バンコク滞在中に見かけた花々の連載も終わりが近くなりましたが、本日の花は、バンコクの商店街の植え込みで見かけた「ストレリチア」です。

 

日本では「極楽鳥花」と呼ばれているようですね。(下写真)

 

ストレリチア 撮影:バンコク 2023年3月

 

タイ国の植物図鑑には、タイ語名=「パクサーサワン」(ปักษาสวรรค์)と書いてありました。

 

タイ語で「鳥」を意味する「パクサー」(ปักษา)は、タイ語の詩文に用いる最上級の文語表現だそうです。

 

ストレリチア 撮影:バンコク 2023年3月

 

「パクサーサワン」(ปักษาสวรรค์)の「サワン」の意味は「天国」ですので、「パクサーサワン」を直訳すると「天国の鳥」となります。

 

和製漢字表記の「極楽鳥花」も同じ意味ですね。

 

ストレリチア 撮影:バンコク 2023年3月

 

バンコクの欧米人の多くは、「Strelitzia」(ストレリチア)と呼んでいたように思いますが・・・稀に「Strelitzia reginae」(女王のストレチアさん)と呼ぶ欧米人もいました。

 

「Strelitzia reginae」(女王のストレチアさん)

 

「Strelitzia reginae」は、この植物の国際植物分類名上の「学名」ですが・・・その由来は、18世紀の英国王妃の「Sophie Charlotte」の旧姓である「Mecklenbur-Strelitz」から来ているそうです。

 

植物をこよなく愛した英国王妃の「Sophie Charlotte」に捧げられた学名が、現在に至っても一般名として親しまれているのですね。

 

「Strelitzia reginae」(女王のストレチアさん)

 

王妃(1744年生~1818年没)は、度々精神異常を起こす夫のジョージ三世(1760年生~1820年没)を献身的に介護するかたわら、こよなく植物を愛する御方だったようです。

 

ストレリチアの植物分類名

科名:Strelitziaceae ストレリチア科  

属名:Strelitzia ストレリチア属

学名:Strelitzia reginae
和名:ゴクラクチョウカ(極楽鳥花)

英名:Strelitzia reginae

タイ名:パクサーサワン ปักษาสวรรค์
原産地:南アフリカ

草丈:60cm~150cm
花径:15cm~20cm