膀胱癌手術後の排尿痛が7月9日頃からぶり返し、ブログ投稿の気力がすっかり失せていたのですが・・・
続けていた鎮痛薬(カロナール錠)の効もあって少しばかり体調が好転、久しぶりにパソコンの前に座っています。
夾竹桃 撮影:7月14日
数日前の散策中、「キョウチクトウ」(夾竹桃)の花に出逢いました。(上写真)
「キョウチクトウ」の読みは、江戸時代中期(18世紀)に中国から持ち込まれた漢名の「夾竹桃」を、日本語流に音読みしたものだそうです。
夾竹桃 撮影:7月14日
中国名の「夾竹桃」の由来は、"竹の葉に似た細長い葉"と"桃のように見える花"が混(夾)じり合っていることから名付けられたそうですが・・・
混(夾)じり合っているのは、竹と桃だけで無く、時として人名を奪う猛毒を含む花木としても知られていますね。(上写真)
草夾竹桃 撮影:7月14日
この日の散歩道には、日本国内で「クサキョウチクトウ」(草夾竹桃)と呼ばれている花も咲いていました。(上下写真)
和名の「草夾竹桃」の語源は、米国産の「Garden phlox」が明治時代に日本に入って来た時、花の姿形が中国産の「夾竹桃」に似ているとして名付けられたらしいです。
草夾竹桃 撮影:7月14日
しかし実際には、米国産の「Garden phlox」の生態分類名は、「Polemoniaceae」(ハナシノブ科)の植物であり・・・
中国産の「夾竹桃」は、「Apocynaceae」(キョウチクトウ科)の植物であることから・・・両者は全く違う出自の植物であることが分かっています。
草夾竹桃 撮影:7月14日
僕と「草夾竹桃」(英名:Garden phlox)との最初の出逢いは、今から40年以上も前の米国のイリノイ州の湖岸沿いでした。
その時に米国人から教わった花名が「Garden phlox」(意味:庭の火炎草)だったので・・・それ以降からつい最近までの長きに亘って、此の植物の花名を「フロックス」だと思い続けていました。
草夾竹桃 撮影:7月14日
今の日本で流行っているカタカナ園芸名よりも、古き漢字花名を好む傾向が強い僕なので、本来ならば,「草夾竹桃」と諳んじたいところなのですが・・・
若い頃に頭に刷り込まれてしまった「フロックス」が直ぐに口をついて出て来てしまう
・・・という頭の切り替えが出来なくなってしまった後期高齢者の自分がいます。
参考:草夾竹桃の植物生態分類名
科:Polemoniaceae (ハナシノブ科)
属:Phlox (フロックス属)
種:P.paniculata クサキョウチクトウ
学名:Phlox paniculata
英名:Garden phlox
和名:草夾竹桃(明治期~)
別名:花魁草(大正期~)
別名:フロックス・パニキュラータ
別名:宿根フロックス
参考:夾竹桃の植物生態分類名
科:Apocynaceae(キョウチクトウ科)
亜科:Apocynoideae キョウチクトウ亜科
属:Nerium(キョウチクトウ属)
種:N.oleander
亜種:N.o.var.indicum
学名:Nerium oleander L.
和名:夾竹桃
英名:Oleander





