昨年の12月9日に、国立T大学のタイ語学科中級課程の 『 話す・聞く 』 の勉強を終えてから早3ケ月が経過してしまいました。このブランクは予定外でしたが、得るところもありました。

少なくとも週に数回、ラオス出身の女将が経営する居酒屋で食事と酒を嗜みながら、従業員のタイ人女性との会話を楽しむことができたからです。

彼女達の殆どは地方出身者です。当然のことながら礼儀正しいタイ語は苦手です。どちらかと言えば、チョット乱暴な市場言葉(phasaa talaat)が口を衝いて出てきます。

大学の先生だと 『 上品な言葉ではありませんネ 』 (mai suphaap-na-kha) と軽く注意するのでしょうが、この言葉も庶民層の間で通用しているタイ語なのですから、頭から否定することもないのではないでしょうか?

タイ語には、王族語、丁寧語、普通語、庶民語などがありますが、庶民語としてのタイ語
(下記の赤字)にも棄てがたい魅力があります。

dichan(私・女性語)⇒ chan (自分)老若男女が自分の代名詞として使う
phom (僕)⇒ kuu(俺)
than(貴方)⇒ khun(君)⇒ mung(おまえ)
prathaan(召しあがる)⇒ thaan(食す)⇒ kin(食う)

女性の一人称にあたる 『 dichan 』 という言葉は、居酒屋や市場の会話で耳にすることは殆どありません。多分、相当に奥ゆかしい人達が使う言葉なのでしょうが、学校のタイ語教育では、常に 『 』(女性の一人称)を意味する言葉として教えられます。

食する 』 についても、街中で耳にする言葉は圧倒的に 『 kin 』 ( 食う ) という庶民語になります。

大事なことは、TPO(kaalatheesa)をわきまえて使い分けることなのでしょう。
居酒屋や市場、大学の教室、公的な場所などなど、それぞれに相応しい言葉を使えば良いのだと思います。