ナコンパトム県からバンコクへ戻る途中、
休憩した国道沿いの水溜りに “ 熱帯睡蓮 ” の花が咲いていました。
タイの熱帯睡蓮と日本の耐寒睡蓮は、それぞれ花の咲き方が違います。
熱帯睡蓮は、水面から高く突き出た茎の先端に花をつけますが、
耐寒睡蓮は、水面上に浮いたり、水面の直上で花を咲かせます。

聞くところによると、いにしえの日本では、
午後二時頃 ( 未の刻 ) になると花が咲き始めることから、
“ ヒツジグサ ” ( 未草 ) と呼称していたのだとか。
タイで咲く熱帯睡蓮は、漢字名の “ 睡蓮 ” の如く、
日中に咲いて夜に閉じる昼型 & 日中は閉じて夜に咲く夜型の二種があります

ハス(蓮)は、水面から高い位置で葉を広げて花を咲かせます。
熱帯スイレン(睡蓮)はといえば、
葉は水面上に浮かんだまま広がり、花は水面上に突き出た茎の先端に咲きます。
9月24日の拙ブログに掲載した “ 大鬼蓮の葉 ” は、
この分類からすれば、“ 大鬼蓮 ” ではなく、“ 大鬼睡蓮 ” の筈なのですが?

植物学分類の面から、
タイの熱帯性のスイレン & 日本の耐寒性のスイレンの違いを比較して見ると、
学名้は異なりますが、科名も属名も全く同じでした。
学 名 : Nymphaea colorata ( 熱帯性スイレン ) ・・・ タ イ
学 名 : Nymphaea tetragona ( 耐寒性スイレン ) ・・・ 日 本
科 名 : スイレン科 ・・・・・・Nymphaeaceae
属 名 : スイレン属 ・・・・・・・・ Nymphaea
和 名 : ヒツジグサ ・・・・・・・・・ 未 草
英 名 : ミズユリ・・・・・・・・・ Water lily
タイ語 : ウボン・チャーツ อุบลชาติ
《 参考:ハス分類 》
学 名 : Nelumbo nucifera
蓮科 ( Nelumbonaceae )、蓮属 ( Nelumbo )
和名 : ハス ( 蓮 ) 、 英名 : ロータス Lotus 、 タイ語名 : BUA บัว
花弁の中を覗き込むと、
数匹の働きものの蜜蜂が、花粉にまみれて奮闘努力の真っ最中でした。
何方様にとっても、今日一日が、佳き日でありますように。
