気よく育っています。(上写真)
花図鑑によりますと、「木香薔薇」の原種となる「白花」は、「黄花」よりも遅咲きで花の数も少ないようですが、芳香のない黄花と違って、白花には微かな芳香があります。
我家の白木香薔薇 撮影:2023年4月30日
我家の庭に「木香薔薇」を選んだ理由は、バラ科の短所(特徴?)である棘が全くない
ことと、病害虫にも大変強いと聴いていたからですが・・・
正直に言いますと、「黄木香」の苗木が欲しかったのですが、生憎と在庫払底のために
やむなく黄花よりも遅咲きで花数の少ない「白木香」を購入する結果となってしまいました。
基本的には剪定しない方が良いと聴いているので、成長著しい枝を左右に曲げて高くならないようにしているのですが、それでもドンドン伸びて居間の窓硝子を塞いでしまいそうな勢いです。
来年に備えて、ある程度の剪定をすることになりそうです。
モッコウバラの植物分類名
科:Rosaceae バラ科
亜科:Rosoideae バラ亜科
属:Rosa バラ属
種:R. banksiae
学名:Rosa banksiae R.Br.(1811)
英名:Banksia rose
和名:モッコウバラ 木香薔薇