今日は、タイの伝統的な “ 甘いカスタード菓子 ” ( サンカヤ สังขยา ) を御紹介しましょう。とは言っても、南瓜の蒸し菓子(サンカヤー・ファック・トーン)のことではなく、“ カノム・モーゲン ”ขนมหม้อแกง です。
タイに来られたことのある御菓子好きの人ならば、一度は口に入れられたか、そうでなくとも、何処かで目にしたことのある御菓子だと思います。狐色に焼けた表面には、ココナッツの果肉、木の実、或いは、油で炒めた赤玉葱のスライス(ホ-ム・デーン・チ゛アオ หอมแดงเจียว )などが乗せられています。特に、薬草効果のある赤玉葱(下写真右端の列)は、コレステロールを防ぐばかりでなく、食感も良く、僕のお気に入りでもあります。

狐色に蒸し焼かれたカノム・モーゲンの大きさは、約7cm四方、厚み3cm。
“ カノム・モーゲン ”のカノム ขนม は御菓子の意味ですが、モーゲーン หม้อแกง は、“ 素焼きのスープ鍋 ”を意味するタイ語です。名前の由来は、昔から、素焼きのスープ鍋を使って蒸していたからだそうです。

表面に何も乗せないカノム・モーゲンもあります。
主たる材料は、ココナッツ・ミルクの一番絞り(フア・ガティ หัวกะติ )、ヤシ砂糖(ナム・ターン・タ・ノーツ น้ำตาลโตนด )、アヒルの卵、そして、緑豆(トゥア・キアオ ถั่วเกียว )です。前もって蒸して置いた緑豆を他の材料と混ぜ合わせてから濾過し、400度で20分くらい蒸します。料理のポイントは、ココナッツ・ミルクとヤシ砂糖を同量にすることだとか。


左:緑豆(緑色の殻を取ると中味は黄色) & 右:ヤシ砂糖の木から絞った砂糖
タイの西部、マレー半島の付け根に位置するぺブリ県の友人に言わせると、『 ぺブリのカノム・モーゲン はタイNO.1 』 だと主張します。
僕 『 如何してタイでNO.1なの? 』
彼 『 甘くて美味しいからだよ 』
僕 『 あまり説得力ないね 』
彼 『 ぺブリのナム・ターン・タ・ノーツを知らない奴はタイ人じゃないね 』
僕 『 それって何なの? タイ人じゃないから分からないよ 』
彼 『 砂糖椰子の木(sugar palm)のことさ 』
僕 『 砂糖椰子の木って、タイなら何処にでもあるのでは? 』
彼 『 ナム・ターン・タ・ノーツの木が一番多いのがぺブリ県なんだ 』

ヤシ砂糖の木(ナム・ターン・タ・ノーツ)
彼の説明によると、ヤシ砂糖の木(ナム・ターン・タ・ノーツ ) の樹液からヤシ酒や砂糖椰子が取れるのだそうですが、その生産量が最も多いのが生まれ故郷のぺブリ県だと言うのです。普段はあまり論理的でない彼が、そこまで言うのですから、多分、本当なのだと思います。
実は、タイの何処に行っても、“ カノム・モーゲン ” は容易に手に入ります。僕が住むバンコクのコンドミニアムの近くの屋台でも一ケ20バーツ程度で容易に買うことが出来ます。
若い頃は、甘いものがからっきし駄目だった僕ですが、齢を重ねた今は、両刀使いOKの身となりました。口の中で広がるココナツ・ミルクと砂糖ヤシの何とも言えない甘さと咽喉越しの良さは、やはりカスタード・プリンに近い味と表現すれば良いのでしょうか。
このBLOGの冒頭で、“ カノム・モーゲン ” を “ タイ風のプリン ” と紹介しましたが、一説によると、アユッタヤー王朝の王宮の大膳係女官頭を勤めたことのある日系女性の “ ターオ・トーン・ギープ・マー ” ท้าวทองกีบม้า 女史が、ポルトガルの御菓子をタイ風にアレンジして王宮用の御菓子として導入したという話も伝わっていることを付記して置きます。
タイへお越しの節は、是非とも “ カノム・モーゲン ” を食して見て下さい。
タイに来られたことのある御菓子好きの人ならば、一度は口に入れられたか、そうでなくとも、何処かで目にしたことのある御菓子だと思います。狐色に焼けた表面には、ココナッツの果肉、木の実、或いは、油で炒めた赤玉葱のスライス(ホ-ム・デーン・チ゛アオ หอมแดงเจียว )などが乗せられています。特に、薬草効果のある赤玉葱(下写真右端の列)は、コレステロールを防ぐばかりでなく、食感も良く、僕のお気に入りでもあります。

狐色に蒸し焼かれたカノム・モーゲンの大きさは、約7cm四方、厚み3cm。
“ カノム・モーゲン ”のカノム ขนม は御菓子の意味ですが、モーゲーン หม้อแกง は、“ 素焼きのスープ鍋 ”を意味するタイ語です。名前の由来は、昔から、素焼きのスープ鍋を使って蒸していたからだそうです。

表面に何も乗せないカノム・モーゲンもあります。
主たる材料は、ココナッツ・ミルクの一番絞り(フア・ガティ หัวกะติ )、ヤシ砂糖(ナム・ターン・タ・ノーツ น้ำตาลโตนด )、アヒルの卵、そして、緑豆(トゥア・キアオ ถั่วเกียว )です。前もって蒸して置いた緑豆を他の材料と混ぜ合わせてから濾過し、400度で20分くらい蒸します。料理のポイントは、ココナッツ・ミルクとヤシ砂糖を同量にすることだとか。


左:緑豆(緑色の殻を取ると中味は黄色) & 右:ヤシ砂糖の木から絞った砂糖
タイの西部、マレー半島の付け根に位置するぺブリ県の友人に言わせると、『 ぺブリのカノム・モーゲン はタイNO.1 』 だと主張します。
僕 『 如何してタイでNO.1なの? 』
彼 『 甘くて美味しいからだよ 』
僕 『 あまり説得力ないね 』
彼 『 ぺブリのナム・ターン・タ・ノーツを知らない奴はタイ人じゃないね 』
僕 『 それって何なの? タイ人じゃないから分からないよ 』
彼 『 砂糖椰子の木(sugar palm)のことさ 』
僕 『 砂糖椰子の木って、タイなら何処にでもあるのでは? 』
彼 『 ナム・ターン・タ・ノーツの木が一番多いのがぺブリ県なんだ 』

ヤシ砂糖の木(ナム・ターン・タ・ノーツ)
彼の説明によると、ヤシ砂糖の木(ナム・ターン・タ・ノーツ ) の樹液からヤシ酒や砂糖椰子が取れるのだそうですが、その生産量が最も多いのが生まれ故郷のぺブリ県だと言うのです。普段はあまり論理的でない彼が、そこまで言うのですから、多分、本当なのだと思います。
実は、タイの何処に行っても、“ カノム・モーゲン ” は容易に手に入ります。僕が住むバンコクのコンドミニアムの近くの屋台でも一ケ20バーツ程度で容易に買うことが出来ます。
若い頃は、甘いものがからっきし駄目だった僕ですが、齢を重ねた今は、両刀使いOKの身となりました。口の中で広がるココナツ・ミルクと砂糖ヤシの何とも言えない甘さと咽喉越しの良さは、やはりカスタード・プリンに近い味と表現すれば良いのでしょうか。
このBLOGの冒頭で、“ カノム・モーゲン ” を “ タイ風のプリン ” と紹介しましたが、一説によると、アユッタヤー王朝の王宮の大膳係女官頭を勤めたことのある日系女性の “ ターオ・トーン・ギープ・マー ” ท้าวทองกีบม้า 女史が、ポルトガルの御菓子をタイ風にアレンジして王宮用の御菓子として導入したという話も伝わっていることを付記して置きます。
タイへお越しの節は、是非とも “ カノム・モーゲン ” を食して見て下さい。