《前回BLOG、②タイの野菜料理に初挑戦の続きです》
市場に出向いて調達した“ 空芯菜 ” (パック・ブン・ファイ・デーン ผักบุ้งไฟแดง )用の食材をぶら提げて自宅に持ち帰り、愈々、タイ風空芯菜の料理の始まりです。ワクワクするような気持の高ぶり! この若々しい(?)感覚は何なのでしょうか?
先ずは、市場で調達した香辛料のニンニク(グラティアム กระเทียม )と赤唐辛子(プリック・キーヌー・デーン พริกขี้หนูแดง )を取り出します(下写真)。使用する量はお好み次第ですが、辛いのが苦手な人は、赤唐辛子の量を少なめにする配慮が必要です。

① 香辛料: ニンニク(左) と 赤唐辛子(右)
赤唐辛子をスライス(下中央写真)する時に、強烈な辛味が鼻腔、咽喉、そして眼を刺激します。実は、もっと辛味の強い緑唐辛子も購入したのですが、赤唐辛子の強烈な刺激にたじろいでしまい、使用するのを断念しました。
空芯菜炒めの調味料としては、大豆味噌、オイスタ-ソース、砂糖、そして、魚醤を合わせたものを事前に作って置きます(下写真内左側)。量の配分は、お好みによって多少の調整は出来ますが、僕の場合は、砂糖を小匙一杯、それ以外は大匙一杯程度としました。

② 写真
左側 : 大豆味噌+オイスタ-ソース+砂糖+魚醤+砂糖を混ぜ合わせたもの
中央 : 赤唐辛子をスライスしたもの
右側 : ニンニクを刻んだもの
実は、タイの料理本には、“ 大豆味噌に砂糖と魚醤を合わす ” と書いてあるだけで、オイスター・ソースについての記述は全くありません。ところが、日本料理人のBLOGには、“ オイスター・ソー ” と付記してあるものですから・・・下写真の左側から二番目のオイスター・ソースを買ってしまいました。

③ 調味料(左側から): オリーブ油、オイスター・ソ-ス、大豆味噌、魚醤
次に、最も大事な中国空芯菜の準備です。空芯菜にはタイ空芯菜と中国空芯菜があり、パック・ブン・ファイ・デンに使用するのは、後者の中国空芯菜(下写真)だということを全く知らなかった僕ですが、親切で口達者な市場の小母さんのお陰で、正しい空芯菜を買い求めることが出来ました。感謝感激です。

④ 中国空芯菜(パック・ブン・ジーン)
中国空芯菜(上写真)の茎から葉っぱを千切り取り、空芯になった茎の部分(下写真)を長さ4cm程度に切断します。千切り取った葉は、オイスター・ソ-ス、大豆味噌、魚醤、砂糖を混ぜ合わせた調味料と絡ませ、暫く置いておきます。

⑤ 中国空芯菜(パック・ブン・ジーン)の茎断面

⑥ 刻んだ茎に合わせ調味料を絡ませて置く
千切り取った葉っぱも茎と同じように、オイスター・ソ-ス、大豆味噌、魚醤、砂糖で合わせた調味料と絡ませて置きます。
熱したフライパンにオリーブ・オイルを入れ、刻んで置いたニンニクを投入(下写真)。狐色に変色するまで炒めます。

⑦ フライパンにオリーブ油を敷き、刻んだニンニクを投入
オイスター・ソ-ス、大豆味噌、魚醤、砂糖を絡ませて置いた空芯菜の茎をフライパンに投入し、炒めたニンニクを掻き混ぜて合わせます(下写真)。
この時に強火で一気に炒めるのが調理の骨のようです。しかし、残念ながら、我が家の調理器具は、タイ国の消防法の改定により、ガス・レンジから電気レンジに変更されているために、火炎を高々と上げて炒める華麗な技術を披露するなんてことは出来っこありません。もっとも、そんな腕前を、僕が持ち合わせている筈もありませんが・・・

⑧ 調味料を絡ませて置いた空芯菜の茎を投入
続いて、予めオイスター・ソ-ス、大豆味噌、魚醤、砂糖を絡ませて置いた空芯菜の葉っぱを一気に投入し、先行して炒めていた茎と一緒に炒めます。
フライパンを温め始めてからこの時点までの所用時間は約4分前後。瞬くまに出来上がってしまいました。早速、フライパン内の空芯菜を平皿に取り分け、チョット行儀が悪いですが、台所に立ったままの姿勢で味見をしてみました(下写真)。
『・・・ウン?・・・ウン?・・・』
オイスターソースの甘さが際立った味で、大豆味噌の塩っぱさが不足している上に、赤唐辛子の辛味が全く感じられません。これでは、大豆味噌を和えた空芯菜炒め(パック・ブン・ガップ・タオチ゛イア)ではなく、オイスター味の空芯菜になってしまいます。
ガッカリして、何気なく台所の流し台を見遣ると・・・何としたことか! 其処に有ってはならない “ 赤唐辛子 ” がそっくりそのまま残っているではありませんか! BLOG用の写真撮影に気を取られてしまい、“ 赤唐辛子 ” を投入することをスッカリ忘れていたのです(下写真)。

⑨ 赤唐辛子を入れ忘れた失敗作の空芯菜炒め
上写真をじっくりとみれば・・・赤唐辛子の赤みが全く無いのが一目瞭然です。それに、オイスター・ソースの甘味と水分が勝ち過ぎて、タイ風大豆味噌の風味が損なわれていました。
気を取り直して、早速、第二回目の空芯菜炒めに挑戦です!
今度は、オイスター・ソースと水分は控え目、タイ風大豆味噌を大匙一杯から二杯に増やし、そして、ニンニクが狐色に揚がると同時に、スライスした赤唐辛子を忘れずに合わせて炒めました(下写真)。

⑩ 予め調味料を絡ませて置いた空芯菜の葉っぱを投入(赤唐辛子も忘れずに投入しました)
今度の味は・・・やりました! 何処かの店で食した“ あの味 ”、“ あのシャキ・シャキ感 ”と同じです!

⑪再挑戦で出来上がった空芯菜炒め

⑫ 空芯菜のアップ
チョット気になることと言えば、空芯菜炒めの “ 緑色 ” の感じが、チョット薄いような気がしないでもありません。 市場の小母さんが言っていた “ 強火で手早く炒めるのよ! ” 、“ 時間を掛け過ぎてしまうと緑色が退色するからね! ” と言う教えは守ったつもりですが、やはりガス調理器のような強火が必要なのでしょうかね?
今回、つくずく思った事は、調理時間は僅かに4分程度だというのに、食材と調味料の買い込みに要した時間は、三時間余りも費やしてしまったことでしょうか。
『 料理とは、食材の調達と見つけたり 』、タイの野菜料理に初挑戦した僕の印象でした。
《御参考》 タイで流布している空芯菜の効用
ポリフェノールが含まれているために、歯、骨、目によく、血糖値を下げ、解毒作用効果が有る上に、癌や動脈硬化の要因となる活性酵素の働きを抑える抗酸化作用もあるようです。
栄養的には、ビタミンAに変化するカロチンが多く含まれているために、鉄分も置く貧血に効果があるとか。更に、“ ほうれんそう ” との比較において、カルシウムは四倍、ビタミンAは五倍、ビタミンBは二倍、ビタミンCも二倍もの含有量があるそうです。
市場に出向いて調達した“ 空芯菜 ” (パック・ブン・ファイ・デーン ผักบุ้งไฟแดง )用の食材をぶら提げて自宅に持ち帰り、愈々、タイ風空芯菜の料理の始まりです。ワクワクするような気持の高ぶり! この若々しい(?)感覚は何なのでしょうか?
先ずは、市場で調達した香辛料のニンニク(グラティアム กระเทียม )と赤唐辛子(プリック・キーヌー・デーン พริกขี้หนูแดง )を取り出します(下写真)。使用する量はお好み次第ですが、辛いのが苦手な人は、赤唐辛子の量を少なめにする配慮が必要です。

① 香辛料: ニンニク(左) と 赤唐辛子(右)
赤唐辛子をスライス(下中央写真)する時に、強烈な辛味が鼻腔、咽喉、そして眼を刺激します。実は、もっと辛味の強い緑唐辛子も購入したのですが、赤唐辛子の強烈な刺激にたじろいでしまい、使用するのを断念しました。
空芯菜炒めの調味料としては、大豆味噌、オイスタ-ソース、砂糖、そして、魚醤を合わせたものを事前に作って置きます(下写真内左側)。量の配分は、お好みによって多少の調整は出来ますが、僕の場合は、砂糖を小匙一杯、それ以外は大匙一杯程度としました。

② 写真
左側 : 大豆味噌+オイスタ-ソース+砂糖+魚醤+砂糖を混ぜ合わせたもの
中央 : 赤唐辛子をスライスしたもの
右側 : ニンニクを刻んだもの
実は、タイの料理本には、“ 大豆味噌に砂糖と魚醤を合わす ” と書いてあるだけで、オイスター・ソースについての記述は全くありません。ところが、日本料理人のBLOGには、“ オイスター・ソー ” と付記してあるものですから・・・下写真の左側から二番目のオイスター・ソースを買ってしまいました。

③ 調味料(左側から): オリーブ油、オイスター・ソ-ス、大豆味噌、魚醤
次に、最も大事な中国空芯菜の準備です。空芯菜にはタイ空芯菜と中国空芯菜があり、パック・ブン・ファイ・デンに使用するのは、後者の中国空芯菜(下写真)だということを全く知らなかった僕ですが、親切で口達者な市場の小母さんのお陰で、正しい空芯菜を買い求めることが出来ました。感謝感激です。

④ 中国空芯菜(パック・ブン・ジーン)
中国空芯菜(上写真)の茎から葉っぱを千切り取り、空芯になった茎の部分(下写真)を長さ4cm程度に切断します。千切り取った葉は、オイスター・ソ-ス、大豆味噌、魚醤、砂糖を混ぜ合わせた調味料と絡ませ、暫く置いておきます。

⑤ 中国空芯菜(パック・ブン・ジーン)の茎断面

⑥ 刻んだ茎に合わせ調味料を絡ませて置く
千切り取った葉っぱも茎と同じように、オイスター・ソ-ス、大豆味噌、魚醤、砂糖で合わせた調味料と絡ませて置きます。
熱したフライパンにオリーブ・オイルを入れ、刻んで置いたニンニクを投入(下写真)。狐色に変色するまで炒めます。

⑦ フライパンにオリーブ油を敷き、刻んだニンニクを投入
オイスター・ソ-ス、大豆味噌、魚醤、砂糖を絡ませて置いた空芯菜の茎をフライパンに投入し、炒めたニンニクを掻き混ぜて合わせます(下写真)。
この時に強火で一気に炒めるのが調理の骨のようです。しかし、残念ながら、我が家の調理器具は、タイ国の消防法の改定により、ガス・レンジから電気レンジに変更されているために、火炎を高々と上げて炒める華麗な技術を披露するなんてことは出来っこありません。もっとも、そんな腕前を、僕が持ち合わせている筈もありませんが・・・

⑧ 調味料を絡ませて置いた空芯菜の茎を投入
続いて、予めオイスター・ソ-ス、大豆味噌、魚醤、砂糖を絡ませて置いた空芯菜の葉っぱを一気に投入し、先行して炒めていた茎と一緒に炒めます。
フライパンを温め始めてからこの時点までの所用時間は約4分前後。瞬くまに出来上がってしまいました。早速、フライパン内の空芯菜を平皿に取り分け、チョット行儀が悪いですが、台所に立ったままの姿勢で味見をしてみました(下写真)。
『・・・ウン?・・・ウン?・・・』
オイスターソースの甘さが際立った味で、大豆味噌の塩っぱさが不足している上に、赤唐辛子の辛味が全く感じられません。これでは、大豆味噌を和えた空芯菜炒め(パック・ブン・ガップ・タオチ゛イア)ではなく、オイスター味の空芯菜になってしまいます。
ガッカリして、何気なく台所の流し台を見遣ると・・・何としたことか! 其処に有ってはならない “ 赤唐辛子 ” がそっくりそのまま残っているではありませんか! BLOG用の写真撮影に気を取られてしまい、“ 赤唐辛子 ” を投入することをスッカリ忘れていたのです(下写真)。

⑨ 赤唐辛子を入れ忘れた失敗作の空芯菜炒め
上写真をじっくりとみれば・・・赤唐辛子の赤みが全く無いのが一目瞭然です。それに、オイスター・ソースの甘味と水分が勝ち過ぎて、タイ風大豆味噌の風味が損なわれていました。
気を取り直して、早速、第二回目の空芯菜炒めに挑戦です!
今度は、オイスター・ソースと水分は控え目、タイ風大豆味噌を大匙一杯から二杯に増やし、そして、ニンニクが狐色に揚がると同時に、スライスした赤唐辛子を忘れずに合わせて炒めました(下写真)。

⑩ 予め調味料を絡ませて置いた空芯菜の葉っぱを投入(赤唐辛子も忘れずに投入しました)
今度の味は・・・やりました! 何処かの店で食した“ あの味 ”、“ あのシャキ・シャキ感 ”と同じです!

⑪再挑戦で出来上がった空芯菜炒め

⑫ 空芯菜のアップ
チョット気になることと言えば、空芯菜炒めの “ 緑色 ” の感じが、チョット薄いような気がしないでもありません。 市場の小母さんが言っていた “ 強火で手早く炒めるのよ! ” 、“ 時間を掛け過ぎてしまうと緑色が退色するからね! ” と言う教えは守ったつもりですが、やはりガス調理器のような強火が必要なのでしょうかね?
今回、つくずく思った事は、調理時間は僅かに4分程度だというのに、食材と調味料の買い込みに要した時間は、三時間余りも費やしてしまったことでしょうか。
『 料理とは、食材の調達と見つけたり 』、タイの野菜料理に初挑戦した僕の印象でした。
《御参考》 タイで流布している空芯菜の効用
ポリフェノールが含まれているために、歯、骨、目によく、血糖値を下げ、解毒作用効果が有る上に、癌や動脈硬化の要因となる活性酵素の働きを抑える抗酸化作用もあるようです。
栄養的には、ビタミンAに変化するカロチンが多く含まれているために、鉄分も置く貧血に効果があるとか。更に、“ ほうれんそう ” との比較において、カルシウムは四倍、ビタミンAは五倍、ビタミンBは二倍、ビタミンCも二倍もの含有量があるそうです。