バンコクから車で約3時間の道のりのチャンタブリ(タイ東部)で所用を終え、国道7号線(モーターウエイ)をすっ飛ばしてバンコクへと戻っている時でした。
いつもそうなのですが、モーターウエイを走行している時は、速度が120km以上出ていることもあり、景色を楽しむことは殆どありません。前方と後方の車両に気を配りながら、只管、退屈な走行を続けるだけです。
すると、モーターウエイの左側に設けられた緑地の緩衝帯(下左右写真)に、黄色い花をつけ始めたばかりの樹木が何本も植えられているのが目に入りました。先を急いでいた往路の時は、全く気が付かなかった光景です。


2月末、モーターウエイの緑地緩衝帯に植えられた『印度黄色花』
鮮やかな黄色の花に誘われて、車を路肩に寄せて休息することにしました。日中の外気温は34℃ですが、乾季(寒季)なので湿度も余り高くなく、緑地帯を通り抜ける微かな風が心地良いくらいです。
黄色い花を咲かせている樹木に近寄って見ると、枝分かれの多い樹木にしっかりと根付いた若々しい黄色花が、乾季の空を背景にして咲き始めていました。タイ語で『ルアン インディア』(注)と呼ばれている花です。英語名は『GOLDEN TREE』と聞いた記憶があるのですが、日本語名はさっぱり分かりません。山吹の花に似ているような気もするのですが・・・
(注)ルアン インディア เหลืองอินเดีย (印度の黄色花)


2月末、乾季の終わり頃から咲き始める『印度黄色花』
『ルアン インディア』(印度の黄色花)は、『乾季(寒季)』が終わるころから咲き始める花です。この花が咲き始めると、快適だった乾季(寒季)の終わりも近くなり、愈々、正念場の本格的暑季が到来することになります。
タイ人は、タイには、乾季、暑季、雨季の三つの季節があると言いますが、春夏秋冬の四季に慣れた日本人の多くは、『タイには季節感がない』などと嘆きます。
タイに移住したての頃の僕も、『タイの季節は、“WARM、HOT、BURNIG HOT” の三つだけ』と思っていたこともありました。タイ語を習い始めた頃は、その英語表現をタイ語に訳して、『ローン、ローン マーク、ローンティースットゥ』(注)などと面白可笑しく、嬉しげに喋っていたものです。
(注)暑い、とても暑い、目茶苦茶暑い ร้อน,ร้อนมาก,ร้อนที่สุด
しかし、移り住んで6年目になる最近は、少しずつですが、咲く花を見て季節の移ろいを感じるようになったような・・・そんな気持ちになることもあります。
2006年の12月27日、乾季(寒季)の真っ最中に、タイ北部のガーン ペーン ペットの遺跡公園に行った時に、初めて『ルアン インディア』(印度の黄色花)の樹木(下左写真)を見ました。
樹木から舞い落ちた黄色花が、遺跡公園の地面を黄色に染める様子(下右写真)を日本流に表現するならば、将に秋まっ盛り、秋の落葉ならぬ、秋の落花といった風情でした。


左:12月、乾季の澄み切った青空に残り咲く印度黄色花
右:12月、秋の落葉ならぬ、秋の落花(黄色の絨毯の如く)
乾季の盛りに落下した『ルアン インディア』(印度の黄色花)は、乾季が緩み始める2月下旬から3月にかけて、再び新鮮な黄色花(下左写真)を咲かせ始めます。
去年の4月(暑季)、バンコクの隣県にあるプッタモントン公園で見た『ルアン インディア』(下右写真)は、花の色は濃黄色に変化し、枝ぶりも一段と太くなってたくさんの緑葉が茂っていました。


左:2月下旬頃から新鮮な黄色花を咲かせる印度黄色花
右:4月の暑季になると濃黄色の花を緑葉が蔽い始める
乾季、暑季、雨季、何れの季節も日中の気温は34℃以上、暑季真っ盛りには40℃に届くこともあるのがタイの気候ですが、最高気温だけに気を取られていると、微妙な季節変化を感じることは難しいような気がします。
しかし、日がな一日、朝、昼、夕、夜の気温差を糧として成長する植物を見ていると、何となくですが、季節の移ろいを感じ取ることができるような気がするのです。
タイの黄色い花と言えば、国花の『ゴールデン シャワー』(注)が有名ですが、僕は、一年を通して変化する姿を見られる『ルアン インディア』(印度の黄色花)のような地味な花の方に興味が向いてしまいます。
(注)ゴールデン シャワー(ラーチャプルック ราชพฤกษ์์)
いつもそうなのですが、モーターウエイを走行している時は、速度が120km以上出ていることもあり、景色を楽しむことは殆どありません。前方と後方の車両に気を配りながら、只管、退屈な走行を続けるだけです。
すると、モーターウエイの左側に設けられた緑地の緩衝帯(下左右写真)に、黄色い花をつけ始めたばかりの樹木が何本も植えられているのが目に入りました。先を急いでいた往路の時は、全く気が付かなかった光景です。


2月末、モーターウエイの緑地緩衝帯に植えられた『印度黄色花』
鮮やかな黄色の花に誘われて、車を路肩に寄せて休息することにしました。日中の外気温は34℃ですが、乾季(寒季)なので湿度も余り高くなく、緑地帯を通り抜ける微かな風が心地良いくらいです。
黄色い花を咲かせている樹木に近寄って見ると、枝分かれの多い樹木にしっかりと根付いた若々しい黄色花が、乾季の空を背景にして咲き始めていました。タイ語で『ルアン インディア』(注)と呼ばれている花です。英語名は『GOLDEN TREE』と聞いた記憶があるのですが、日本語名はさっぱり分かりません。山吹の花に似ているような気もするのですが・・・
(注)ルアン インディア เหลืองอินเดีย (印度の黄色花)


2月末、乾季の終わり頃から咲き始める『印度黄色花』
『ルアン インディア』(印度の黄色花)は、『乾季(寒季)』が終わるころから咲き始める花です。この花が咲き始めると、快適だった乾季(寒季)の終わりも近くなり、愈々、正念場の本格的暑季が到来することになります。
タイ人は、タイには、乾季、暑季、雨季の三つの季節があると言いますが、春夏秋冬の四季に慣れた日本人の多くは、『タイには季節感がない』などと嘆きます。
タイに移住したての頃の僕も、『タイの季節は、“WARM、HOT、BURNIG HOT” の三つだけ』と思っていたこともありました。タイ語を習い始めた頃は、その英語表現をタイ語に訳して、『ローン、ローン マーク、ローンティースットゥ』(注)などと面白可笑しく、嬉しげに喋っていたものです。
(注)暑い、とても暑い、目茶苦茶暑い ร้อน,ร้อนมาก,ร้อนที่สุด
しかし、移り住んで6年目になる最近は、少しずつですが、咲く花を見て季節の移ろいを感じるようになったような・・・そんな気持ちになることもあります。
2006年の12月27日、乾季(寒季)の真っ最中に、タイ北部のガーン ペーン ペットの遺跡公園に行った時に、初めて『ルアン インディア』(印度の黄色花)の樹木(下左写真)を見ました。
樹木から舞い落ちた黄色花が、遺跡公園の地面を黄色に染める様子(下右写真)を日本流に表現するならば、将に秋まっ盛り、秋の落葉ならぬ、秋の落花といった風情でした。


左:12月、乾季の澄み切った青空に残り咲く印度黄色花
右:12月、秋の落葉ならぬ、秋の落花(黄色の絨毯の如く)
乾季の盛りに落下した『ルアン インディア』(印度の黄色花)は、乾季が緩み始める2月下旬から3月にかけて、再び新鮮な黄色花(下左写真)を咲かせ始めます。
去年の4月(暑季)、バンコクの隣県にあるプッタモントン公園で見た『ルアン インディア』(下右写真)は、花の色は濃黄色に変化し、枝ぶりも一段と太くなってたくさんの緑葉が茂っていました。


左:2月下旬頃から新鮮な黄色花を咲かせる印度黄色花
右:4月の暑季になると濃黄色の花を緑葉が蔽い始める
乾季、暑季、雨季、何れの季節も日中の気温は34℃以上、暑季真っ盛りには40℃に届くこともあるのがタイの気候ですが、最高気温だけに気を取られていると、微妙な季節変化を感じることは難しいような気がします。
しかし、日がな一日、朝、昼、夕、夜の気温差を糧として成長する植物を見ていると、何となくですが、季節の移ろいを感じ取ることができるような気がするのです。
タイの黄色い花と言えば、国花の『ゴールデン シャワー』(注)が有名ですが、僕は、一年を通して変化する姿を見られる『ルアン インディア』(印度の黄色花)のような地味な花の方に興味が向いてしまいます。
(注)ゴールデン シャワー(ラーチャプルック ราชพฤกษ์์)