《前回のタイ・フルーツ祭りの続きです》
フルーツ祭りの後片付けを終えて果樹園に戻る若者のピック・アップ・トラックを追走すること約十五分、三号線(スクムビット通り)から脇道に入って余り遠くない当たりに果樹園が広がっていました。運転しながらチラッと見ただけでは、此処が果樹園だとはとても思えないくらい、垣根代わりの鬱蒼としたブッシュが視界を遮っています。
穴ポコだらけの空き地に車を置き、蔓性の緑葉に覆われたヤブの間の小道を抜けると、目の前にドラゴン・フルーツ(ゲーオ・マンコン แก้วมังกร )の果樹が、奥へ奥へと拡がっていました。僕の目には、果樹の列が、長い鼻を突き合わせて睨みあう騎像戦の軍団のように見えました。

ドラゴン・フルーツが植えられた果樹園
案内人の彼の話によると、ドラゴン・フルーツの最盛期は、五月中旬から九月中旬なので、赤い外皮のドラゴン・フルーツがニョキ・ニョキと繁茂するのは、もう少し日数が必要だとのことことでした。しかし、幸いなるかな、そのお陰で、ドラゴン・フルーツの成長過程の変化(下写真)を見ることができたのです!
初めてドラゴン・フルーツの果実が生る姿を見た時も感激しましたが、その前段階の花の蕾と果実の子供を見れるとは想像だにしていませんでした。

期せずして見ることが出来たドラゴン・フルーツの花の蕾と果実の子供



(左)花の蕾 (中)花の根元が果実に成長 (右)緑の果実がやがて赤い果実に成長
ドラゴン・フルーツ(俗称)は、タイではゲーオ・マンコン แก้วมังกร (龍の宝石)、中国語名は火龍と呼ばれていますが、英語では“ night Blooming cereus ”(夜に咲くサボテン)と呼ばれているとのこと。つまり、この果実の花は、昼間に咲くのではなく、夜にしか咲かないことから、“ 夜の女王 ”、或いは、“ 月花 ”の別名もあるのだそうです。なんともロマンチクな名前ですね。


(左)赤く成長した果実を袋で保護 (右)やがて、果実として完熟
植物学的には、サボテン科ヒモサボテン属サンカク・サボテンなので、その総称名としての“ ピタヤ ”(pitaya)が正式な名前のようですが、タイでは、誰も彼もが“ ゲーオ・マンコン ”(龍の宝石)と呼び慣わしています。
本格的な収穫は、5月の下旬からとのことでしたが、収穫されたばかりの完熟したドラゴン・フルーツが納屋に集荷(下写真)されていました。果樹の形もそうですが、果皮の緑色の突起物を見ても、この果物がサボテン科の植物だということが容易に理解できます。

収穫されたばかりのドラゴン・フルーツ
タイで栽培されている品種としては、白い果肉と赤い果肉の二種類があります。白い果肉の味は、程よい甘味と酸味があり、サク・サクとした食感です。一方、赤い果肉の味は、白い果肉よりも甘味と酸味が強いように感じます。何れの果肉も柔らかいゼリー状に近く、果汁を多く含みます。
伝え聞くところによると、日本には黄色い果肉のドラゴン・フルーツがあるそうですが、僕は未だ一度もお目にかかったことがありません。


(左)白い果肉のドラゴン・フルーツ (右)赤い果肉のドラゴン・フルーツ
果樹園で食した白い果肉のドラゴン・フルーツは、バンコクのスーパーマーケットのものと比較して、お世辞ではなく、遥かに美味しく感じました。産地で食するドラゴン・フルーツが美味しい理由は、樹上で完全に熟したばかりの果実を売っているからなのだそうです。
遠隔地に出荷する時は、日持ちを考慮して、バナナのように、未成熟の果実を出荷すれば良いのでは?・・・と思うのですが、彼の説明によると、収穫後のドラゴン・フルーツは、余り追熟しないのだとか。
輸出向けや、遠隔地には不適な果物のようですから、産地に出かけられた時は、是非とも、樹上で完熟したばかりの“ 夜の女王 ”を食して見てください。
フルーツ祭りの後片付けを終えて果樹園に戻る若者のピック・アップ・トラックを追走すること約十五分、三号線(スクムビット通り)から脇道に入って余り遠くない当たりに果樹園が広がっていました。運転しながらチラッと見ただけでは、此処が果樹園だとはとても思えないくらい、垣根代わりの鬱蒼としたブッシュが視界を遮っています。
穴ポコだらけの空き地に車を置き、蔓性の緑葉に覆われたヤブの間の小道を抜けると、目の前にドラゴン・フルーツ(ゲーオ・マンコン แก้วมังกร )の果樹が、奥へ奥へと拡がっていました。僕の目には、果樹の列が、長い鼻を突き合わせて睨みあう騎像戦の軍団のように見えました。

ドラゴン・フルーツが植えられた果樹園
案内人の彼の話によると、ドラゴン・フルーツの最盛期は、五月中旬から九月中旬なので、赤い外皮のドラゴン・フルーツがニョキ・ニョキと繁茂するのは、もう少し日数が必要だとのことことでした。しかし、幸いなるかな、そのお陰で、ドラゴン・フルーツの成長過程の変化(下写真)を見ることができたのです!
初めてドラゴン・フルーツの果実が生る姿を見た時も感激しましたが、その前段階の花の蕾と果実の子供を見れるとは想像だにしていませんでした。

期せずして見ることが出来たドラゴン・フルーツの花の蕾と果実の子供



(左)花の蕾 (中)花の根元が果実に成長 (右)緑の果実がやがて赤い果実に成長
ドラゴン・フルーツ(俗称)は、タイではゲーオ・マンコン แก้วมังกร (龍の宝石)、中国語名は火龍と呼ばれていますが、英語では“ night Blooming cereus ”(夜に咲くサボテン)と呼ばれているとのこと。つまり、この果実の花は、昼間に咲くのではなく、夜にしか咲かないことから、“ 夜の女王 ”、或いは、“ 月花 ”の別名もあるのだそうです。なんともロマンチクな名前ですね。


(左)赤く成長した果実を袋で保護 (右)やがて、果実として完熟
植物学的には、サボテン科ヒモサボテン属サンカク・サボテンなので、その総称名としての“ ピタヤ ”(pitaya)が正式な名前のようですが、タイでは、誰も彼もが“ ゲーオ・マンコン ”(龍の宝石)と呼び慣わしています。
本格的な収穫は、5月の下旬からとのことでしたが、収穫されたばかりの完熟したドラゴン・フルーツが納屋に集荷(下写真)されていました。果樹の形もそうですが、果皮の緑色の突起物を見ても、この果物がサボテン科の植物だということが容易に理解できます。

収穫されたばかりのドラゴン・フルーツ
タイで栽培されている品種としては、白い果肉と赤い果肉の二種類があります。白い果肉の味は、程よい甘味と酸味があり、サク・サクとした食感です。一方、赤い果肉の味は、白い果肉よりも甘味と酸味が強いように感じます。何れの果肉も柔らかいゼリー状に近く、果汁を多く含みます。
伝え聞くところによると、日本には黄色い果肉のドラゴン・フルーツがあるそうですが、僕は未だ一度もお目にかかったことがありません。


(左)白い果肉のドラゴン・フルーツ (右)赤い果肉のドラゴン・フルーツ
果樹園で食した白い果肉のドラゴン・フルーツは、バンコクのスーパーマーケットのものと比較して、お世辞ではなく、遥かに美味しく感じました。産地で食するドラゴン・フルーツが美味しい理由は、樹上で完全に熟したばかりの果実を売っているからなのだそうです。
遠隔地に出荷する時は、日持ちを考慮して、バナナのように、未成熟の果実を出荷すれば良いのでは?・・・と思うのですが、彼の説明によると、収穫後のドラゴン・フルーツは、余り追熟しないのだとか。
輸出向けや、遠隔地には不適な果物のようですから、産地に出かけられた時は、是非とも、樹上で完熟したばかりの“ 夜の女王 ”を食して見てください。