テレビ・ニュースが、『 円高ドル安 』 を報じています。近所の非銀行系両替屋の電光板を見ると、『 100円 = 30.85バーツ 』、早速、手元の日本円を全額バーツに両替し、スィーロム通りのバンコク銀行本店に直行して入金しました。


非銀行系両替屋(左) & バンコク銀行(右)
いつもは、駐車場ビルと銀行内の窓口を往復するだけですが、今日は特に予定もないので、久し振りにスィーロム通りを散策することにしました。銀行内のロビーを抜けて外に出ると、銀行と通りの間に小さな前庭があり、背丈の低い植樹を取り囲むかのように、小さな池が設えられています。
この池には、いつも可憐な水生植物の花が咲いているのですが、花に疎い僕は、この水生植物が『 スイレン 』 なのか?『 ハス 』 なのか? 恥ずかしながら分からないままになっています。


左:花の茎が高く突き出たハスの花 右:ハスの可憐なピンクの蕾
折角の機会なので、水生植物の特徴を掴むために、池の縁にしゃがみ込んで観察していると、白人の女性が話しかけて来ました。
女 『 綺麗な Water lilies ですね 』( Water lilies = スイレン )
僕 『 この花は、 Lotus だと思いますよ 』( Lotus = ハス)
女 『 いいえ、これは Water lilies です 』
すると、銀行のATM機を警護していたガード・マンが、怪訝な表情を浮かべて近づいて来ました。
男 『 其処で何をしているの?』
女 『 Water lilies を眺めているだけよ』( Water lilies = スイレン )
男 『 Water lilies って何?』
女 『 Water lilies のタイ語は? 』( Water lilies = ウボン・サーイ )
僕 『 ウボン・サーイだと思いますが・・・』( ウボン・サーイ = Water lilies )
男 『 これはブアに決まっているじゃないか。子供だって分かるよ 』
僕 『 やはりブアですか 』( ブア = ハス )
女 『 彼は何て言っているの? 』
僕 『 Lotusuと言っていますよ 』( Lotus = ハス= ブア )
女 『 フーン、Lotusなの、Water lilies じゃないの 』
(注)ハス = 蓮 = lotus = ブア = บัว
(注)スイレン = 睡蓮 = Water lilies = ウボンサーイ = อุบลสาย
最初は、強面の感じだったガード・マンですが、僕たちの興味が『 ハス 』(ブア)だと分かると、本来の仕事を忘れたかのように、『 ハス 』 と 『 スイレン 』の違いを、実物を前にして要領良く解説してくれました。 その説明骨子は斯くの如し。
《 ハスの葉 》 水面から高く突き出る。
《 スイレンの葉 》水面上で浮葉となる。


左右:水面から高く突き出たハスの花と葉
《 ハスの花 》 水面より高い位置で咲く。
《 スイレンの花 》水面上の低い位置で咲く。


左右:水面上に浮くスイレンの葉と低い位置で咲くスイレンの花
《 ハスの根 》 花が終わるとレンコンになる。
《 スイレンの根 》球根となる。
彼によると、油性分を含むハスの葉の表面は、常に水分を弾いて汚れないことから、仏教の世界では 『 清潔さの象徴 』なのだとか。更に、彼のお喋りは続きます。
『 俺はね、ナコン・パトムの出身なんだ! 俺の田舎には、ハスの沼地が至る所にあるんだよ。子供の頃からハスと一緒に育ったようなものさ。寺院に行く時は、いつも ハスの花を持参して拝んだものだよ 』
タイ人の男性の多くは、見掛けによらず、自然の植物や生物に詳しい人が多いような気がします。花や自然に疎い僕は勿論ですが、タイのことを余り知らない白人の中年女性も、彼の説明に納得の風情でした。
次回に続きます。


非銀行系両替屋(左) & バンコク銀行(右)
いつもは、駐車場ビルと銀行内の窓口を往復するだけですが、今日は特に予定もないので、久し振りにスィーロム通りを散策することにしました。銀行内のロビーを抜けて外に出ると、銀行と通りの間に小さな前庭があり、背丈の低い植樹を取り囲むかのように、小さな池が設えられています。
この池には、いつも可憐な水生植物の花が咲いているのですが、花に疎い僕は、この水生植物が『 スイレン 』 なのか?『 ハス 』 なのか? 恥ずかしながら分からないままになっています。


左:花の茎が高く突き出たハスの花 右:ハスの可憐なピンクの蕾
折角の機会なので、水生植物の特徴を掴むために、池の縁にしゃがみ込んで観察していると、白人の女性が話しかけて来ました。
女 『 綺麗な Water lilies ですね 』( Water lilies = スイレン )
僕 『 この花は、 Lotus だと思いますよ 』( Lotus = ハス)
女 『 いいえ、これは Water lilies です 』
すると、銀行のATM機を警護していたガード・マンが、怪訝な表情を浮かべて近づいて来ました。
男 『 其処で何をしているの?』
女 『 Water lilies を眺めているだけよ』( Water lilies = スイレン )
男 『 Water lilies って何?』
女 『 Water lilies のタイ語は? 』( Water lilies = ウボン・サーイ )
僕 『 ウボン・サーイだと思いますが・・・』( ウボン・サーイ = Water lilies )
男 『 これはブアに決まっているじゃないか。子供だって分かるよ 』
僕 『 やはりブアですか 』( ブア = ハス )
女 『 彼は何て言っているの? 』
僕 『 Lotusuと言っていますよ 』( Lotus = ハス= ブア )
女 『 フーン、Lotusなの、Water lilies じゃないの 』
(注)ハス = 蓮 = lotus = ブア = บัว
(注)スイレン = 睡蓮 = Water lilies = ウボンサーイ = อุบลสาย
最初は、強面の感じだったガード・マンですが、僕たちの興味が『 ハス 』(ブア)だと分かると、本来の仕事を忘れたかのように、『 ハス 』 と 『 スイレン 』の違いを、実物を前にして要領良く解説してくれました。 その説明骨子は斯くの如し。
《 ハスの葉 》 水面から高く突き出る。
《 スイレンの葉 》水面上で浮葉となる。


左右:水面から高く突き出たハスの花と葉
《 ハスの花 》 水面より高い位置で咲く。
《 スイレンの花 》水面上の低い位置で咲く。


左右:水面上に浮くスイレンの葉と低い位置で咲くスイレンの花
《 ハスの根 》 花が終わるとレンコンになる。
《 スイレンの根 》球根となる。
彼によると、油性分を含むハスの葉の表面は、常に水分を弾いて汚れないことから、仏教の世界では 『 清潔さの象徴 』なのだとか。更に、彼のお喋りは続きます。
『 俺はね、ナコン・パトムの出身なんだ! 俺の田舎には、ハスの沼地が至る所にあるんだよ。子供の頃からハスと一緒に育ったようなものさ。寺院に行く時は、いつも ハスの花を持参して拝んだものだよ 』
タイ人の男性の多くは、見掛けによらず、自然の植物や生物に詳しい人が多いような気がします。花や自然に疎い僕は勿論ですが、タイのことを余り知らない白人の中年女性も、彼の説明に納得の風情でした。
次回に続きます。