3月11日付けのブログで、千葉市最古最大の前方後円墳を見学した折に見掛けた「椿」の落ち花の写真を、挿入写真として貼り付けたところ・・・

 

ブロガーのimokoteaさんから、「ボクハン」(卜半)と呼ばれる椿であることを教えて頂きました。

 

 

撮影した時は、ヤブ椿系の品種かなと軽く思いながら、なんとなく花弁中央の白い雄しべの大きさに惹かれてシャッターを押しただけだったのですが・・・

 

 

初めて教わった「ボクハン」(卜半)の風変わりな呼称から、戦国時代の兵法家「塚原卜伝」(ボクデン)に由来しているのかなと思いつつ調べてみると・・・

 

兵法家「塚原卜伝」(ボクデン)ではなく、室町末期から江戸初期に大阪貝塚寺内の願泉寺(浄土真宗)を開創して初代住持となった「卜半斎了珍」(ぼくはんさいりょうちん)が育てていた椿だったことから、「卜半椿」(ボクハン椿)と呼ばれるようになった・・・との記述を見つけました。

 

卜半椿の落ち花

 

江戸時代初期から存在していた日本の古典的椿だと判って、いつものように国際植物学上の属名を調べてみると・・・「Camellia 」(カメリア)と記されていました。

 

属名「Camellia 」の経緯を調べると、イエズス会宣教師(植物学者)のゲオルク・ヨーゼフ・カメルの名前で『ルソン植物誌』(1704年)に上梓されていた・・・とありました。

 

「卜半椿」を育てていた「卜半斎了珍」(1526年生-1602年没)は、宣教師の「カメル氏」(Camel氏)よりも古き時代の人なので、属名は日本人住職の名前の「Bokuhan」にして欲しかったのに・・・

 

ところが、国際植物分類名の学名を見やると、「Camellia japonica 'Bokuhan'」と記してあるのを知って嬉しくなりました。

 

唐子の白色と花弁の紅色 (WEBより拝借)

 

唐子の白色と花弁の紅色が満開になるのは、もう少し暖かくなってからだそうですが・・・東京都下の自宅近辺にも植えられているのかどうか・・・気をつけてみたいと思います。

 

 

参考:卜半椿の植物分類名

科:Theaceae ツバキ科 

連:Theeae

属:Camellia ツバキ属

学名:Camellia japonica 'Bokuhan'

和名:ボクハンツバキ (卜半椿)