ここ数日間、いつになく多忙で、今宵も深夜の帰宅と相成りました。そんな訳で、タイの交通標識や看板に関するBLOGの続きは、明日以降に持ちこすことにします。
せめて、コメントの返事をと思ったのですが、待てど暮らせど、コメント記入蘭が表示されません。止むを得ないので、今日は、読者(架空説探索者さん)へのコメント返しを兼ねたBLOGとすることにしました。
■タイ文字勉強の動機 from 架空説探索者さん
私のタイ文字勉強の動機は、(hiro-1と同じように)、アユッタヤ王朝のタイ語史料を読みたいと思ったからです。今は、まだ小学校の参考書などを読んでますが、それでも結構勉強になります。王様用語も結構出てきて、ラジオを聴く時にわかることもあります。
タイ語を勉強する人の動機は千差万別ですが、架空説探索者さんと僕のタイ文字勉強の動機は、チョット、マイノリィティーですが、期せずして、どちらもタイの歴史好きだったことに起因していたようです。
僕の場合は、タイの大学の社会学部歴史学科の聴講生として、『 アユッタヤー王朝と諸外国の関係史 』 を専攻するほど入れ込んだ時季もありました。将に、病膏肓に入るの類です。
僕がそれほどまでに入れ込んだ理由は、タイ語そのものを勉強している段階の時に、自主勉強の教材として薦められたタイの 『 小学校の歴史教科書 』 でした。架空説探索者さんは謙遜されていますが、この教科書の難しさといったら、それは並大抵ではないことを僕は知っています。


左:小学校四年生の歴史教科書 右:小学校五年生の歴史教科書
この国の 『 歴史書 』 を読むという事は、言い換えれば 『 王朝史 』 を読むと同じと言っても過言ではありません。従って、次から次へ出て来る難解な 『 王族語 』、超長い 『 王族名 』 と格闘することになります。困ったことに、これ等の単語の殆どは、外国人向けの辞書に収録されていないために、目と耳で聞いて頭にぶち込み、何回も手書きし、書き取りをしながら覚えるしかありません。


左:小学校六年生の歴史教科書 右:六年生の教科書の内容例
タイ語を勉強する若い人の目標は、タイ文部省が年に一度行うタイ語学力試験の 『 ポー6 』(小学校6年レベル)を取得することですが、その 『 ポー6 』 合格者でさえも、この歴史教科書を理解することは難しいのではないかと思います。 因みに、『 ポー6 』 は実用生活レベルの試験ですから、非実用的な王朝歴史などが出題されることは絶対に有りません。
加齢を重ねた僕等の世代は、それが生活するのに非実用的なものだとしても、好きでさえあれば熱中するタイプが多いと聞きました。若かりし頃、余りにも非家庭的、且つ、非主観的な会社人間として過ごした反動がそうさせるのでしょうか。
■地名の由来 from 架空説探索者さん
タイのハイウェイは、標識に書かれた地名がどの辺りなのか分からないと、運転するのは難しいのですが、それに関連して地名の意味がわかると良いのですが。例えば、ディン・デーン、チ゛ェーン・ワッタナ、ダーオ・カノンとか良く見ますが意味がわかりません。
ハイウエーを走る時に、その土地の地名を知らないと、思わず通り過ぎてしまい、大回りをした挙句の果てに、大幅に時間をロスすることが多々ありますね。タイの地名を生半可にしか覚えていない時は、僕も数え切れないほど失敗したものです。タイに限らず、田舎から東京に出て高速道路を運転し頃も、同じ失敗を繰り返したものでした。
さて、お尋ねのタイの地名ですが・・・これも歴史と同じように、どんな高級な辞書を引いても説明されているケースが少なく、正確に捉えるには、郷土史家にでも聞くしかないと思います。僕も旅に出た時は、出来るだけ地元の人に聞くようにしているのですが・・・残念ながら、この三つの地名の由来については未だ聞いたことも、本で読んだこともありません。
しかし、折角のお尋ねですので、言葉の意味から想像して見たいと思います。
◎ディン・デーン ดินแดง
“ 白い土 ”を、ディン・カーオ ดินขาว と表現しますから、 ディン・デーン は “ 赤い土 ” で正解だと思います。多分、その地域に、塗料や染色に適した “ 赤土 ” が豊富に産出していたのではないでしょうか?
◎チ゛ェーン・ワッタナ แจ้งวัฒนะ
チ゛ェーン้ แจ้ง は “ 明るい ” とか “ 告げる ” の意味があり、ワッタナ วัฒนะ は “ 進歩・発展 ” の意味があります。全体としては、“ 明るい未来を告げる進歩・発展 ” のような意味合いではないでしょうか? バンコク郊外で新たに開発されつつある地域なので、このような名づけがされたのかも?
◎ダーオ・カノン ดาวคะนอง
ダーオ ดาว の意味は、仰る通り “ 星 ”、カノン คะนอง は、“ 元気に振舞う ” とか、“ 鳴る ” の意味があります。例えば、元気な馬は、マー・カノン ม้าคะนอง、雷鳴は、ファー・カノン ฟ้าคะนองとなります。よって、直訳では、元気な星となりますが、ここは意味合いを込めて、“ 煌めく星 ”とでも訳したら如何でしょうか? バンコクの汚れた夜空で星を見るのは至難の業ですが、一昔前の ダーオ・カノン では、煌めく星を容易に見ることが出来たのかも知れませんね。
僕の得て勝手な訳語ですので、当たるも八卦、当たらぬも八卦ですが、御参考になれば幸甚です。
それでは、おやすみなさい。
せめて、コメントの返事をと思ったのですが、待てど暮らせど、コメント記入蘭が表示されません。止むを得ないので、今日は、読者(架空説探索者さん)へのコメント返しを兼ねたBLOGとすることにしました。
■タイ文字勉強の動機 from 架空説探索者さん
私のタイ文字勉強の動機は、(hiro-1と同じように)、アユッタヤ王朝のタイ語史料を読みたいと思ったからです。今は、まだ小学校の参考書などを読んでますが、それでも結構勉強になります。王様用語も結構出てきて、ラジオを聴く時にわかることもあります。
タイ語を勉強する人の動機は千差万別ですが、架空説探索者さんと僕のタイ文字勉強の動機は、チョット、マイノリィティーですが、期せずして、どちらもタイの歴史好きだったことに起因していたようです。
僕の場合は、タイの大学の社会学部歴史学科の聴講生として、『 アユッタヤー王朝と諸外国の関係史 』 を専攻するほど入れ込んだ時季もありました。将に、病膏肓に入るの類です。
僕がそれほどまでに入れ込んだ理由は、タイ語そのものを勉強している段階の時に、自主勉強の教材として薦められたタイの 『 小学校の歴史教科書 』 でした。架空説探索者さんは謙遜されていますが、この教科書の難しさといったら、それは並大抵ではないことを僕は知っています。


左:小学校四年生の歴史教科書 右:小学校五年生の歴史教科書
この国の 『 歴史書 』 を読むという事は、言い換えれば 『 王朝史 』 を読むと同じと言っても過言ではありません。従って、次から次へ出て来る難解な 『 王族語 』、超長い 『 王族名 』 と格闘することになります。困ったことに、これ等の単語の殆どは、外国人向けの辞書に収録されていないために、目と耳で聞いて頭にぶち込み、何回も手書きし、書き取りをしながら覚えるしかありません。


左:小学校六年生の歴史教科書 右:六年生の教科書の内容例
タイ語を勉強する若い人の目標は、タイ文部省が年に一度行うタイ語学力試験の 『 ポー6 』(小学校6年レベル)を取得することですが、その 『 ポー6 』 合格者でさえも、この歴史教科書を理解することは難しいのではないかと思います。 因みに、『 ポー6 』 は実用生活レベルの試験ですから、非実用的な王朝歴史などが出題されることは絶対に有りません。
加齢を重ねた僕等の世代は、それが生活するのに非実用的なものだとしても、好きでさえあれば熱中するタイプが多いと聞きました。若かりし頃、余りにも非家庭的、且つ、非主観的な会社人間として過ごした反動がそうさせるのでしょうか。
■地名の由来 from 架空説探索者さん
タイのハイウェイは、標識に書かれた地名がどの辺りなのか分からないと、運転するのは難しいのですが、それに関連して地名の意味がわかると良いのですが。例えば、ディン・デーン、チ゛ェーン・ワッタナ、ダーオ・カノンとか良く見ますが意味がわかりません。
ハイウエーを走る時に、その土地の地名を知らないと、思わず通り過ぎてしまい、大回りをした挙句の果てに、大幅に時間をロスすることが多々ありますね。タイの地名を生半可にしか覚えていない時は、僕も数え切れないほど失敗したものです。タイに限らず、田舎から東京に出て高速道路を運転し頃も、同じ失敗を繰り返したものでした。
さて、お尋ねのタイの地名ですが・・・これも歴史と同じように、どんな高級な辞書を引いても説明されているケースが少なく、正確に捉えるには、郷土史家にでも聞くしかないと思います。僕も旅に出た時は、出来るだけ地元の人に聞くようにしているのですが・・・残念ながら、この三つの地名の由来については未だ聞いたことも、本で読んだこともありません。
しかし、折角のお尋ねですので、言葉の意味から想像して見たいと思います。
◎ディン・デーン ดินแดง
“ 白い土 ”を、ディン・カーオ ดินขาว と表現しますから、 ディン・デーン は “ 赤い土 ” で正解だと思います。多分、その地域に、塗料や染色に適した “ 赤土 ” が豊富に産出していたのではないでしょうか?
◎チ゛ェーン・ワッタナ แจ้งวัฒนะ
チ゛ェーン้ แจ้ง は “ 明るい ” とか “ 告げる ” の意味があり、ワッタナ วัฒนะ は “ 進歩・発展 ” の意味があります。全体としては、“ 明るい未来を告げる進歩・発展 ” のような意味合いではないでしょうか? バンコク郊外で新たに開発されつつある地域なので、このような名づけがされたのかも?
◎ダーオ・カノン ดาวคะนอง
ダーオ ดาว の意味は、仰る通り “ 星 ”、カノン คะนอง は、“ 元気に振舞う ” とか、“ 鳴る ” の意味があります。例えば、元気な馬は、マー・カノン ม้าคะนอง、雷鳴は、ファー・カノン ฟ้าคะนองとなります。よって、直訳では、元気な星となりますが、ここは意味合いを込めて、“ 煌めく星 ”とでも訳したら如何でしょうか? バンコクの汚れた夜空で星を見るのは至難の業ですが、一昔前の ダーオ・カノン では、煌めく星を容易に見ることが出来たのかも知れませんね。
僕の得て勝手な訳語ですので、当たるも八卦、当たらぬも八卦ですが、御参考になれば幸甚です。
それでは、おやすみなさい。