今日のBLOGの話題は、拙BLOGの “ タイで見た白い花 ” で採りあげたことがある “ オランダ海芋 ” の花ですが、あの時のBLOG記事は、数時間後に仕出かしたPC操作の手違いにより、今は跡形もありません。
今日の内容は、あの時の記事の復元ではなく、“ オランダ海芋 ”(下写真)について老妻と交わした取るに足らない花談義の一部です。

バンコクの自宅近くに咲いていたオランダ海芋
僕の住んでいるコンドミニアムの小路(ソイ)の道端に拵えてある小さな花園に、多年草の “ オランダ海芋 ” と呼ばれる花が咲いていました。とは言っても、この花が オランダ海芋 の和名で呼ばれていることを知ったのは、つい最近のことなのですが・・・
僕 『 綺麗な花が咲いていたよ 』
妻 『 何ていう花? 』
僕 『 水芭蕉だよ 』
妻 『 水芭蕉? 』
僕 『 そうだよ、昔、尾瀬で見たじゃないか 』
妻 『 何処で見たの? 』
僕 『 小路にある小さな花園だよ 』
笑いを堪えながら老妻が言いました。
妻 『 あれはネ、海芋(カイウ)という花よ 』
僕 『 違うよ・・・水芭蕉だよ 』
妻 『 見れば、違いが直ぐに分かるでしょう! 』
僕 『 見れば見るほど・・・水芭蕉だよ 』
妻 『 余り恥ずかしいことを言わないで 』

種類の異なる海芋も咲いていました。
“ 恥ずかしいことを言うな ” と言われても、何が恥ずかしいのか分からないのですから困ってしまいます。けんもほろほろの応対をする老妻ですが、食い下がるしかありません。
僕 『 海芋(カイウ)と水芭蕉の違いは何なの? 』
妻 『 水芭蕉は、尾瀬のように水辺に咲く花 』
『 背高も海芋よりも低くて小さい 』
『 葉の根元の茎が短いのが水芭蕉、長いのが海芋 』
『 葉っぱが芭蕉の葉に似ていることから水芭蕉の名前がついた 』
『 水芭蕉は尾瀬以北の地域に咲き、海芋は日本の以西に咲く 』
『 海芋は、亜熱帯や熱帯地域から輸入された芋を指す 』
どれ一つ取っても、目から鱗(うろこ)が落ちるような説得力はないように思います。バンコクも尾瀬に負けないくらいの湿地帯です。背の高低も、植物の成長によって左右されるので決定要素にはなりません。小さな水芭蕉の葉っぱが、あの大きな芭蕉の葉に似ているといわれても・・・今ひとつピンと来ません。
なんとなく妥協できそうな点と言えば、真実か如何かは別にして、『 水芭蕉は尾瀬以北の地域に咲き、海芋は関東以西に咲く 』ということでしょうか。
つまり、拡大解釈すれば、“ 水芭蕉 ” は、主として寒冷地の湿原で春季に咲く植物。一方、亜熱帯や熱帯地域から輸入された“ 海芋 ” は、日本の温暖地に生育する植物ということになります。 だとすれば、僕がバンコクの自宅前で見た花は、“ 水芭蕉 ” ではなく、“ 海芋 ” ということになり、またしても、老妻に一本取られたことになります。

この花の名前は、“ 水芭蕉 ” ではなく、“ 海芋 ” のようです。
チョット悔しい気もするので、ウイキペディアを覗いて見ました。読み方が浅かったのかも知れませんが、“ 水芭蕉 ” と“ 海芋 ” の外形的な違いは明記されていなかったように思いますが、それぞれの植物学的な分類体系(下記参照)は明らかに異なっていました。
●水芭蕉
目 : オモダカ目 Alismatales
科 : サトイモ科 Araceae
属 : ミズバショウ属 Lysichiton
種 : ミズバショウ L. camtschatcense
●海芋(カイウ)
目: サトイモ目 Arales
科: サトイモ科 Araceae
属: オランダカイウ属 Zantedeschia
海芋(カイウ)の属名に “ オランダ・カイウ ”とありますが、日本国内で“ カイウ ” といえば、一般的にオランダ・カイウを指すのだとか。この花の原産地は南アフリカだそうですが、1843年(江戸時代)にオランダ船によって長崎に持ち込まれたことから、この名前が付けられたようです。

オランダ海芋(カイウ)の棒状花軸と葉が変形した純白の仏炎苞(ブツエンホウ)
修道女の制服の白襟を思わせるようなオランダ海芋の仏炎苞(ブツエンホウ)と呼ばれる部分は、一見すると花のように見えますが、実はそうでなく、葉っぱが変形した苞(ホウ)なのだそうです。仏炎苞(ブツエンホウ)に包み込まれた棒状の肉穂花序、これが海芋(カイウ)の花なのだとか。
英語名としては、オランダ海芋のことを “ CALLA ”(襟、カラー)の俗称で呼び、花言葉も、“ 清浄、清楚、気高さ、乙女の清らかさ ”としていますが、その由縁は、純白の仏炎苞が修道女の清らかさをイメージさせるからなのでしょう。
タイ語では “ デーリー ” เดหลี と呼ばれていますが、僕のタイ日辞典にも、タイ・タイ辞典にも載っていません。タイ人に “ デーリー ”の意味を聞いても、『 デーリは外来語なので分からないわ 』 との返事が戻ってきました。“ デーリー ”って、何処の国の言葉なのでしょうか?
“ 水芭蕉 ” と “ 海芋 ” を、言語上の区分ではなく、外形的な姿や特徴で見分ける “ 壺 ” を御存知の方 !! 是非とも御教示下さい。
今日の内容は、あの時の記事の復元ではなく、“ オランダ海芋 ”(下写真)について老妻と交わした取るに足らない花談義の一部です。

バンコクの自宅近くに咲いていたオランダ海芋
僕の住んでいるコンドミニアムの小路(ソイ)の道端に拵えてある小さな花園に、多年草の “ オランダ海芋 ” と呼ばれる花が咲いていました。とは言っても、この花が オランダ海芋 の和名で呼ばれていることを知ったのは、つい最近のことなのですが・・・
僕 『 綺麗な花が咲いていたよ 』
妻 『 何ていう花? 』
僕 『 水芭蕉だよ 』
妻 『 水芭蕉? 』
僕 『 そうだよ、昔、尾瀬で見たじゃないか 』
妻 『 何処で見たの? 』
僕 『 小路にある小さな花園だよ 』
笑いを堪えながら老妻が言いました。
妻 『 あれはネ、海芋(カイウ)という花よ 』
僕 『 違うよ・・・水芭蕉だよ 』
妻 『 見れば、違いが直ぐに分かるでしょう! 』
僕 『 見れば見るほど・・・水芭蕉だよ 』
妻 『 余り恥ずかしいことを言わないで 』

種類の異なる海芋も咲いていました。
“ 恥ずかしいことを言うな ” と言われても、何が恥ずかしいのか分からないのですから困ってしまいます。けんもほろほろの応対をする老妻ですが、食い下がるしかありません。
僕 『 海芋(カイウ)と水芭蕉の違いは何なの? 』
妻 『 水芭蕉は、尾瀬のように水辺に咲く花 』
『 背高も海芋よりも低くて小さい 』
『 葉の根元の茎が短いのが水芭蕉、長いのが海芋 』
『 葉っぱが芭蕉の葉に似ていることから水芭蕉の名前がついた 』
『 水芭蕉は尾瀬以北の地域に咲き、海芋は日本の以西に咲く 』
『 海芋は、亜熱帯や熱帯地域から輸入された芋を指す 』
どれ一つ取っても、目から鱗(うろこ)が落ちるような説得力はないように思います。バンコクも尾瀬に負けないくらいの湿地帯です。背の高低も、植物の成長によって左右されるので決定要素にはなりません。小さな水芭蕉の葉っぱが、あの大きな芭蕉の葉に似ているといわれても・・・今ひとつピンと来ません。
なんとなく妥協できそうな点と言えば、真実か如何かは別にして、『 水芭蕉は尾瀬以北の地域に咲き、海芋は関東以西に咲く 』ということでしょうか。
つまり、拡大解釈すれば、“ 水芭蕉 ” は、主として寒冷地の湿原で春季に咲く植物。一方、亜熱帯や熱帯地域から輸入された“ 海芋 ” は、日本の温暖地に生育する植物ということになります。 だとすれば、僕がバンコクの自宅前で見た花は、“ 水芭蕉 ” ではなく、“ 海芋 ” ということになり、またしても、老妻に一本取られたことになります。

この花の名前は、“ 水芭蕉 ” ではなく、“ 海芋 ” のようです。
チョット悔しい気もするので、ウイキペディアを覗いて見ました。読み方が浅かったのかも知れませんが、“ 水芭蕉 ” と“ 海芋 ” の外形的な違いは明記されていなかったように思いますが、それぞれの植物学的な分類体系(下記参照)は明らかに異なっていました。
●水芭蕉
目 : オモダカ目 Alismatales
科 : サトイモ科 Araceae
属 : ミズバショウ属 Lysichiton
種 : ミズバショウ L. camtschatcense
●海芋(カイウ)
目: サトイモ目 Arales
科: サトイモ科 Araceae
属: オランダカイウ属 Zantedeschia
海芋(カイウ)の属名に “ オランダ・カイウ ”とありますが、日本国内で“ カイウ ” といえば、一般的にオランダ・カイウを指すのだとか。この花の原産地は南アフリカだそうですが、1843年(江戸時代)にオランダ船によって長崎に持ち込まれたことから、この名前が付けられたようです。

オランダ海芋(カイウ)の棒状花軸と葉が変形した純白の仏炎苞(ブツエンホウ)
修道女の制服の白襟を思わせるようなオランダ海芋の仏炎苞(ブツエンホウ)と呼ばれる部分は、一見すると花のように見えますが、実はそうでなく、葉っぱが変形した苞(ホウ)なのだそうです。仏炎苞(ブツエンホウ)に包み込まれた棒状の肉穂花序、これが海芋(カイウ)の花なのだとか。
英語名としては、オランダ海芋のことを “ CALLA ”(襟、カラー)の俗称で呼び、花言葉も、“ 清浄、清楚、気高さ、乙女の清らかさ ”としていますが、その由縁は、純白の仏炎苞が修道女の清らかさをイメージさせるからなのでしょう。
タイ語では “ デーリー ” เดหลี と呼ばれていますが、僕のタイ日辞典にも、タイ・タイ辞典にも載っていません。タイ人に “ デーリー ”の意味を聞いても、『 デーリは外来語なので分からないわ 』 との返事が戻ってきました。“ デーリー ”って、何処の国の言葉なのでしょうか?
“ 水芭蕉 ” と “ 海芋 ” を、言語上の区分ではなく、外形的な姿や特徴で見分ける “ 壺 ” を御存知の方 !! 是非とも御教示下さい。