米国大統領選挙の前哨戦の頃は、世界中のメディアがオバマ氏の余裕の勝利を信じていたように思いますが、両候補が直接対決する公開TV討論に入った直後から、危機感を強めたオバマ氏が攻撃側に回り、ロムニー氏が守勢側に立つという予想外の恰好となり、それまでの攻守がすっかり逆転してしまいました。
最終局面が近づいた頃、媒体を積極的に活用して、ロムニー候補の政策を口調激しく批判するオバマさんの姿は、僕がイメージしていたとは違う人のように見えたものです。TV討論を見ていた米国民の目線が大きく揺れ始めたのも、この頃だったような気がするのですが・・・

公開生放送の直接討論会で、ロムニー氏を激しく批判する側に立ったオバマ氏
Stephane Peray (Stephff) Editorial cartoonist at The Nation
そして、愈々、投票日(現地時間16日)が直前に迫ると、訳の分からない浮動票を追いかける戦術から、自分を支持してくれる幅広い人々を確実に投票所へ向かわせる作戦に切り替え、甲乙付け難い僅差の関係を、少しでも自陣営に有利なように導くことに勢力を集中し始めたようでした。

最終局面で、互角の戦いを挑むロムニー氏の必死の形相 タイ語紙:POST TODAY
両者が激突した生放送のテレビ討論会によって、オバマ氏と互角の勝負を繰り広げるまでに迫ったロムニー氏でしたが、突如として米国を襲った 『 大嵐サンディ 』 がロムニー氏の行く手を遮ってしまったようです。
オバマ氏は現職の大統領の強みを遺憾なく発揮して、『 大嵐サンディ 』 を巧みに乗り切り、勢いをかなり盛り返したように見えました。

大嵐サンディの対処で現職大統領の強みを遺憾なく発揮したオバマ氏
Stephane Peray (Stephff) Editorial cartoonist at The Nation
表現は慎に悪いですが、『 大嵐サンディ 』 はオバマ氏にとって神風になったのかも知れませんね。何れにしても、長く続いた米国大統領選挙の決着はつきました。
ロムニー氏は、目に涙を浮かべながら、自分の支持者を前にして、『 オバマ大統領に勝利を祝う電話を入れたばかりだ 』 と敗北を認めてから、次のように語りかけました。
『 現在の米国は、重大な局面にあります 』
『 党派間の争いは、これ以上するべきではありません 』
『 米国民は、団結しなければならないのです 』

左:敗北宣言に続いて、支持者に党派間の争いを止めて団結を訴えるロムニー氏
右:自分への反対票から多くのことを学んだと謙虚に感謝の気持ちを述べたオバマ氏
勝利した直後のオバマ氏のスピーチもとても良かったと思います。
『 投票でオバマと書いてくれなかった人から多くのことを学びました 』
『 次は、もっと良い大統領になるように努めます 』
次期政権が抱える米国内の大きな課題は、『 財政の崖の解決 』だと思いますが、今回の選挙で上院と下院の 『 ねじれ 』 が解消された訳ではないので、今後は、共和党との何等かの合意が重要になりますね。
そのような旧態依然とした議会状況を嫌ったのだと思いますが、オバマ氏の勝利が確定した翌日の株式相場は、御祝儀相場どころか、一斉に急反落してしまいました。
オバマ大統領再選後の最大課題である 『 財政の崖 』 の対応と対中戦略に注目したいと思います。
最終局面が近づいた頃、媒体を積極的に活用して、ロムニー候補の政策を口調激しく批判するオバマさんの姿は、僕がイメージしていたとは違う人のように見えたものです。TV討論を見ていた米国民の目線が大きく揺れ始めたのも、この頃だったような気がするのですが・・・

公開生放送の直接討論会で、ロムニー氏を激しく批判する側に立ったオバマ氏
Stephane Peray (Stephff) Editorial cartoonist at The Nation
そして、愈々、投票日(現地時間16日)が直前に迫ると、訳の分からない浮動票を追いかける戦術から、自分を支持してくれる幅広い人々を確実に投票所へ向かわせる作戦に切り替え、甲乙付け難い僅差の関係を、少しでも自陣営に有利なように導くことに勢力を集中し始めたようでした。

最終局面で、互角の戦いを挑むロムニー氏の必死の形相 タイ語紙:POST TODAY
両者が激突した生放送のテレビ討論会によって、オバマ氏と互角の勝負を繰り広げるまでに迫ったロムニー氏でしたが、突如として米国を襲った 『 大嵐サンディ 』 がロムニー氏の行く手を遮ってしまったようです。
オバマ氏は現職の大統領の強みを遺憾なく発揮して、『 大嵐サンディ 』 を巧みに乗り切り、勢いをかなり盛り返したように見えました。

大嵐サンディの対処で現職大統領の強みを遺憾なく発揮したオバマ氏
Stephane Peray (Stephff) Editorial cartoonist at The Nation
表現は慎に悪いですが、『 大嵐サンディ 』 はオバマ氏にとって神風になったのかも知れませんね。何れにしても、長く続いた米国大統領選挙の決着はつきました。
ロムニー氏は、目に涙を浮かべながら、自分の支持者を前にして、『 オバマ大統領に勝利を祝う電話を入れたばかりだ 』 と敗北を認めてから、次のように語りかけました。
『 現在の米国は、重大な局面にあります 』
『 党派間の争いは、これ以上するべきではありません 』
『 米国民は、団結しなければならないのです 』

左:敗北宣言に続いて、支持者に党派間の争いを止めて団結を訴えるロムニー氏
右:自分への反対票から多くのことを学んだと謙虚に感謝の気持ちを述べたオバマ氏
勝利した直後のオバマ氏のスピーチもとても良かったと思います。
『 投票でオバマと書いてくれなかった人から多くのことを学びました 』
『 次は、もっと良い大統領になるように努めます 』
次期政権が抱える米国内の大きな課題は、『 財政の崖の解決 』だと思いますが、今回の選挙で上院と下院の 『 ねじれ 』 が解消された訳ではないので、今後は、共和党との何等かの合意が重要になりますね。
そのような旧態依然とした議会状況を嫌ったのだと思いますが、オバマ氏の勝利が確定した翌日の株式相場は、御祝儀相場どころか、一斉に急反落してしまいました。
オバマ大統領再選後の最大課題である 『 財政の崖 』 の対応と対中戦略に注目したいと思います。