僕の連れ合いから、「出先で撮った"マチバリソウ"(待針草)の写真です!」とのメモ付きの写真が、数日前に僕のスマホに届いていたことは知っていたのですが・・・
彼女の願いであるブログの題材写真にするには、悉くピンボケ写真だったので放置していました。
しかし、本日はブログに投稿する写真も払底していたことから、彼女のピンボケ写真を採用してご機嫌取りをすることにしました。
待針草 妻の撮影:2022年9月初旬
彼女の育った瀬戸内海の山間部では、赤い実の姿が裁縫で使う"待ち針"に似ていることから「待針草」(マチバリソウ)と呼んでいたそうですが・・・
僕が子供時代を過ごした中国山脈に囲まれた盆地では、いつも16時頃になると咲くことから「ヨジカ」(四時花)と呼んでいました。地域によっては「サンジカ」(三時花)とも呼ばれているらしいですね。
待針草 妻の撮影:2022年9月初旬
成人してからは、意味も分からないままに、いつしか「ハゼラン」と呼ぶようになったのですが・・・お粗末ながら、最近になって漸く「ハゼラン」の漢字名の由来を知りました。
秋になると、ピンク色の"蘭"のような小花が咲き、その後に生る直径2mm程度の赤実が割れて"爆ぜて散る"ことから「爆蘭」(ハゼラン)と呼ばれるようになったようですね。
待針草 妻の撮影:2022年9月初旬
"爆ぜる"の意味合いを含む呼称としては、「江戸の花火」や「花火草」の別名もありました。
赤い実が爆ぜた後に花が咲く姿を観て、粋な江戸っ子は、夜空に爆ぜて散る「花火」を想像したようですね。
ハゼラン WEBより拝借
若かりし頃、仕事で出向いた西アフリカのナイジェリアで、野菜料理の「Lagos bologi」を食したことを思い出しました。
「Lagos bologiとは何ぞや?」とナイジェリア人に訊くと、英語圏では「Coral flower」(珊瑚のような花)と呼ばれている野菜を調理した料理だと教えられたのですが・・・
今回「ハゼラン」(爆蘭)の英語名を調べると、なんとしたことでしょう!ナイジェリアで教わった「Coral flower」と同じであることが分かりました。
もう30年以上も前の事ですから、「Coral flower」(ハゼラン)の野菜を調理した「Lagos bologi」の食味は、全くもって思い出せないのですが・・・大きな菜っ葉のような野菜を食した記憶が微かに蘇りました。
都内に出掛ける機会があれば、アフリカ料理店で「Lagos bologi」にトライしてみたいと思います。
参考:ハゼランの植物分類名
科:Talinaceae ハゼラン科
属:Talinum ハゼラン属
種:T.crassifolium
学名:Talinum fruticosum(L.)Juss
和名:ハゼラン(爆蘭)
別名:マチバリソウ(待針草)
別名:サンジソウ(三時草)
別名:ヨンジソウ(四時草)
別名:江戸の花火、花火草
英名:Coral flower
原産地:アメリカ



