2月6日(火)の夜遅く電話があり、7日(水)にラヨーン県で行われる1泊2日の会議に出席することになりました。

ラッシュ・アワーを避けるために、7日の早朝5時半にバンコクを出発、チョンブリ・ハイ・ウエイから7号線(モーター・ウエイ)に入り、344号線を抜けて3148号線を走り続けること3時間、バーン・カーイ郡の工場団地に到着しました。

    
タイに魅せられてロングステイ
油断すると眠くなるような単調な道

地方の史跡や遺跡を訪ねる時の心ウキウキの自動車運転と違い、到着時間を気にしながら只管に走り抜ける運転というのは、肉体的にも、精神的にも結構疲れるものです。

会議は特に大きな問題もなく夕方の5時過ぎに終了。朝から夕方まで、運転席と会議室に座りっぱなしで腰の蝶番が痺れたような感じです。大きく身体を反らせて屈伸運動をしながら会議室の窓外に目を転じると、曇天の中にガランとした工場団地が広がっていました。


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バーン・カーイ郡のガランとした工場団地

この工場団地には外資系の会社が多く進出しているのですが、未だに多くの空き地が残っています。会議中に窓外を見やった時は、のんびりと草を食む水牛の群れが屯していたのですが・・・牛舎にでも引き上げでしまったのでしょうか・・・今はその姿も見えず、雑草の生い茂る空き地とその奥に林立する椰子の木々が広がっているだけです。

簡単な打ち合わせならば、バンコクで行うことが多いのですが、2月に入ってからは、ラヨーン県の工場団地での開催が続き、今回で2回目の会議です。今回は、夜の食事会にも出席することを承諾しているために、用意された現地のホテルに一泊することになっています。


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宿泊した田舎の寝るだけの殺風景なホテル

その昔は、この町の一級のホテルだったらしいですが、今はビジネスホテル(?)として、ツイン・ベッド、朝食込で1泊・700バーツ≒2,400円。暖かいお湯の出るシャワー室とバスタブは備わっています。

夜の食事会といっても、特定の話題がある訳ではなく、この街に住み着いて働く駐在員の方と酒色を楽しみながら、忌憚の無い意見交換をする懇親会のようなものです。


今日お会いした駐在員は、全員が単身赴任でしたが、珍しく、ゴルフを楽しむ人は皆無でした。バンコクのような不夜城も無い田舎町なので、一昔前の海軍の軍艦勤務の如く、月月火水木金金の繰り返しで、仕事だけの日々なのだそうです。

一昔前であれば、『 企業戦士 』として持て囃されたのでしょうが、現在の日本では一般的な生活スタイルとは言い難いかもしれません。しかし、忘れ去られた昔の日本男児の姿が、此処タイの田舎町の片隅にはまぎれもなく残っていました。かく言う僕の単身赴任の駐在時代も、恥ずかしながら、企業戦士と呼ばれた仕事中毒の毎日だったように思います。

翌朝、6時半に起床。部屋のカーテンを開け放つと、まるで冷えて固まった卵の黄身のように、見るからに寂しそうな太陽が東の空に浮かんでいました。タイ人は、50年ぶりの異状寒波襲来と騒いでいるのですが、それを象徴するようなどんよりとした朝の空です。


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ホテルの部屋から見える寂しそうな朝陽

ホテルの食堂でビュッフェ・スタイルの朝食を摂りました。取り立てて特徴のあるメニューはなく、何処にでもある平凡なメニューです。季節外れの所為もあって、食堂はガラガラ、単身赴任の駐在員と出張者が数人いるだけの寂しい朝食風景です。

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ガランとしたホテルのビュッフェ食堂

朝食を終えると8時過ぎになっていました。午後3時から学校(バンコク)の授業があるのですが、まだ時間はたっぷりとあります。

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お世辞にも美味しいとは言えないゴハンとパンを意識的に避けた朝食

少し遠回りですが、久し振りにラヨーン県の海岸線をドライブしてみることにしました。 ラヨーンの海岸線は僕のお気に入りの場所なのですが、今の季節は人影も殆どありません。

タイ人に言わせれば、気温が摂氏20℃を切ると寒波襲来です。『 何を好んで寒い海岸線なんかを散策するの? 』 ということになるのでしょう。


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人影も無いラヨーンの海岸線

目の覚めるような青い海岸線を暫し楽しんでから3号線を西に向けて直進、途中から7号線(モーター・ウェイ)に入って1時間も走ると、いつもコーヒー・タイムを取るサービス・エリアに到着です。

今日は、前回とは違う珈琲店に入り、その店で最も高いブルー・マウンテンを注文しました。と言っても一杯40バーツ(約140円)です。因みに、アメリカンは25バーツ(約85円)。


いつもの事ですが、ザラメの砂糖、粉末クリープ、急須に入った御茶付きです。最初の頃は抵抗がありましたが、今は、 珈琲を飲んでから御茶を飲むタイ・スタイルにすっかり馴染んでしまいました。

最近よく痺れる腰を、イナバウアーよろしく後方に思い切り反らして体調を整え、一路バンコクに向けて再スタートです。

学校の授業を終えてから、自宅に戻ってブログを書いています。老骨に鞭打って頑張った一日が、もう少しで終わりです。