近所の公園内の比較的彩りの少なかった西側の叢に、先週頃から「オミナエシ」(女郎花)の黄花が際立つようになりました。(下写真)
オミナエシ(女郎花) 撮影:2022年8月31日
昨日の拙ブログに掲載した「屁糞葛」(ヘクソ葛)も奈良時代に編纂された万葉集に収録されていますが、「オミナエシ」(女郎花)もまた「万葉集」の中に「秋の七草」の一つとして、歌人の山上憶良によって詠まれていますね。
オミナエシ(女郎花) 撮影:2022年8月31日
万葉集 巻八 1537
秋の野に 咲きたる花を 指折り かき数ふれば 七種の花
万葉集 巻八 1538
原文:芽之花 乎花葛花 瞿麦之花 姫部志 又藤袴 朝皃之花
読み:萩の花 尾花 葛花 瞿麦の花 女郎花 また藤袴 朝貌の花
オミナエシ(女郎花) 撮影:2022年8月31日
「女郎花」の表記を万葉仮名だと迂闊にも思い込んでいた僕でしたが、万葉集の原文では「姫部志」となっていました。となると「女郎花」の表記は中国語の漢名かなと思ったのですが・・・
然に非ず、美しい女性(オミナ・女郎)を意味する日本語でした。因みに中国名は「黄花龙芽」でした。
オミナエシ(女郎花) 撮影:2022年8月31日
その他の日本語の表記としては、「女郎花」を室内で挿しておくと醤油の腐敗したような臭みを発することから、「敗醤」(はいしょう)の別名がありましたが・・漢方生薬の世界では、清熱解毒薬の効用の高い「敗醤草」として重宝されているそうです。
夏の終わりを思わせる秋の七草の一つの「オミナエシ」(女郎花)ですが、最近は生育環境の変化によって、準絶滅危惧種や絶滅危惧種に指定されている地域があるようですね。
参考:オミナエシの植物分類名
科:Valerianaceae オミナエシ科
属:Patrinia オミナエシ属
種:P.scabiosifolia
学名:Patrinia scabiosifolia Fisch.
和名:オミナエシ(女郎花)
別名:敗醤草(はいしょう)



