バンコク郊外で開催された食品催場に出掛けた時、
タイ文字で記された自然食品の写真入り説明ボードが目に留まりました。
僕の大好きな食品の一つ、チャオクゥエイ เฉาก๊วย の宣伝です。
この食品はとっても身体に良いからと薦められ、
彼是7年前頃から、毎日のように口にしているのですが、
恥かしながら、チャオクゥエイの詳細は、何一つ知りませんでした。
下手な手書きの説明板だと、読む気力も湧かないのですが、
読み易い印字の説明ボードだったので、思わず立ち止まってしまいました。
( 下写真 )

チャオクゥエイの効用 ประโยชน์ของเฉาก๊วย と記された説明ボード
僕がチャオクゥエイに心を寄せる理由は、
喉の渇き、二日酔い、暑気中り、疲労、風邪、胃腸の不調等の防止ですが、
僕の7年間の経験では、漢方系的な効果が持続しているような気がします。
想定外でしたが、体重減量の効果が得られたことは、嬉しい誤算でした。
その他にも、高血圧、関節炎、吹き出物、糖尿病、夏の間汗疹(あせも)、
成人病等の予防効果があるようですが、薬事法上の医薬品ではありません。
中国京劇に 『 盗仙草 』 という演目があるそうですが、
不老長寿の薬草とされる仙舅草(仙人草)に纏わるストーリだと聞きました。
中国の人々は、古の昔から、仙人草を長寿の漢方薬と考えていたようですね。

チャオクゥエイの元となる仙人草 ( 中国名 : 涼粉草、 薪草、仙舅草 )
この日の僕の感激は、チャオクゥエイ の効用の発見ではなく、
チャオクゥエイの原料となる仙人草を、初めて目にすることができたことです。
( 上写真 )
僕の傍にいたタイ人の小母さんも感激していました。
『 バイ・サラネー(ミントの葉)に似ているわね 』
上写真の仙人草は小さく見えますが、
茎の高さが100cm、葉が10cm丈と3cm幅くらいまで生育すると、
地上部に出た茎と葉を摘み取って、黒くなるまで乾燥させるのだそうです。
( 下写真 )

乾燥した茎と葉を水と合わせて煮詰めて得た溶液がチャオクゥエイの原料になります。
乾燥した茎と葉を煮つめて溶出した澱粉などを冷やすと、
真っ黒く凝固した仙草ゼリー(中国名:草粿)が出来上がります。
タイのスーパー・マーケットでは、
トコロテンの如く細長く切った物や箱中で凝固させた物が並んでいますが、
我が家では、バケツ状のプラスチックの中で凝固させた物を購入し、
そのまま匙で取り出したり、サイコロ状に切り取ったりして食べています。

日本語=仙草ゼリー、中国語=仙草凍、タイ語=チャオクゥエイ と呼ばれる漢方系のデザート
仙草ゼリーを口に頬張ると、ミントのような匂いと苦味を感じますが、
慣れてしまえば、それも気にならなくなり、美味しく食べられるから不思議です。
それでも、漢方薬のような独特の風味が気になるのであれば、
レモン汁、シロップ、蜂蜜、ココナッツ・ミルクなどの甘味を加え、
具材として、白玉団子、杏仁豆腐を盛り付けるのも良いかも知れません。

僕の家内は、上写真のように、
蜂蜜で甘味を加え、キナ粉を塗して食していますが、
キナ粉の苦手な僕はチョット・・・
以前、熟したマンゴーと一緒に食べたことがありますが、
その美味しさは、今想い出しても、天下一品でした。
学名 Mesona chinensis Benth
科名 シソ科 Lamiaceae
属名 メソナ属 Mesona
和名 仙人草
漢語 涼粉草、 薪草、仙舅草
英名 Chinese mesona
タイ名 トン・チャオクゥエイ ต้นเฉาก๊วย
