17日(水)の富士山は、朝から夕方の六時前まで、春の薄雲に覆われて全く姿を現さなかったのですが、日没後になって突然に吹き飛んだ薄雲の向こうから、ほんの数分間だけでしたが、残照に照らされた山容が浮かび上がりました。 

 

 

  辻堂に住んでからまだ間もないのですが、このような状況下で姿をいきなり姿を現した富士山を目の当たりにしたのは初めての経験です。 残念ながら、僅か数分後には、画面手前の辻堂の漆黒の町並みにたちまち吸い込まれて見えなくなりました。

 

 

万葉集 3355 (作者不名)

天の原富士の柴山この暗の時ゆつりなば逢わずかもあらむ

原文: 安麻乃波良 不自能之婆夜麻 己能久礼能 等伎由都利奈波 阿波受可母安良牟

          読み: 天の原、富士の柴山、この暗の、時ゆつりなば、逢はずかもあらむ

          意味: 富士の柴山の この夕暮れの、時が過ぎていったら、逢えないかもしれません。