(山口市の曹洞宗・瑠璃光寺の続きです)
瑠璃光寺の五重の塔 境内の彼方此方に百日紅(猿滑り)の花が咲いていました。
山口市の曹洞宗・瑠璃光寺の売物は何と言っても五重塔ですが、境内の片隅に掲げてある洒落っ気たっぷりの訓えの墨書にも忘れがたい可笑しさがありました。
既に、2007年10月11日のBLOGで、『つもりちがい十カ状』と『ぼけない五カ状』を掲載しましたが、今日は、境内に掲げてあった『年寄りシリーズ』を二つばかり紹介して見たいと思います。
『エッツ!年寄り!イヤダッ!』なんて言わないで下さい。筋骨隆々の貴君、お若くて美しい貴女も、いつの時か必ず行き着く姿なのですから・・・
タイトルは、『ええ年寄りになりなはれ』です。
ぼけたらあかん 長生きしなはれ 泣きごとに 人の悪口言わず 他人のことは誉めなはれ
いつでもアホで居りなはれ 若い者には花もたせ 一歩さがっておることだ
いずれお世話にになる身なら いつも感謝を忘れずに どんな時でも へえおおきに
お金の欲は捨てなはれ 生きている内にばらまいて 山ほど徳を積みなはれ
昔のことは忘れなはれ 自慢ばなしに わしらの時はなんて 鼻もちならぬ忌言葉
わが子に孫に世間さま どなたからでも慕われる ええ年寄りになりなはれ
ボケたらあかん そのために 何か一つの興味をもって せいぜい長生きしなはれや
まるで、1970年代末に大流行した黒人音楽のラップ・ミュージックを彷彿とさせるような訓えだと思いませんか!? それでは、良い気分になったところで、もう一曲!お聞き下さい。
タイトルは、『人生は七十才より』です。
七十才にて お迎えあるときは 今留守と言え
八十才にて お迎えあるときは まだ早いと言え
九十才にて お迎えあるときは そう急がずともよいと言え
百才にて お迎えあるときは 時機を見てこちらからボツボツ行くと言え
この訓えを守れば、現在は長寿大国の日本ですが、もっと、もっと年寄りだらけの老人大国になることでしょう。
日本(人)の平均寿命は82歳(男79歳、女86歳)だそうですが、タイ(人)の平均寿命は70歳(男67歳、女73歳)だそうです。
日本人でありながら、タイに住む日本人の僕の寿命は? 限りなくタイ男性の平均寿命に近くなるとするならば、あと僅か数年・・・
おあとが宜しいようで・・・ホナさいなら