2020年2月2日(日) 10:45am 晴れ 8℃ 湿度41% 北東風3m/s 日の出6:42 日の入り5:11 上弦の月

 

目覚めてから居間のカーテンを開け放つと、眩しく広がる青空に白雲が薄くたなびき、富士山がちょこんと鎮座ましましていました。 何処かに出掛けたくなるような、とても気持ちの良い朝です。

 

2月2日 午前9時5分 居間の借景(ワイドレンズ18mm)

 

PCの誤操作で喪失したと思っていた大量の写真の一部が古いCDの中に残っているのを見つけて復元作業をしているのですが・・・本日は、その中から僅か二枚の写真しか残っていなかった「竹に似た椰子」をピックアップしてみました。

 

いつもの習慣で説明板の記載事項を書き写したらしいメモを見ると次のように書かれていました。

樹名:Pinanga Kuhlii Blume(ピナンガ・キューリ・ブルメ)、科名:Arecaceae(ヤシ科)             原産地:Jawa、Sumatera、 撮影:2013年9月9日

いつもなら記録している筈の撮影場所が抜けているのですが・・・原産地のジャワ、スマトラの綴りが、タイ語ではなく、インドネシア語になっているので・・・ジャワ島を旅した時に見かけた植物を、「珍しいヤシ科の植物!」と思って撮ったのだと思います。
 
   
蛸足に似たPinanga Kuhlii Blumeの花序?
 

上掲写真をあらためて凝視しても、「緑色と黄色が混在した竹!」だと思ってしまうのですが・・・「ヤシ科ヤシ属の学名がPinanga Blume.1838」と書かれていたのですから・・・やはり、イネ科タケ亜科の竹ではなく、ヤシ科ヤシ属の椰子に間違いない・・・と思います。 

 

自分でメモをしているのに、「…のように思います」と言うのも無責任極まりないですが、なにしろ7年前のことなので・・・ご容赦頂きたいと思います。

 

WEBより拝借したPinanga Kuhlii Blumeの姿形

 

ヤシ科の「Pinanga Kuhlii Blume」の全体像を撮った写真が手元に1枚も残っていなかったので、上掲の写真をWEBから拝借しました。WEBの記事には、茎高4m前後、茎径4cm前後、葉の長さは1m程度でやや幅広の椰子と説明されているのですが・・・どうみても「竹」の遠い親戚のように見えてしまいます。

 

Pinanga Kuhlii Blumeの花序と果実?

 

密集する葉の下部の竹のような茎から、蛸足のように細くて赤い花序らしきものが生えていて、蛸足の吸盤のような部位から緑色の果実(≒15mm)らしきものが幾つも生っています。(上掲写真)

 

WEBの記事によると、桃色がかった白色の小さな両性花が咲くらしいのですが、僕が復元した手元写真には、時期が早かったのか、遅かったのかよく分かりませんが、何も写っていませんでした。

 

熱帯ムードを醸し出す此の花序と果実が、ジャカルタのホテルやレストランのホールに、装飾生け花として使われていたような・・・そんな記憶が微かに蘇って来ました。

 

参考:Pinanga kuhlii Blumeの植物分類名(APGⅢ)

科名:ヤシ科 Arecaceae

亜科:Arecoideae

属名:Areceae ヤシ属

亜属:Arecinae

学名Pinanga Blume.(1818)・・・・・「Pinanga」=マレー語の椰子(ピナン)が転訛したラテン語
英名:
Pinanga kuhlii Blume・・・・・「Kuhlii」 =ジャワで亡くなった博物学者(ハインリイヒ・キューリ)の姓名
分布:西アジア、東南アジア