12月12日(木) 7時38分 晴れ 気温12℃ 湿度75% 北西の風 

今日は今年最後の満月の日となるようですね。本当に1年が早く感じられる歳になりました。

 

12月12日の誕生花の表を見ると、「ハナキリン」と「ハルジオン」とありました。「ハルジオン」は、日本に本帰国してから辻堂近辺で見た野草として投稿したことがありますので、本日はタイ国バンコクで撮影した「ハナキリン」(花麒麟)の写真を掲載します。

 

ハナキリン(花麒麟)

 

本日のブログに掲載した“ハナキリン”の写真は赤色と白色ですが、実際には桃色、橙色、黄色、その中間色などがあってかなり賑やかです。 一見すると花のように見える部分は、花の付け根に付く葉が変形した苞葉です。本当の花は、苞葉の真ん中にある直径2cm前後の小さな部分だそうです。

 

ハナキリン(花麒麟)

 

棘の多い“ハナキリン”の多肉質の茎は、サボテン属の植物のようにも見えますが、実際の植物分類学上の分類名は、トウダイグサ科のトウダイグサ属(Euphorbia)の植物です。


サボテンに似た多肉性の茎と、全く目立たない花序、そして豊富な色柄の苞葉の織り成すアンバランスが面白いからでしょうか、観賞用として人気があるようです。 “ハナキリン”には変種が多いので、門外漢の僕には見分けがつかないのですが、観賞用として流通しているのは、学名:E. milii var. splendensが圧倒的に多いと聞きました。

 

ハナキリン(花麒麟)

 

若茎の先端周りに付く楕円形の葉がハナキリン”の本当の葉です。これが生長すると棘に変化するのだそうですが・・・葉が変化した棘、花のように見える苞葉、全く目立たない小さな花序・・・見ていて飽きない楽しい植物だと思っていたのですが・・・

 

ハナキリン(花麒麟)

 

“花キリン”の英語名を見ると、“Crown-of-thorns”(茨の冠)、或いは“Christ Plant”(キリストの植物)とあります。 と言う事は、十字架上のイエス・キリストが頭に冠せられていた植物は、“ハナキリン”だったことになりますね。 伝説に過ぎない話なのでしょうが、キリスト教徒は、“茨の冠”=“花麒麟”だと信じているのでしょうね。

 

Crown-of-thorns(茨の冠)

 

イエス・キリストは、ローマの兵士たちによって鞭で打たれ、唾をかけられ、王冠ならぬ“茨で編んだ冠”を頭にかぶせられて十字架に縛りつけられました。ローマ兵士がイエス・キリストにかぶせた“花キリンの茨の冠”は、キリストに肉体的苦痛を与えると言うよりは、最大の“あざけり”だったのかもしれませんね。

 

参考:ハナキリンの植物分類名(APGⅣ)

科名:トウダイグサ科 Euphorbiaceae

属名:トウダイグサ属 Euphorbia

種名:ハナキリン E.millii 

学名:Euphorbia milii Des Moul.

和名:ハナキリン(花麒麟)

英名:Crown-of-thorns, Christ Plant