バンコクの隣県・サムットプラカーンの遺跡公園の池に、
巨大な大鬼ハスの葉っぱが幾つも浮かんでいました。


巨大な葉っぱを突き破って出て来る、見るからに鬼蓮の花らしい、
棘だらけの赤花の姿は・・・殆ど見当たりません。
鬼蓮の花としては、
余りにも不似合いな白花が一輪だけ咲いていました。
アユタヤ王朝時代(1350年-1767年)、
84,000巻の南伝大蔵経( 注 ) が保存されていたという、
水上高床式の経典庫を移設した人口池がありました。
サムット・ソンクラム県(バンコクの東隣)のワット・ヤイの境内の片隅で、
廃れていた経典保存庫を修理復元したものだそうです。
( 注 )火に炙って切揃えたタラバ椰子の葉 ใบลาน に鉄筆で刻まれた
律蔵、経蔵、論蔵等の三蔵 ( トライ・ピドック ไตรปิฎก )の注釈書。

経典保存庫を支える丸柱が幾本も林立する人工池にも、
“ 大鬼ハスの葉っぱ ” が浮かんでいました。
浮力体となる空気室を有する大鬼ハスの大きな葉は、
20kg前後の子供が乗っても沈まないのだとか。
大鬼ハスの浮かぶ光景を眺めながら、
暫し、
いにしえのアユタヤ王朝を懐かしむことができました。
皆さんにとって、今日が佳き一日でありますように。
