数日前、日本以外の国を生まれて初めて訪れた日本人の老婆 ( 実は1942年生まれの郷里の同級生 ) をバンコクでアテンドした時のことです。
女性 『 蛇口から出る水道水を飲んだら駄目なのよね? 』
僕 『 そうだよ、水道水を飲んだら駄目だからね 』
女性 『 蛇口から出る水を飲んだらどうなるのかしらね? 』
僕 『 お腹を壊して、観光どころじゃなくなるからね 』
女性 『 ホテルの水道水も駄目なの? 』
僕 『 高級ホテルといえども、自家浄水場までは持っていないからね 』
女性 『 でも、せっかく水道水があるのに、勿体無い話ね 』
実は、バンコク首都圏庁水道局(MWA)の公式見解を見ると、彼女のような信じ易い古きタイプの日本人には、とても見せることが出来ないような事が書かれています。
『 バンコク・バーンケー浄水場の水道水の品質は、砂濾過、沈殿処理、塩素消毒
を行っていますので、そのまま飲んでもなんの差し支えもありません 』
ところが、此の件について、知人のタイ人に訊ねてみると、彼らは異口同音に答えます。
『 そんな事を信じているタイ人はいないと思うよ! 』
『 用途によって、煮沸した水道水を湯冷ましして使用することはあるよ 』
『 でもね、水道水をそのまま飲むことは絶対にないよ! 』
『 病気になりたくなければ、市販の飲料水を買って飲むのが当たり前だよ! 』
タイ人顧客の意見を知ってか知らずか、バンコク水道当局は、ISOを基本としたタイ基準
(TISI)に則って作られた水道水の品質の良さを声高に主張します。
『 バンコクの水道水に含まれる無機物は120ppm以下です 』
『 WHOの1000ppm以下の基準を十分に満たしています 』
『 高価な濾過器を付けたり、煮沸したりする必要はありません 』
『 直接飲んでも大丈夫なのです 』
『 若しお腹をこわしたら、それは濾過器の汚染が原因でしょう 』
『 濾過器が原因でないとすれば、台所の衛生状態が悪いのでしょう 』
昨日(12日)の THE NATION紙に、バンコク水道局を茶化した Mr.Stephff の風刺漫画が掲載されていました。

タイ語紙 THE NATION Mr.Stephff ( Stephane Peray ) Editorial cartoonist
『 水道水はWHOの飲料水基準を満たしていますが、煮沸することをお勧めします 』
『 水道局さんよ、俺んちの水道管に入った猛毒の緑蛇も煮沸するのかい? 』
今年の10月26日~11月8日にかけて、上水道の安全性を検証するためにバンコクを訪れていた 『 日本政府・国際緊急援助隊(上水道施設チーム) 』 の結果説明が、在タイ日本国大使館のHPに掲載されました。
『 バンコク東部地域の水道水は、飲用水として安全である 』
つまり、バンコクの水道水の色が濃くなったり、洗濯物に色が付着したり、水道水が黴臭いと言う声があるが、それらは、人間に必要な鉄やマンガン、或いは、洪水によって通常よりも多く繁殖した植物プランクトン等に起因するものであり、それら自体は、水道水の安全性を損なうものではない・・・・・・云々。
一方、末端の家庭まで配水されている地中の古い水道管のメインテナンスが不充分なために、土中の大腸菌などの汚水が混入していると言う風評については・・・・・・
水道管に孔があったとしても、相当の水圧が常時かかっている水道管内部に向かって、土中の黴菌を含む汚水が混入することは考えづらい。万一、水道管に汚水などが混入しても、水道管内の残留塩素の濃度の増減を常時測定しているので、混入の状態をチェックすることが出来るようになっている・・・云々。
日本の検証チームの結論である 『 安全 』 を、公的文章と思われるHPに掲載した在タイ日本国大使館の大使や大使館員の諸氏は、きっと、蛇口から出る水道水を飲用水として日常的に飲まれているのでしょうね!?
これは僕の個人的感想ですが、2週間に渡って行われた日本の検証チーム(2名)が下した 『 安全 』 と云う言葉が、なんだか遠くかけ離れた絵空事のように思えて仕方ありません。
慎に失礼ながら、日本やタイの上水道のプロフェッショナルが宣ふ言葉よりも、タイ市民の身体に染み付いた生活判断から生まれた言葉の方を信じたいと思います。
女性 『 蛇口から出る水道水を飲んだら駄目なのよね? 』
僕 『 そうだよ、水道水を飲んだら駄目だからね 』
女性 『 蛇口から出る水を飲んだらどうなるのかしらね? 』
僕 『 お腹を壊して、観光どころじゃなくなるからね 』
女性 『 ホテルの水道水も駄目なの? 』
僕 『 高級ホテルといえども、自家浄水場までは持っていないからね 』
女性 『 でも、せっかく水道水があるのに、勿体無い話ね 』
実は、バンコク首都圏庁水道局(MWA)の公式見解を見ると、彼女のような信じ易い古きタイプの日本人には、とても見せることが出来ないような事が書かれています。
『 バンコク・バーンケー浄水場の水道水の品質は、砂濾過、沈殿処理、塩素消毒
を行っていますので、そのまま飲んでもなんの差し支えもありません 』
ところが、此の件について、知人のタイ人に訊ねてみると、彼らは異口同音に答えます。
『 そんな事を信じているタイ人はいないと思うよ! 』
『 用途によって、煮沸した水道水を湯冷ましして使用することはあるよ 』
『 でもね、水道水をそのまま飲むことは絶対にないよ! 』
『 病気になりたくなければ、市販の飲料水を買って飲むのが当たり前だよ! 』
タイ人顧客の意見を知ってか知らずか、バンコク水道当局は、ISOを基本としたタイ基準
(TISI)に則って作られた水道水の品質の良さを声高に主張します。
『 バンコクの水道水に含まれる無機物は120ppm以下です 』
『 WHOの1000ppm以下の基準を十分に満たしています 』
『 高価な濾過器を付けたり、煮沸したりする必要はありません 』
『 直接飲んでも大丈夫なのです 』
『 若しお腹をこわしたら、それは濾過器の汚染が原因でしょう 』
『 濾過器が原因でないとすれば、台所の衛生状態が悪いのでしょう 』
昨日(12日)の THE NATION紙に、バンコク水道局を茶化した Mr.Stephff の風刺漫画が掲載されていました。

タイ語紙 THE NATION Mr.Stephff ( Stephane Peray ) Editorial cartoonist
『 水道水はWHOの飲料水基準を満たしていますが、煮沸することをお勧めします 』
『 水道局さんよ、俺んちの水道管に入った猛毒の緑蛇も煮沸するのかい? 』
今年の10月26日~11月8日にかけて、上水道の安全性を検証するためにバンコクを訪れていた 『 日本政府・国際緊急援助隊(上水道施設チーム) 』 の結果説明が、在タイ日本国大使館のHPに掲載されました。
『 バンコク東部地域の水道水は、飲用水として安全である 』
つまり、バンコクの水道水の色が濃くなったり、洗濯物に色が付着したり、水道水が黴臭いと言う声があるが、それらは、人間に必要な鉄やマンガン、或いは、洪水によって通常よりも多く繁殖した植物プランクトン等に起因するものであり、それら自体は、水道水の安全性を損なうものではない・・・・・・云々。
一方、末端の家庭まで配水されている地中の古い水道管のメインテナンスが不充分なために、土中の大腸菌などの汚水が混入していると言う風評については・・・・・・
水道管に孔があったとしても、相当の水圧が常時かかっている水道管内部に向かって、土中の黴菌を含む汚水が混入することは考えづらい。万一、水道管に汚水などが混入しても、水道管内の残留塩素の濃度の増減を常時測定しているので、混入の状態をチェックすることが出来るようになっている・・・云々。
日本の検証チームの結論である 『 安全 』 を、公的文章と思われるHPに掲載した在タイ日本国大使館の大使や大使館員の諸氏は、きっと、蛇口から出る水道水を飲用水として日常的に飲まれているのでしょうね!?
これは僕の個人的感想ですが、2週間に渡って行われた日本の検証チーム(2名)が下した 『 安全 』 と云う言葉が、なんだか遠くかけ離れた絵空事のように思えて仕方ありません。
慎に失礼ながら、日本やタイの上水道のプロフェッショナルが宣ふ言葉よりも、タイ市民の身体に染み付いた生活判断から生まれた言葉の方を信じたいと思います。