去年の春頃だったと思いますが、瀬戸内海沿岸の実家の最終処分をするために田舎に戻っていた老妻が、故人となった彼女の母親が栽培していたという「キルタンサス」(Cyrtanthus)の球根を東京都下の自宅に持ち帰えり、庭の片隅に駄目元で地植えしていたのですが・・・
なんと!! 去年末から正月に掛けて折れ曲がったピンク色の筒状花が綻び始めたのです。(下写真)
キルタンサス 撮影:2023年1月6日 東京都下の自宅
「Cyrtanthus」の語源は、ギリシャ語の「kyrtos」(意味:曲がった)と「anthos」(意味:花)の英語表現だそうです。
「笛吹水仙」とか「曲れ花」と呼ぶ人もいるようですが、学名の「Cyrtanthus」を片仮名読みした園芸名の「キルタンサス」が一般名として流通しているようですね。
原産地の南アフリカでは、野焼をした後に百合(ユリ)のような花が咲くことから、「fire lily」(ファイアリリー)と呼ばれているそうです。
キルタンサス 撮影:2023年1月6日 東京都下の自宅
植物図鑑によると、「キルタンサス」の品種には、「春咲き・夏咲き・秋咲き・冬咲き」があり、「上向きに咲く花」と「斜め下向きに咲く花」があって、それぞれに「壺型の花」と「盃型の花」の二種類があるらしいのですが・・・
老妻の母親が栽培していた「キルタンサス」は、冬咲きの斜め下向きに壷型の花を咲かせる品種でした。(上写真)
キルタンサス 撮影:2021年3月16日 東京都下の自宅近辺
2021年3月に東京都下の自宅近辺で撮って一度も使用することなくDISK内に放置していた「キルタンサス」の写真を見返してみると・・・春の時期に斜め下向きに咲く盃型の品種でした。(上写真)
老妻の実母が栽培していた花とは別タイプの品種でしたが、期せずして「春咲き」と「冬咲き」の花を見較べることができました。「マッケニーピンク」と呼ばれるピンクの花色は、日本で最も多い品種らしいです。
今年から、我家の庭に老妻の亡き母が育てていた花が蘇りました。
キルタンサスの植物分類名
科:Amaryllidaceae ヒガンバナ科
属:Cyrtanthus キルタンサス属
学名:Cyrtanthus
英名:Fire lily
原産国:南アフリカ