我家から少し離れている鬱蒼とした藪に、朱色の「カラスウリ」(烏瓜)の果実の残りが絡みつくようにしてぶら下がっていました。

 

 

大きなハート型の葉の表面には短い細毛があって、手で撫でるとかなり強いザラザラ感があります。

 

 

「カラスウリ」(烏瓜)と言えば、1960年代にボニージャックスが歌っていた童謡の「真っ赤な秋」の二番の歌詞の歌い出し部分が懐かしく蘇ります。(下段)

 

真っ赤だな 真っ赤だな 烏瓜って 真っ赤だな 
蜻蛉の背中も 真っ赤だな 夕焼雲を 指さして
っ赤な 頬っぺの 君と僕 

真っ赤な 秋に 呼びかけている

 

 

「カラスウリ」(烏瓜)の呼び名の由来は、ポツンと残っている果実がカラス(烏)が食べ残したように見えることから名付けられた・・・とする説がありますが・・・

 

「カラスウリ」(烏瓜)の強靱な蔓と大きな葉に絡みつかれると、他の植物の茎も葉も枯れてしまうことから、“枯らす瓜”が転訛して「カラスウリ」と呼ばれるようになった・・・との他説もあったりしてはっきりしません。

 

「カラス」が食べ残した理由は、食欲旺盛な雑食の「カラス」でさえも食べないほどに“苦くて不味い”からだと得意げに喋っていた小学校の上級生がいたことを思い出しました。

 

「カラスウリ」の白花 (WEBより拝借)

 

現在の僕の最大の興味は、夜間だけ開花すると言われる「カラスウリの白花を観てみたい!」の一語につきるのですが・・・今年もその機会を逸してしまいました。

 

写真で見ると、「カラスウリ」の白い花弁縁部には、無数の白いレース状の繊毛が纏わりつくように、美しく広がっていますね。

 

「カラスウリ」の開花期は、7月〜9月頃の日没後に開花し、翌朝の日の出前に萎むらしいので・・・

 

来年こそは、事前に開花間近の蕾を見定めて置いてから、毎晩の如く通って開花した様子を眺めてみたいと思っています。

 

参考:カラスウリの植物分類名

科:Cucurbitaceae ウリ科

属:Trichosanthes カラスウリ属

種:T.cmermeroides カラスウリ

学名:Trichosanthes cmermeroides

和名:カラスウリ 烏瓜

別名:タマズサ 玉章

原産地:中国、日本